「善い話」は「正しい話」か
"あとしまつに頭を使うのは、だれもがいやがっていたのだ。"星新一の代表作といえば『おーい でてこーい』[1]ではないでしょうか。
この作品のテーマは「問題の先送り」です。最後は活動の主体 (ごみを捨ててきた人々) が被害を受けることが示唆されて終わります。
現実でも、活動の結果として悪影響 (被害) が生じる場合がありますが、被害を受けるのは活動の主体であるとは限りません。また、活動の主体と被害者の距離が遠いとなかなか被害に気付けません。この「距離」は時間的に遠い場合や