レモンピールまたの名を最強の友人
最近、非常に美味しいものを食べた。
ローソンで売っているレモンクロワッサン、レモンピール入り。
食べている間じゅう幸せの概念の全てを理解した気持ちになっていた。
しっとりジューシー、無論バター、な多層のクロワッサン生地、メロンパンさながらのカリフワっとしたビスケット生地、さわやかなレモンの香りと風味。ひたすらに甘い。
ここまででもとても美味しいが、ここまでなら幸せの姿を感じるまではならなかったはず。
その美味しいパンの最も美味しい部分は、練りこまれていた大粒のレモンピールだった、と言っても過言ではない。
お砂糖の海で煮詰められて煮詰められてすっかり透き通るほど甘くなり、しかし少しの苦味はアイデンティティとばかりに残っている。食感も大変よろしく、独特の歯ざわりがレモンの皮に起きたミラクルを感じさせる。
ひたすらに甘くジューシーなレモン生地が乗ったクロワッサンに、より一層甘く、長く、少し酸味、そして強い香り、一味変わる食感。スパイス以上フィリング未満なそのレモンピールがあってこそ、ローソンのレモンクロワッサンは奇跡の様相を呈したのだと思う。
レモンピール、オレンジピールそのものが主役になることはなかなか少ないが、なかなかどうして毎度巡り合うたびめちゃくちゃ良い仕事な味わいだったりするからすごい。
ケーキやパンに練り込まれてる、クッキーにトッピングされてる、ビターチョコに包まれている、カクテルに混ぜられている、甘くなくても鶏肉に添えられたりとかしてて、それらの出会いの中でレモンピールたちを嫌に感じたことがあるか?いやない。マジでマイナスな思い出一切ない、実はすごいことなんじゃないかこれ。
たぶん、人に例えるとリーダー格ではないけどその子がいるとめちゃくちゃ場の空気が良かったり笑顔が絶えなかったり楽しい日になったりするような子だろう。友達になりたい。そして憧れる。
単体でもしっかり美味しいけど完璧な盛り上げ役というのは難しい仕事だ。レモンピール、私は尊敬するね。
レモンピール、大好き。
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