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アメリカでの出会い~ドクター編~

今日は僕とビジョントレーニングの出会いで一番大切な話である、僕とスポーツビジョントレーニングを行う眼科医の先生との出会いを書いていこうと思います。

僕がアメリカで野球を始めて2年ほどたった時でした。

その前に…まずなぜアメリカ??と思われるかも知れませんが、それはまた後日改めて詳しく書こうと思います。今回はその珍道中の今の仕事に関わる部分を書かせてください。

話を戻します。

18歳で単身アメリカに行き、アメリカで野球を始めた頃は、「無我夢中」に周りの選手たちにしがみついていたな。と思います。当然、そんな状況下、余裕なんてあるわけもなく…今、思い返しても少しの思い出と「疲れた」この2つしか思い出せません(笑)

初めてのアメリカ生活からの帰国後は疲れと時差ボケの影響からか15、6時間ぶっ通しで寝ていたらしいです。親から言われました。

そんな中で、アメリカでの生活を重ねるにつれて、余裕が生まれ始めたのがドクターと出会った年だったかなと思います。

人間余裕がないときついよ~。

と言われることがよくあると思うのですが、余裕ができた故に色々な事に気づき、また追い込まれる。この繰り返しなんじゃないかなと最近思います。ただその1つ1つを解決して前に進むことが自分のレベルアップに繋がる事も最近の気づきです。

ドクターと出会った年は、僕の野球生活で1,2を争うしんどい時期だったと思います。

細かくレベルが分けられているアメリカの野球界において、自分自身、次のレベルに行くための課題が「パワー面」「長打力」と具体的にわかっていた為、徹底的に取り組んでいるつもりでいました。

もちろん課題の克服に取り組む事は必要な事でしたが、僕の場合、周りのとの差や焦りから、自分に合わない練習、プレースタイルに突き進んでいました。

ですが当時の僕は焦りから気づく訳はなく、「上手くいかない」「なぜだ」と悩む毎日でした。

気づけば試合をベンチから眺める時間も増えていました。

「アメリカにわざわざ試合を見に来たのではない」その気持ちを再確認しこのままじゃダメだと試合を見ながら思ったのを覚えています。

そんな状況から抜け出すために僕は練習しかないと思いむやみやたらにバットを振りこむ毎日でした。

今、冷静に考えたら、課題がわかっているのにむやみやたら練習していた僕の行動はなかなか矛盾してますね(笑)

ただ状況はよくなる兆しや打開するための光も見えてこず、コーチに相談に行きました。状況を聞いたコーチが

「明日、メジャーで目のトレーニングをしているドクターに会うから来るか?」

と言われ、僕は藁にも縋る思いで

「行きます。」と答えました。

その時が僕が師と仰ぐドクターとの出会いでした。が。(笑)

初めて会った時は軽く挨拶をして一言もらっただけでした。

「ちゃんとボールを見なさい。両目でね。じゃ。」

いや。待ってくれと。(笑)それだけ!?こっちは助けを求めに来たのよ!と思った事を覚えています。(笑)

僕がドクターと出会った日に覚えているのはロサンゼルスのビーチの前にあるおしゃれなパン屋のパンが美味しかった事と、ドクターが高級車に乗っていた事だけです。

自宅に帰って正直僕はガックリしていました。

やっぱりこのぐらいのレベルの選手は相手にもしてもらえないのかと。それにボールを見ろ。と。わかってるわ!適当な事言うな。とその時は思っていました(笑)すごいドクターに向かって。言わなくてよかったです。(笑)

「ボールを見る」

の本当の意味を理解する日が来るとこの時は思ってもいませんでした。

その日からも、僕がドツボから抜け出せる事はなく…来る日も来る日も打ち続けて、筋力強化、その繰り返しでした。

そんなある日、ドクターが僕の練習していた練習場に用事があったらしく、昼前にやってきました。僕を見つけたドクターは話しかけてくれ、まったく野球とは関係ない話をしてドクターはどこかへ行きました。

僕はいつも通り午前の練習を終え、昼ご飯を食べ、午後の自主練習を行っていました。この午後の自主練習が当時の僕にとって一人で考え、練習できる時間でした。練習場にいる時はほぼ毎日、夜までこもって練習していました。

そこに用事を終えたドクターがやってきて僕の顔を見て

「お前、頭おかしいのか!?ずっといるのか!?」

とかなり驚いた表情をしていました。僕はあの時のドクターの驚いた顔を忘れる事はないと思います。

「ちょっと出て来なさい。」

そう言われた、僕はバッティングゲージを出てドクターと少し話をしました。僕の今の状況、悩みを聞いたドクターは多くを語らず

「明日の朝9時にここに来なさい。だから今日はもう帰って休みなさい。」

そういってドクターは練習場を後にしました。

この一言が僕を復調させるだけでなく、僕の人生まで変えてくれたのかなと思うと何が人を変えるのか分からないなと。

きっかけは人それぞれ山ほどあるのだと。

ここから僕とドクターとの猛特訓が始まりました。

~続く~


今日はドクターと僕の出会いと、ビジョントレーニング開始までを書かせてもらいました。また明日以降、「僕とトレーナが何をしたか」「ドクターへの思い」「そしてこれから」を何回かに分けて書こうと思います。

ドクターと僕との関係やお世話になったコーチ陣。書くすべてが今につながる話なので少し長くなるとは思いますが、お付き合いください。

ありがとうございました。

Y&T Athletics K.Y

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