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生産性の向上というコンセプトに賛同できない自分がいる

企業活動において、生産性の向上が重要であることはほとんど異論がないのではないだろうか。
しかし、私はこの生産性の向上というコンセプトにどうも馴染めなかった。頭では理解しているが、心がついていかないという感覚。

生産性とは、産出(Output)を投入(Input)で割ることによって求められる。ここで産出と投入にはさまざまな種類があって、それによって生産性の定義にバリエーションが生まれる。詳しくは以下をご覧ください。

会社の利益を最大にするために、投入量を減らして産出量を増やそうとする試みは至極真っ当で、間違っているとは思わない。

ただ、自分がこれに心から賛同できないのは、この指標が「人間の幸福」をいっさい考慮していないからだと思う。

会社が生み出す利益と、社会に生きる人間の幸福はイコールではない。どれだけ生産性が高くても、それが本当に人間を幸福にしているか、どれだけ社会を豊かにしているかは別問題である。

生産性を高めることを絶対の正義とすることによって、消費者を煽って必要のないものを買わせたり、低額での労働を強制することも肯定されてしまうのではないかという漠然とした不安がある。

おそらくこれは生産性という指標が悪いのではなく、それだけに頼りすぎるのが悪いという、バランスの問題なのだろうと思う。

会社の利益と人々の幸福。このバランスをいかに取るかが経営の腕の見せ所なんだろうか。

すぐに答えが出る問題ではないので、引き続きじっくり考えていきたい。

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