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2024年6月 投宿録【山形県鮭川村 羽根沢温泉 加登屋旅館】

6/18 出発〜山形県鮭川村

まずは腹拵えということで、山形市「肉そば処 伍らい光」へ開店突撃。肉麦切り(ネギ増)とミニげそ天丼を喰らう。
麦切りとは庄内地方で食べられている細切りの平打ちうどんのようなものを指し、ちゅるっとした食感と喉越しが何とも心地良い。大盛にすればよかった

チェックインまで時間的余裕が生じたので、通過ばかりで一度も立ち寄ったことの無かった新庄市中心部を徘徊。

新庄市内から北西へ15分ほど車を走らせて投宿。鮭川村「羽根沢温泉 加登屋旅館」

玄関に座っていた婆さんに声をかけると、「おぎゃくさんきたよ!!」とフロントに向かって声を発した。程なくして若女将が受付にいらしたので、所謂大女将的なポジションの方だったのだろう

気取らない家庭的な装いの若女将に案内されて2階へ。節電しているのかと思ったが、これがデフォルトの照明のようだった

通されたのは広々とした10畳間の「鳥海」

基本的に6畳間やコンパクトなビジネスルームばかりなので、落ち着くまでなかなか時間を要した

時代の蓄積が感じられるロビー。床の文様もまた、素晴らしいじゃありませんか。

お湯をいただきに、独立した大浴場の建物へ。八角形の特徴的な浴槽は有名。

草臥れ具合は相当だが、この全体的な味深さは意図的には作り出せねえ

湯口から流れ落ちるそれを手に取り顔面に近づけると、なかなかはっきりとした石油の香り。聞きしに勝るとろとろ浴感が素晴らしく、つい長湯してしまい危うくのぼせかけた。湯上がりの肌はさらつき、手からiPhoneが滑り落ちます

終浴後は少しの間安静にしたのち、温泉街を徘徊。羽根沢温泉では3軒の旅館が営業しています

井上商店で味噌まんじゅうを、羽根沢酒店で初孫の本醸造をそれぞれ購入し、両手に持って交互に飲み食いしながらそぞろ歩きてえ

アー

地区の多目的集会場に併設されている「羽根沢温泉 共同浴場」。18:00で営業終了らしかったので、この時間に入ることにした

鳥類の囀りと羽根沢川のせせらぎだけが響く羽根沢の温泉街に「ピポーン、料金を入れて下さい」という自動音声が繰り返し流れる。入浴受付の効果投入口に100円硬貨を3枚投入しますと、入口扉が開錠します

脱衣所とっても綺麗

羽根沢の良質な源泉がプリミティヴでコンパクトな浴槽に十分な湯量で湛えられている。キャパが少ない分、鮮度抜群で湯温もなかなか。体感44℃ほどあった

湯口。学校の水道の蛇口にぶら下がっていたあの石鹸ネットみたいなアレが被せられている

湯の花を見て、触って確かめた。ウナギをそのまま鷲掴みにしたようなとろみを自身の両手に纏わりつかせ、遊んでいました

掲示

宿に戻り、18時の夕餉。隣の部屋に移動すると、ありがたみ溢れる食事が用意されていた

ヴォリューム十分だが、あっさり鶏ガラ仕立てでスルッといけます

オプションで追加したきのこ鍋。鮭川村はきのこの生産が盛んということで、地のものを頂く悦びを噛み締めた

わらびの御菜
馬刺し
優しさで構成された肉じゃが
酒田の初孫魔斬。炭酸水は公式HP予約サービスでいただいた
米も美味。お吸い物にはなめこがたくさん入っている

後半かなり胃腸の限界が近づいてきたので、少し席を立つ。19時前の黄昏が美しい羽根沢温泉の共同駐車場を、朦朧としながら眺めた

若女将にご馳走様の挨拶をし部屋へ帰還。今年一、二を争うレベルで満腹になってしまったので、質の良い蒲団の上で暫し静止。するはずだったがなんとこのまま寝落ち。10時間以上気を失い、結果的に良質な睡眠となった

6/19 山形県鮭川村~帰還

6時過ぎの起床。どこからか軽トラのエンジン音が聞こえる、のどかな羽根沢の朝です

早朝温泉街歩き散らしは人生にとって必要な行為とされた

宿に戻ったタイミングで村営バスが到着。コミュニティバスは良いよな

手前が浴場棟

朝風呂ののち、旅館の外周を確認。加登屋旅館は池の上に建っています

浴室棟の屋上に出ると、湯気抜き部分が突出していた
その位置から、閉業した状態の旅館を眺めた

夕餉と同じ食事会場で、朝のローカル報道番組を視ながら健康的な朝餉を頂きました

加登屋旅館の女将と暫し言葉を交わし、羽根沢を出立。松葉荘と加登屋旅館の間にある羽根沢温泉の分湯所からは、約10秒に1回くらいの感覚で「ボンッ…!!」と間欠泉の音が聞こえた。
胃と腸の状態を万全に整えたうえで、またきのこ鍋を喰らって羽根沢の湯をいただきたい

適当なルートで南下。気温の上昇を感じた

まずは何処かで日帰り入浴したいと思っていたので、寒河江市「寒河江花咲か温泉 ゆ〜チェリー」に3年ぶりの沈没。3種類の源泉がそれぞれの浴槽でかけ流しという、温泉のデパートのような施設

内湯(手前が寒河江花咲か1号源泉、奥が新寒河江温泉)
山形県公式観光サイトより引用
露天風呂(寒河江花咲か2号源泉)
ゆ〜チェリー公式サイトより引用

特に寒河江花咲か1号2号源泉は強烈な塩味エグ味を有する高濃度温泉。再訪して更にその湯力(ゆぢから)を体感。

これだけ魅力が光るゆ~チェリー、入浴料は破格の350円。あらゆる点で優れている

なお、ゆ〜チェリーでは朝日町「りんご温泉」のタオルを使用したので、あたかも地元民であるかのように悦に入りながら湯浴みし、脳内でポジティブ独り相撲を展開しました。

昼は何処かで冷たい肉そばを喰らいたいと思っていたので、未訪の名店「そば処 吉亭」へ

オーダーしたのは「冷たい鳥そば」。筍・三つ葉・シイタケ・長ネギがトッピングされた、冷たい肉そばのフラグシップ。ただごとじゃねえ美味さに感動。全てが相乗効果で旨味に昇華されていて、本当に吃驚するくらい美味かった

山形市平清水の純米酒専門店「La Jomon」へ立ち寄り。全くテイストの異なる2本を厳選し購入。
まろみを有しながらすっきりした飲み口の「若乃井 夏宝」と、キレッキレの辛みが際立つ「山法師 純米爆雷辛口原酒生酒」

R13沿いの大規模観光客受け入れ施設「ぐっと山形」にて休憩。ついでに購入した山形ミックスを吸飲しながら、帰路につきました。

片道約250km。隣県ということもあってか全く遠出している感覚が無い2日間でした。

今回初めて訪れた道の駅
【長野県】
道の駅 やまがた蔵王 (山形市)

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