1号線を北上せよ
沢木耕太郎
2冊目
あれっ?沢木耕太郎が大人になってる??と感じた。
今までと同じ様な旅のスタイルだけど、やっぱり何か違う感じ。
例えば汚いホテルに泊まってない所とか…笑
そりゃそうか。深夜特急の旅から約30年経てば泊まる所ぐらいは、ちゃんとしたとこが良いのかもしれない。
でも決定的に“違う”と感じたのは、これまで偶然に導かれることに旅の面白さを感じていた著者が、それをしない判断をした所。
『私が変化していくように、私の旅も変化していく』
この一文に何となく寂しさを感じた。
でも考えてみれば、私も学生時代は一人旅で野宿もしたし一泊3食ついて500円とかいう強烈な宿に泊まったこともある。
その時はそれが楽しかったんだが、あれから10年…。さすがにもう泊まれんわなぁ。
逆に旅で知り合った諸先輩方が、5000円ぐらいする落ち着いた宿に泊まろうとしていた気持ちが今になって、すんごく共感できる。
『私が変化していくように、私の旅も変化していく。』
うむ、やっぱりそれでいいんだなぁと思った。
過去の出来事に囚われすぎず、現在の事象に巻き込まれるのがいいのだろう。
そこにこそ、新しい発見があるのだから。
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