ゼクシィ

今朝、目が覚めると、音もなく静かに雨が降っていた。遠くの山には雨なのか霧なのか、雲のように真っ白なぼやに覆われていた。仕事へ向かうために家から車庫までの道のりを、走って向かう。パーカーのフードを被って走れば、気にならないぐらいの雨だった。

1月28日、火曜日

先週末、彼氏に会いに行った。私との今後について、結婚についてどうしたいと思っているのか聞くために。
私の家から彼氏の家まで、車で約2時間。普段だったら待ち遠しくて早く会いたくて、何話そう、一緒に何しよう、何食べようと嬉しくて焦れったくてたまらない時間だ。
でも今回は違った。もう全然、天と地くらいの差で、行きたくなさすぎた。彼氏の家に近づく度に、胸にどんどん鉛がたまっていくかのようだった。

もう終わりにしよう

その言葉を聞きたくなくて。別れなくていい理由を必死に考えた2時間だった。

でも結果から言うと、会って話してみると、杞憂に過ぎなかった。

結婚について真剣に考えていない訳ではなく、具体的にいつ結婚するかということを考えられていなかっただけで、結婚したくない訳では無い。そんなに不安なら結婚指輪でも今度買いに行く?と。
俺の言い方が悪かった、不安にさせてごめん。と。


さんざん悩んで泣いた自分が馬鹿らしい。ほんとに馬鹿だった。でもほっとして、嬉しくて、とても安心した。付き合ってきた3年間はむだじゃなかったのだと。

プロポーズされた訳では無いが、ゼクシィを買った。そんな週末。1月の終わり。

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