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端末とペンとOneNote

今、note にて #創作のマストアイテム というお題企画があるようだ。
ぼくは、仕事の環境は毎日くらいに変えたいと思う人間だ。
だから今日良かった、と思う環境でも次の日にしっくりくるか、と言えばそうでない時が多い。

そんなぼくでも大きく3つだけは何年も使っている。

▼端末

ぼくは大学に行かず10代後半からシステム系の会社で働き始めた。だからというわけではないが、当時の先輩たちの口癖というか、業界の習わしなのか…パソコンの事を「端末」と呼ぶ。
これはおそらく、ホストコンピュータに対しての端末、という意味合いだろうけれども、ぼくがプログラムを作り始めた頃はサーバ-クライアントの仕組みが主流になり始めた頃だった。

現在、システム系についての仕事は滅多なことでは承らない。なぜならば、日々技術は進んでいて、たとえぼくの業務知識や技術知識がベースなるような案件があったとしても、やはり最新技術を取り入れたり、その技術についての『お作法』を学ぶのに時間がかかるからだ。

だから専ら今は、書く仕事と映像や音声を編集する仕事に端末を使っている。

使っているのは2種類。iMacとThinkPadだ。どちらも5年程度前の型のものだ。iMacに関しては主に、動画編集、画像編集、音声編集について使っている。
ThinkPadに関してはスケジュール管理、メール管理、モノを書く仕事などに使っている。

ネット検索だったり、TwitterやSNSに関しては、どちらの端末を使うかはその時々による。

現在、macOSXだろうが、Windowsだろうが、どちらが事務系に特化しているとか映像系に特化しているとか―――厳密に言えばはっきりと分かれるかもしれないが―――AdobeやProToolsに関しても、いずれのOSでも動作すると認識している。

ただ、「環境」という意味でこの2台の使い分けをしている。
Macはデスクトップ型なので、外付けディスプレイ一台つなぎ、音声や動画の色々なツールウインドウなどを表示し編集するのが便利だ。
Windows機は小さいノートパソコン型なので、モノを書いたり、事務的作業をするのに、大きさがとても良いと感じている。

つまり端末に関してはOSというよりも、その機械の大きさで用途を分けている。

ただ。
いずれのパソコンも、明度・輝度だったり、デスクトップの背景だったり、傾き、文字の大きさ、コントラストなどなど、日に日に変えている。

これは置いてある机に対しての椅子の位置―――その日「これが今日はすわりごごちがいい!」というようなベストポジションが決まれば気分で返る事が多い。

▼ペン

二つ目はペンだ。
万年筆。ぼくは万年筆を15年くらい使っている。最初の10年くらいは、500円くらいのプレピーという万年筆を使っていた。
これはインクをカードリッジ方式で替える事ができ、気軽に使える万年筆だ。

次に使い始めたのは、プラチナ #3776 シリーズの極細のものだった。そして、今年の3月から同シリーズの太字のものに切り替えた。

プレピーと#3776の極細の時は、ほぼ日手帳だったり、Editの手帳を使っていたので、とにかく持ち運べて、細い文字が書け、カートリッジ交換でインクが交換できるものを選んでいた。スケジュール管理帳の他にB6サイズのメモ帳も併用していた。
今年に入って、スケジュール管理を電子的なものに移行し、メモ帳もA5サイズのつばめノートに変えた。

書くモノと書かれるモノはいつもそばにあったが…
この歳にして、スケジュール管理について少し考え方を変えたため、メモ帳はノート一冊とした。

そもそもなんで万年筆を使っているか、というと・・・
もちろん今までシャープペンやボールペンも使っていた。色とりどりの色鉛筆なども使って考えを文字や図に起こして書いていた。
もちろんそうしたことで考えがまとまっていたし、アイデアも色々と出てきていた。

ただ・・・見返さない事が多かった。
書いて満足することが多かったのだ。台本は一日複数回見るから、そこにかいてあるアイデアは何度も目を通すが…メモ帳に関しては見直す事が少なかった。

そこである時、「色分けするのとか面倒だ」という思いが募り、「1本のペンで書こう」という思いになった。
ぼくはもともと筆圧が強かったので、万年筆にしたら、もっと多く、サラサラ書けて、色々とアイデアが出るのではないかと思ったのが最初の理由だった。

だから、プレピーを買い、メモ帳と共に使っていた。
最初から高めのペンを買うことは少し危険だな、と思っていたもあった。

プレピーを使い続けていたが…ある時、「少し良いペンを買おう」と思ったのだ。当時、ぼくはペンの握り方もおかしく、プレピーでも筆圧が高かったので書いただけでも手が疲れていた。
それに字がもう少し綺麗になると良いな、と思ってもいた。

そこでべらぼうに高いわけでもない、#3776シリーズを手に入れた。

持ち方や書き方を矯正し、練習することで、更に書く速度があがり、つかれにくくなった。

今年に入って、舞台制作などをしたり、書く仕事をしている時に・・・
「なんだか、メモ帳が狭いな」
と感じるようになった。

そこで、少し大きい、A5のノートをメモ帳にした。
同時にペンももっとスラスラ書けるイメージの太文字の#3776にした。

紙面が広がったことで、文字の大きさ、方向、内容についてももっと自由に書けるようになった。持ち運びには今までのようにポッケにいれる、ということはできなくなったが、それでも作業する際のアイデアを書きだすことについては効率が上がったように感じている。

現在のペンはカートリッジ交換ではなく、コンバータを使用している。
インクを吸い上げる、という行為がめんどくさいと思っていたが…なかなかどうして、週に1回~2回程度、吸い上げる時のなんともいえない「リセット感」というか「新しい何か」を得るようなワクワクする感じがとても好きになった。

奇しくも選んだペンは全てプラチナ万年筆製であり、今まで使用してきたインクはブルーブラックだ。

このブルーブラックは、昔、母も使用していたようでどこか「帳面」(店の帳簿や家計簿)のイメージがあったから、なんとなく暗い、というイメージを若い頃は持っていたが、今は紙に映える色、インクが渇き、数日後に見直すとなんともいえない落ち着いた青色になっているのがとても好きになった。
このインクの色を見るだけでもノートを見直したいと思うようにもなった。

▼One Note

最後はOne Note というMicrosoft社の製品だ。
Windowsはもちろん、Macでも各モバイルOSでも使用できると認識している。

こうした電子ノートアプリケーションは色々なところから無料や少しの金額で利用できるものが多く出ている。

ぼくがOne Note を使っている理由は大きく分けて3つある。
一つは、OSを選ばないということ。
色々な端末、作業環境で同時に同じデータを扱えるのが嬉しい。
一つは、なんでも張り付けられる、ということ。
画もそうだし、他のアプリケーションで作成したファイルなども張り付けられる。
最後の一つは、ぼくはシステムをやっている時からMicrosoftの言語を中心にやってきたので、単純に「好き」だということ。

一つ目と二つ目は他のアプリケーションでもできるだろうけれども・・・三つ目が非常に大きいので使用している。

無論、Microsoftの製品も使いづらいところはたくさんあるし、改善してほしいなぁ~というところは多々ある。しかし、やっぱり好きな製品をつかっていると安心するし、わからない箇所があって調べる時も、長年つかっている会社のものであればなんとなくの予想がつく事が嬉しい。

もうかれこれ5年程度使っているが、書いたり貼ったりしたものについて、作った後でも整理整頓がしやすいし、検索ができるのが創作をする上で非常に大きい。

▼3つのアイテム

ぼくは舞台演出する時でも、モノを書く時でも、映像や音声編集する時でも・・・だいたいの流れがある。
それは
まず、手書きで書く(ペンで紙に書く。)
これはアイデアだったり、段取りだったり、目標だったりをとにかく全て書く。固定観念を捨てて、その仕事に関することを総て書くようにしている。次に、One Note に必要なアイデア、やる事などを転記する。
この時、紙のノートをそのままではなく・・・例えば最初に書いた事と最後に書いた事が関連性がありそうなら、まとめる、など…
「検索」した時に一目で見る事ができるようにまとめるようにしている。
そして、実際に製造・編集を2台の端末を使用して行う、という流れを取っている事が多い。

このお題 #創作のマストアイテム ということを考えた時にこの3つは外せないものだ。
もちろん冒頭にも書いたようにこれからこれは変わっていくかもしれない。しかし、今年に入って、自分の仕事のやり方を見直した時に、この「端末とペンとOne Note」はどれも毎日使っているし、一つが書けたら今や仕事ができないのではないかと言っても過言ではない。

もちろん、端末の中に入っている様々なアプリケーションも必要だし、いろりいろな情報を得る、テレビ、ネット環境、携帯電話なども必要だ。

ただ、この3つがなければ仕事は成り立たないと感じている。

▼あ。

あ。
あと、煙草にコーヒー、音楽も必要だし。デスクスタンドの灯りも、お気に入りの椅子も…スティッチも・・・。
3つばかりか・・・色々な物に支えられて、今ぼくは仕事をしているんだなぁと感じました。

ぼくといっしょにしごとをしてくれるアイテムたち。
毎日、本当にありがとう!
ぼく、これからもがんばるぞ☆

舞台演出家の武藤と申します。お気に召しましたら、サポートのほど、よろしくお願いいたします!