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PMP合格までに私がやったことを書いておく

プロジェクトマネージャーをなりわいとしている人であればみな取得しなきゃな、と思う資格がPMPです。

私は4年前試験に合格し無事取得できたのですが、その時どんな感じで勉強をしていったのかについて書いておこうと思います。
 

1.PMPってなに?

そもそも、PMPって何なのか知らない人も多いでしょう。

PMP(Project Management Professional)とは、米国のプロジェクトマネジメント協会であるPMIが認定している国際資格です。

PMIでは、過去のプロジェクト管理に関する様々な成功事例の実績から、あるべきプロジェクト管理の知識体系をまとめています。

この知識体系をPMBOK(Project Management Body of Knowledge;ピンボック)と言います。

このPMBOKから出題される問題を解き、合格するとPMPの認定をもらえるのです。国際資格なので、日本だけではなく海外でも通用する資格です。

PMPは合格したら永久に有効というわけではなく、3年ごとに更新が必要です。更新のためには、トレーニングやプロジェクト経験、書籍の購読などにより所定の条件をみたさなければなりません。

私の名刺に印刷しているロゴの中で、いちばん左がPMPを持っている人が使えるロゴになります。

高濱名刺裏2


2.外部トレーニングの受講

PMPの勉強の最初は、外部トレーニングからでした。

当時幸運なことに、1週間外部トレーニングへ参加する時間を工面できたため、グローバルナレッジ(現トレノケート)が開催している2つのトレーニングに参加しました。
 
・PMP(R) BOOT CAMP(前編) 〜PMBOK(R)Guide第5版 知識習得〜:3日間
・PMP(R) BOOT CAMP(後編) 〜PMBOK(R)Guide第5版 練習問題&模擬試験〜:2日間

前半3日間のコースは、いわゆる座学の形式です。PMPで定義されているプロセスや内容の「主要な部分」を、専用のテキストで説明してくれるコースになります。

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時間とお金の都合がつけられる場合は、まずこの前半を受けることをお奨めします。PMBOKに記載されていることが何なのか、概要は理解できると思います。

前半のコースに続いてBootcamp後半を受講しました。このコースは、2日間、ひたすら問題を解くためのものです。

正直このコースは試験を受ける直前に自分の習熟度を確認する意味で受講するのがいいかもしれないと思いました。

私の場合はPMPの試験を受講するという決意を固めるという意味で最初に受講しました(笑)

練習問題は、本番の試験で出題された問題よりは若干やさしい内容だったように思いますが、基礎と、PMPの「いやらしい問題」の特徴をしっかり押さえた構成になっていると思います。

なお、このトレーニングは2020年12月で終了となっており、現在は以下のトレーニングに代わっているようです。

3.試験日の設定

さあ、トレーニングが終わり、次に受験日の設定です。この時点での私のレベルを考えた時に、必要な時間を以下のように見積もりました。

・PMBOKの内容再理解(自分なりに理解したノートの作成):1か月
・練習問題の実施:1か月

そんなことでいろいろ考えた結果、試験日は6月29日としました。


4.PMBOKの内容再理解

トレーニングで教わった内容はまだ頭の中に残っておりぼんやりとは理解できていますが、明確に腹落ちしていない部分がほとんどです。

そこで、改めてトレーニングのテキストとPMBOKを読み直し、ノートにまとめる作業に入りました。

まずは定義されている個々の知識エリアについて、各プロセス群(立ち上げ、計画、実行、監視・コントロール、終結)とインプット・アウトプットがどのように関わっているか、”自分なりに”まとめます。

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確かにPMBOKにも関係図は書いてありますが、それを見ても、私は頭にはいってきませんでした。なので、実際に自分でそれぞれの関係を自分で書いてみることで理解できます。

次に、各知識エリアの関わりがどうなっているのかをノートに書き足していきます。おそらくですが、一番理解に苦しむ(私はそうでした)のが、プロジェクト統合マネジメントだと思います。

ここと他の知識エリアがどのように関わってくるのかについては、自分なりにノートでつながりを書くことで理解をしていきました。

PMPを勉強する方のために少しだけ言わせて頂くと、複数の知識エリアをまたぐ以下の流れをは、特に理解することが大事だと思います。

 ・変更要求
 ・パフォーマンスデータ、パフォーマンス情報
 ・品質に関する保証、承認といったプロセス

A4ノート1ページに1知識エリアの流れがまとまることを意識しました。

PMBOKのテキストもトレーニングのテキストも、とても分厚いです。なのでできる限り要点をノートにまとめて、持ち歩きはノートだけにしたかったのです。そして、各エリアはそのページを見たら、必要なことは書いてあるというのが理想だと思ったのです。

各知識エリアのページには書ききれないものについてはノートの別ページにまとめていきました。例えば、以下のようなものです。

 ・EVMの計算方法
 ・PDMでのクリティカルパスの日数計算方法
 ・動機付け
 ・全体に関わる用語の説明(プロジェクト、プログラム、ポートフォリオ、統合などなど)

ちなみに自分がまとめたノートは、こんな感じです。字がきたないのは小さいころからなのでご容赦くださいませ。。

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私は勉強については昔からノート派です。

なので、自分なりの理解でまとめるということを重視しています。各知識エリアをまとめ終わったら問題集の問題をやってみるということを繰り返しました。

こうして、自分なりのノートを作成していくことで、理解を深めていきました。

この作業を1か月で実施しました。勉強時間ですが、平均して平日2時間、週末10時間の約88時間くらいだったと思います。

5.練習問題をひたすら解く

次に問題をひたすら解いていくことに時間を使いました。私が使用した問題集は以下の3種類です。

 ・PMP試験問題集(iPhone用アプリ)
 ・PMP試験合格虎の巻 第5版対応版 (PMP試験対策)
 ・PMBOK BootCamp(後半)の問題

私が受けたときはPMBOK第5版でした。現在は第6版が発行されているので、適切な問題集を入手してくださいね。

通勤の際、電車内ではiPhoneで問題集を行いました。それ以外に時間がとれるときには虎の巻を解いていました。

問題を解いていると、忘れていたことや新たに知る事も出てきます。その都度ノートに書き足していくという作業を行いました。

虎の巻には、最後に200問の模擬試験があります。1週間前に時間を設けて、実際にやってみました。この時の成績は8割くらいだったかな。

そして、試験直前にBootCampの問題(模擬試験)を受けなおしました。講師の方いわく、このコースの問題を試験受講の1週間前にやってみて9割とれなかったらまずいよ、と言われました。

この時の私の結果は。。。。8割でした(汗)

この1か月の勉強時間ですが、平均して平日3時間、週末12時間の約108時間くらいだったと思います。

6.試験直前

日本でPMPを受験できる場所は当時東京と大阪の2か所しかありませんでした。私は御茶ノ水のソラシティにあるプロメトリックセンターで受験しました。

ちなみに、現在は28か所に増えているようですね。さらに、今は自宅からオンラインで受験できるようになっているようです。びっくり!

私は試験開始1時間前に現地到着。1階にあるプロントで最後の調整を行いました。

勉強ノートで、「直前にあらためて記憶する」とマークしておいた部分を最終チェック。

あと、4時間の長丁場で頭を使うので、甘いものを食べて糖分を補給しました。まあ、これは人によると思いますけどね。

少なくとも私はこのおかげで、最後まで頭がすっきりと稼働してくれていましたw

7.試験を終えて

自分でこうやって振り返ってみると、割と正攻法で勉強を進めていったんだな、という感じがします。PMBOKのテキストはとても分厚いですし、全部を勉強するのなんてとても無理、と思うかもしれませんが、意外とできると思います。

あと、これは結構重要な事だと思いますが、「経験」がすごく重要だと思います。(試験を受けるにあたっての必要条件なので当然なのではありますがw)

私はこの試験を受けるにあたり、ここ5年位プロジェクトマネージャとしてプロジェクトを経験してきました。

なので、PMBOKでまとめられている内容が、自分の経験してきたプロジェクトの事例に沿って理解できました。

あの時のあの行動はこの部分にあたるのだな、といった感じで。

ということで、PMPの勉強を通しての覚書となります。

皆様の勉強のご参考になれば幸いです。

それではまた!

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日々感謝 m(_ _)m

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