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本【やり抜く力】から学んだ子どものやり抜く力を育む5つの方法


非認知能力の中のひとつにやり抜く力という
スキルがあります。

やり抜く力があると、決めたことに挑戦しつづけることができて、目標を達成できるという考えに結びつくかと思います。

そのやり抜く力をどう伸ばすことができるのか。

こちらの本を参考にして考えてみました。

書籍   やり抜く力 GRIT (グリット)
    人生のあらゆる成功を決める「究極の能
    力」を身につける

著者   アンジェラ・ダックワース


本書では、やり抜く力は「情熱」と「粘り強さ」をあわせもつことだとあります。

トップアスリートや成功者などの
凄い人見を見ると、つい才能がある人だと
とにかく崇めることがありますが、
それはよくないと著者は言います。

なぜなら、当たり前のことをたくさん積み重ねてきた結果だから。

努力によって才能はスキルになり、
努力によってスキルが生かされ、
たくさんのものを生み出す。

才能があってもやり抜く力は強いとは限らない。
才能の一言で片付けてしまう人は
その人が現状に甘えているのだとありました。

今回は就学前の子どもたちから実践できそうな
やり抜く力を育む方法を5つにまとめました。

=====

①情熱を育む
②失敗をおそれない
③成長思考
④親や家庭以外からの学び
⑤子どもが決めること・親が決めること

①情熱を育む

人は自分ではっきりと気づかないうちに
何かに関心をもっているとあります。
何かを努力しようとする前に
まずは興味関心のあることを楽しむことが大事。
どんどん興味を湧くようにしていく。

個人的な例えになりますが、
子どもが何かに興味をもったら、
一緒に遊んだり、楽しいという気持ちを
味わえるように援助したりしていく。
時には、子どもの遊びの様子を見守り、
大人が先回りし過ぎず、子どもの興味に合わせていくことは大切だと考えます。

ここの段階では、無理強いしないことが重要。

その道を極めた達人さえ、
最初は気楽な初心者だったようです。

②失敗をおそれない

子どもは間違いをすると、
大人が反応することに気づくようになります。
その反応から失敗は悪いことだと学びます。
( 幼児期には大人の反応に気づく )

けれど失敗は悪いことではないですよね。
失敗から学ぶことはたくさんあります。

失敗に対して誤学習しないように、
大人がわざと失敗をすること。
失敗をしても平気に振る舞う様子を子どもに見せること。


個人的な体験談ですが、
「先生だから(大人だから)失敗しないでしょ」
と子どもから言われたことがあります。
もちろん失敗があることを伝えましたが、
”大人は完璧な人。そんな大人は失敗はしない。
失敗は悪いもの、恥ずかしいもの。‘’
その子の中にこのような意識がありました。

やはり、大人が子どもの前でわざと失敗を見せることは大きな意味があるのです。

③成長思考

私たちの心の中には、悲観主義の「固定思考」
楽観主義の「成長思考」があります。

固定思考が強いと、
自分の能力の有無を基準に考えるため、
困難にぶつかった時に失望しやすい。
成長思考が強いと、
努力をすればきっとうまくできると信じている。楽観的な考え方で努力を続けることができ、
粘り強くなり、やり抜く力も培われる。

やり抜く力の強い鉄人たちは
楽観的に物事を考えているとあります。

成功や失敗をした時に、言葉掛けによって
自分の才能や能力に結びつけるか、
努力に結びつけるかで変わってくる。

大人が子どもに対して、
失敗を悪いことだという態度でいたり、
成績の良い子を特別扱いしたり、
「才能があるね」などと褒めたりすると
固定思考になりやすい。

大人が子どもに対して、
「よくがんばったね」と努力を褒めたり
「もうすこしがんばってみよう。一緒にがんばればきっとできるよ」などと、
褒める以外に大事なメッセージを伝えたりする
ことで成長思考になりやすい。

これらの褒め方の具体的な言葉かけの比較など、本にありますので、読んでみてください。

④親や家庭以外からの学び

やり抜く力の強い鉄人たちは、誰もが賢明な親に育てられたわけではないようです。

ではどのようにやり抜く力を身につけたのか。

それは、人生の中で誰かに出会い、
その誰かから絶妙なタイミングに適切な方法で
自信や支援を与えられていたとあります。

また、習い事などの課外活動は、
親以外の大人の指導を受けながら、
興味を深め、練習に励み、目的を持ち、
希望を失わないで取り組める場所であるため、
課外活動はやり抜く力をきたえる場所になる。

ただ科学的根拠としては十分ではないようです。
けれど、子どもたちが大変なことにチャレンジをしつつ楽しんで取り組める場所であるということから、著者は課外活動をすすめています。

そして子どもが成長するにつれて、
課外活動への取り組み方を変えていく必要があります。そこからは少しストイックな内容になりますが、やり抜く力を育てる上で重要な内容ですのでぜひ読んでいただきたいです。

⑤子どもが決めること・親が決めること

子どもの興味を大事にすることは
これまで書きましたが、
子どもが全ての物事を決めていくことが
やり抜く力が育つということにはなりません。

子どもを第一に考えるという意味では
子ども中心であるけれど、
「何をすべきか」「どれくらい努力すべきか」「いつならやめて良いか」などの重要なことは
子ども任せにしない。
それらは大人が決めていくことが大事とのこと。

心理学における育て方の4つパターンや
育て方の診断テストなどもあります。
参考にしてみることをおすすめします。

=====

●補足
④では親以外とのかかわりが大事と書きました。けれど、親の育て方は言うまでもなく大事。
子どもが真似をしたくなるような育て方かどうか時々振り返ってみる。
( 私自身も意識しています )

やり抜く力を育てたいのであれば、
親自身が人生の目標に情熱や粘り強さを
持っているかが大事だとあります。
やり抜く力を測るテストもありますので、
ぜひ自分のスコアを測ってみてください。

●最後に
子どもを育てることは、
人それぞれのやり方があったり
微妙なニュアンスの違いがあったりと
難しく感じる時もあります。

けれど、目の前にいる子どもの姿や成長を
見逃さないことが重要だと実感しています。

本書の中にあるやり抜く力の身につけ方は、
人として成長する上で大切な学びを教えてくれた本でもありました。

興味のある方はぜひ読んでみてください。

長くなりましたが、最後まで読んでいただいて
ありがとうございました^^


















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