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架空の命日

変な時間に寝て変な時間に起きていると生きている心地があまりしません。人に会うこともないので実際死んでいても生きていてもそんなに変わらないと思う。君もう死んでるよ、と言われたら信じてしまうんじゃないかな。

村谷由香里です。
noteをご覧いただきありがとうございます。

みなさん死ぬならどの季節を選びますか。
仲の良かった友達は石田徹也さんの『春』という絵が好きで、首を吊って死ぬなら絶対に春がいいと言っていました。
わたしは秋がいいかなと思う。単純に一番好きな季節だし、他の季節に比べると自ら命を絶つことへの惨めさが少ない。春は始まりの季節だし、夏は生命力に満ちすぎているし、冬はあまりに寂し過ぎる。ただ静かに、いつの間にか始まって終わっている秋は疲れた人間に優しいような気がする。

子供のころ、鱗雲がびっしりと空を埋め尽くすのを見て、世界が終わるときはこんな景色なのかもしれないと考えていました。あのころは自覚がなかったけど、死ぬならこんな日が良いと思っていたのかもしれない。
一時期ツイッターで一部に謎のブームを巻き起こした、わたしが死ぬハッシュタグがはじまったのも秋だった。9月29日とかじゃなかったかな。わたしの架空の命日。

なんか今日すごい心を病んでいる人の日記みたいじゃないですか? 大丈夫か? え、いつも通り? そうですか……。
元気です。原稿が全然終わる気しなくてびっくりしてる。でもちゃんと寝ちゃうんだよな。寝ること食べることはどんなに追い込まれても妥協しないので非常に健康です。

どんなに壊れた生活をしていたってわたしは生きているし多分明日も生きるし、〆切も当たり前にやってくるよ。原稿に戻ります。

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