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スターシードと詩

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2021年5月の記事一覧

海と生きた女

島に女がいた

波がくれば海に遊び
空が呼べば風と歌う

女にはこだわりがあった

人として
女として
食の作り手として

ある日
旅人が訪れる

この島では珍しくはない

彼女のつくるパンを求めて
本土から訪れた

彼は、パンの味に感嘆し
それ以上に

彼女の心が紡ぐ
言葉を味わう

その心に
自らを
歌を
感じ

その心に
自らの人生を重ねた

旅人は三日の後に
また旅に出ると言う

女は、こ

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「言の葉」の踊り手

魂の鼓動を聴け
わたしの声を聴け

ドラムの響きは精霊の声
わたしの音は大地の歌

人々がこの地に降り立ち
今、わたしが踊る

心に響け
大地に歌え

一枚の真実に
一枚の言の葉

この空に
この海に
この時に

わたしの鼓動は響きゆく

言葉を導き、歌を聴く旅人

あなたの世界を見せて
今日、ワタシの前に表れた

今日、風が吹き
今日、地が響き
今日、空が広がる

時にわたしは、あなたの中にあり
時にわたしは、世界に広がる

喜びの中に
悲しみの中に

遠き旅人は、わたしの事を歌う

時の向こうにあるわたしと
今のこの地にいるわたし

わたしの言葉は時を紡ぎ
あなたの歌はわたしの心を歌う

今日の出会い、明日のサヨナラ

出会いと別れは
潮の満ち引き

今、あなたと出会い
明日はわからず

けど、お互いに今が必要だから
出会う

また会おう

そして、また

さようなら

愛を伝えること

言葉はつたない
行動は見えない
想いはうつろう

されど、そこにあり

瞳を向ければ見え
心を向ければ心響き
体を思うと感じる

便りは時を越え
風は海を越える

今、そこにある

朝が明けた

朝が明けた

君と僕

夕焼けの時より
 今

星の夜をともに
 宇宙(そら)の輝きを心に

昨日の想いと
 この朝の歓び(よろこび)

風が吹く
 緑の香り
  雪の匂い

輝く朝陽が
 君の頬をなでる

赤い星から

雨が降る
霧がかすむ、この街に

あなたが通りかかる
いつもの、この道に

生まれてから
何度繰り返したか
この想い

歩みだす
今日に

遠く
赤い星から
私達は旅をしてきた

この星は
青い

あなたの素足が水に濡れ

私の想いは、空をかける

昨日の恋人たちは
今どこにいるのだろう

明日の私達は

置いてきたもの

必要な物は置いてきた
あとは、たどり着くか
それを開くか

されど体験を共有する事は、今しかない

雪降る空
その雪が生まれる所

空は世界に繋がっている

旅の終わりに

ひとつの旅が終わる

そんな時は、いつもそうだ
孤独と達成感がともに訪れる

共に楽しみ
共に笑い
共に道を歩む

出会い
別れる

その繰り返し

空に見える星は
変わらず輝くだろう

私の心にある炎は
しばし小さな灯火となり
密かに燃える

冷たい水が足元に広がり
深い森へと入っていく
静かに降り積もる雪

シンと静まる

一人、灯火と暮らす

訪れる時を待ち
薪を割る毎日

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時と出会いと「りゆう」

また一粒おちた
ぽとり

人生はいつも始まりと終わり

その瞬間に
何を感じるの?

また一粒おちた
ぽとり

この出会い、何が始まるの?

多くの人がいて
多くの土地があり

今、ここで出会う

いつまでも、ここにはいない
この時を大切に
この出会いを大切に

なんのために?
どんなりゆうで?

今感じてる事には関係ない

ここに在る
それだけを大切に
それだけを感じて

旅はつづく

ひとりの男は旅をしていた
その道は人知れず
我が道と言えば我道
人と交わること無く孤独であった

ある日、少女に出会う
ある村の端
その小柄の少女は男をじっと見つめている

珍しいものでも見るかの如き扱いには慣れている
男は通り過ぎようとした


「ありがとう」


少女が一言つぶやく

初めて出会う少女
その言葉は
男の心と体を捉えた
言葉は血が巡るように全身を巡り
心には今まで体

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鳥と優しき歌

鳥は風をうけて飛んでいた
水平線が広がる大きな海
陸地から離れた大きな青と青

水面に浮かぶ小さな姿

尾ひれをたまに揺らし
ぷかぷか
ゆらゆら

人の姿とも見れ
魚とも見れる

ぷかぷか
ゆらゆら

かすかな歌が聴こえてくる

機嫌の良い
優しい声

鳥はしばし旋回し
歌を聴いている

意味などわからない
その優しい音に包まれる

波の音
風の音
歌声

パシャン!



海

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閃光と陽炎

閃光が走る
その光の中
手を伸ばした
あなたの姿だけを覚えている

声は聴こえない
口元に見える動き
心に伝わるものだけを覚えている

陽炎のように
多くの感情が私の中を通り過ぎる

私は
時に熱くなり
時に冷たく
過ぎ去る感情を体に感じる

心は情熱を求める
その姿に
その心に

どんな関係かも知らず
形なき想いは私を揺らす

目覚めは
時が導く

目覚めは
心地よいとは限らない

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涙の天秤

天秤は常に不釣り合いだ

人は、釣り合いが取れると
次の物をのせたがる
そしてまた天秤は揺れる

だが、揺れていることが人生
揺れていても立ち続けているのが天秤

涙を一粒のせる

そして

”ごめん”と一言をのせる

そうして天秤は揺れ続ける