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大アリクイクイは小さいか。FMシンセと再帰性 構造




新しい生き物 

 アリクイを食べるアリクイクイという生き物がいると仮定すると面白いです。大アリクイは大きいですが、大アリクイクイは大アリクイを食べるのかアリクイを食べる大(アリクイ)クイなのか、もしくは大きいのはアリであって(大アリ)クイかもしれない。大アリクイクイは小さいかもしれません。
 同じようにフンコロガシコロガシという生き物がいると仮定するのも面白いです。フンコロガシを転がします。


 アリクイという名前を考えてみると名前の中に動きと対象があることに気が付きます。アリ←食べる。動きと対象が合体して一つの単語を形成しています。アリクイクイを考える時はこの単語にクイという動きをつなげたわけです。(アリ←クイ)←クイ =(アリクイ)クイ このようにしてアリクイクイという生き物が出来ます。再びクイを追加してみます。(アリクイクイ)←クイ=(アリクイクイ)クイ
このように動きの部分は延々とつなげることが出来そうです。
これはアリクイを(O'V')という構造に考えるとV'が追加された階層を成しているとも考えられます。(((((O'V')V')V')V')V')・・・という構造は延々と続けられそうです。同じような感じを文章でするなら
「私が言ったとあなたが言ったと私が言ったとあなたが言った。」
このような感じがあります。 
私が言ったというものが一つのかたまり「私が言った」として捉え新たに文が追加されるという構造が複数回重なっています。
かたまり化+一部を追加を繰り返すことでこのような構造が作れそうです。
これを仮にアリクイ構造とします。


アリクイ構造とFMシンセ


 FMシンセについて考えます。例えばこのような構造。
 (((キャリア+モジュレータ)モジュレータ)モジュレータ)
キャリア+モジュレータが一つのかたまりになりキャリア化しています。
つまり「キャリア+モジュレータ」が新しいキャリアとなりそれが次のモジュレータによって変調されるプロセスが繰り返されています。
これはアリクイ構造と似ています。「アリ+クイ」=アリクイ化という一つのまとまりになっています。このキャリア化+モジュレータという構造が何段も重なって構成されています。この構造はアリクイと同様に延々と続けて作成できそうです。

maxを用いて作ってみると例えばこのように入れ子構造を成します。
11opの直列です。K=キャリア M=モジュレータとすると
(K+M)M)M)M)・・・という構造になっています。




他の方式


減算式も(ソース+フィルタ)→ソース化として
(((ソース→フィルタ)フィルタ)フィルタ)・・・
と考えることも出来ます。

エフェクターも減算式におけるソースを使うと
((((ソース→FX)FX) FX)FX)
と考えることもできます。

直列性 倍音 エイリアシング

DX7は6opですがアルゴリズムを見ると直列6列は無いようです。並列の場合はvcoの数に相当すると考える事ができます。1~4列までが多いようです。

https://www.g200kg.com/jp/docs/dic/algorithm.html


直列や階層を深くしていく場合どのような影響あるかどうかを考えます。まず第一に操作性や予測が難しい事が考えられます。もう一つは多くの倍音が発生することによりデジタルの場合エイリアシングノイズが重なり、ホワイトノイズのような雑音に近付くことが考えられます。FMなどの倍音を加算するような構造の場合、階層を深くしていくとより多くの倍音が加算され複雑性というよりホワイトノイズに近い音になるかもしれません。

リバーブにおける再帰性 シュレーダーリバーブ オールパス

 リバーブの構造においても再帰性を持つものがあります。例えばシュレーダーリバーブにおける入れ子オールパスフィルタです。シュレーダーリバーブにおいてはコムフィルタとオールパスフィルタを組み合わせたものがよく知られていますが、もう一つのシュレーダリバーブにおいて入れ子オールパスフィルタというものを用いたものがあります。これはオールパスフィルタの内部にオールパスフィルタが入れ子的に入っている構造です。


 

これは音的にはとても良いものだそうです。フィードバックやディレイ構造において入れ子構造を用いた場合、発散や発振する可能性が大きいので慎重になる必要がありますが、実用的な部分を抜きにすれば構造的にはいくらでも入れ子構造を作成できます。


大体のモノは言語がそうであるように、そう考えることが出来るのかもしれません。当たり前のことが当たり前にあるような。ただアリクイクイのように何かしら出来たらいいかなと思います。



 

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