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【中編】Tak流 動機付けの3ステップ

昨日に引き続き「相手をモチベート=動機付けする方法」について、私が気を付けていることについて書きたいと思います。

本日は私の考える動機付けステップの3段階、①相手を知る、②距離を詰める、③一歩踏み込む、のうちステップ②についてお伝えします。

昨日は「相手を知る」ということで、【ターゲットを絞る】【徹底的に観察する】【仮説を立てる】という準備段階についてお話してきました。
ここからのステップは、実際に相手と相対してアプローチをかけていく段階になります。

【ステップ2:距離を詰める】

■「ハードルの下」をくぐらせる
ここからようやく相手と相対することになるのですが『ファーストタッチ』が今後の関係性構築を左右しますので、十分に意識して臨んでいくようにします。
重要なのは『「ハードルの下」をくぐらせる』ということです。あまり接点の無い相手ほど、最初は警戒が強く「何かとてつもなく高いハードルを要求されるのではないか…?」という不安を感じています。相手との年齢差や実力差が大きいほど、その不安は強くなります。
そこでまず最初の数回は「ハードルを飛ばさせない」ようにします。ハードルを下げてもダメです。なぜなら、そのハードルは「あなたが設置したもの」だからです。ハードルの高さを自分で設定して、自分で飛ぶことが重要です。ハードルを設置されることに慣れてしまうと、与えられたものをただ飛ぶだけで、主体性が失われてきます。
ではどうするか?答えは簡単。そこにハードルが「存在しない」ことを理解してもらうのです。高いハードルは相手が持つあなたのイメージからつくられた妄想でしかありません。相手に話しかけ、特段相手に何かを求めることなく、ただただ相手の話を聞いて、理解を示すだけで良いのです。「答え」はまだいりません。相手が『思っていたのと(いい意味で)違うな』と感じ、「妄想のハードル」の高さがグンと下がるのを待ちましょう。

■接点を継続して持ち続ける
相手の妄想のハードルの高さを下げたとしても、これは放っておくと徐々に元に戻っていきます。一度仲良くなったからと言って油断は禁物です。むしろ、一度声はかけてくれたけどその後何もなし、では「あの時はたまたま気が向いただけなんだな…」と逆効果もありえます。
相手との信頼関係を構築するためは【量 × 質】が重要です。「質」はいかに精緻な相手像の仮説を描けるかに依存しますが、【量】は「接した時間」そのものです。相手に興味・関心を持ち、時間を費やし、手間を惜しまず、理由を示したうえで期待をかける。ひとつひとつは全く難しくないことですが、『継続すること』は非常に大変です。
重要なのは相手への素朴な興味・関心、愛着です。実はそのために、声をかける前にじっくりと相手を観察しているのです。長い時間観察し続け、脳内で何度も話しかけてきた相手ですから、良くも悪くも自分の中に「イメージ」が生まれているはずです。そのイメージと目の前の相手とのギャップを見つけていくことで『実はこんな感じだったんだ?』とか『やっぱりこういう一面はあるよなぁ』とか、いろんな気づきを楽しんでください。相手のことが段々分かってくる楽しさを感じることで、長い間自分の力をその人に向けることができるようになります。

■質問する(What→How)
ここまでお膳立てして、ようやく相手に近づいていくことを始めます。やはり、それほどまでに「相手に関わる」ということは相手の人生にとっての影響が大きいものなのです。
ステップ②最後のフェーズは「相手自身に自分との関わり方を決めてもらう」ことがゴールになります。
ここまでのステップで相手の妄想のハードルを消し去る事に成功していたら、相手とあなたの間には「ハードルが存在していない」状態になっています。このフラットな状態の中、相手が成長を通じて自己実現していくためのステップとして「ハードル」を置いていくのです。
『誰が?』
お気を付けください、あなたではないですよ!ハードルを置くのは『相手自身』です。「自分はどうなりたいのか」「そのために何をどうしたいのか」粗くても、間違っていても相手自身に自分で決めてもらいます。そのお手伝いをするのがあなたの役目です。そのためのツールが【質問】です。
ポイントはWhat(→Where)→Howの順番に質問することです。ありがちなパターンとしてHowから入ってしまい「具体的に何をしようと思っているの?」と聞いてしまうことは多いかと思います。悪くはないですが、Howから入ると目的や目標と今自分がやっていることのつながりが薄れ、ただただ作業をこなすだけになる可能性があります。まず何を目指しているのかというWhatについて明らかにしたうえで、(場合によってはWhatをさらに「そのうち特にどこを(Where)という質問も交え、)Howにつなげると、常にゴールを見失わずに済みます。

相手があなたとの信頼関係の下で、自らハードルを設置したなら、あなたの役目はそれがきっちり飛べるようになるまで伴走すること。あなたが相手と一緒に何かに取り組み、『1つのことを2人で一緒に成し遂げた』という共通体験をつくりだすことが動機付けにつながります。


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