カ〇〇ラ
今回はインフルエンザの予防接種。
仕事が落ち着いたら行こうと予定を入れていた結果、歯科検診だの人間ドックだのと続いて、今月は健康増進月間になってしまっている。
場所は、人間ドックと同じ健診センター。
待合室のソファーで接種の順番を待っていると、介護スタッフと思しき青年に連れられた80代くらいの老婦人がやってきて、私から一人分空けた席にゆっくりと腰を下ろした。
老婦人「○○さん、最近痩せたねぇ」
青年「最近カポエラをやってんのさ」
老婦人「かぁぽえーらぁ?て何ね?」
案の定、老婦人は100%想定どおりのリアクションである。
青年よ。その単語は老婦人の理解の範疇を超えているぞ。
と、心の中で青年にツッコんだが、恥ずかしながら、アラフィフおばはんの私の頭の中のリアクションも老婦人と大差はなかった。
カポエラ、カポエラ…??なんだったっけ??
次の瞬間、温泉に浸かりがちの大きなネズミが頭をよぎった。いや、それしか浮かばなかった。
えーっと、なんだったけ?聞いたことある…
考えれば考えるほど、温泉に浸かるネズミが増えていった。
「カポエラはね、ブラジルの格闘技で、こうやって踊りながら戦うの」
青年は、軽く左右に体を動かしてカポエラの動きをやって見せた。
あー、なんとなくテレビで見たことある。はいはい、あれね。足を高く上げてキックで戦うやつ。分かった、分かった。
次の瞬間、頭の中の温泉から、大きなネズミがぞろぞろと気持ちよさそうにあがっていった。
あースッキリした。
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