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キング・クリムゾン「ディシプリン」

70年代後半くらいからシンセサイザーが音楽の中に使われるようになって。⁡

80年代ぐらいになるとテクノとかが出てくるわけだけど、その中で音楽のアレンジにシーケンサーという自動演奏が可能な機械が使われ始めて。⁡

それまで全部人間の手で演奏されていた楽器がシーケンサーを使った打ち込み(あらかじめフレーズを入力しといて自動演奏させる)が入ってくるようになったんですよ。⁡


打ち込みだから人間が手で弾けない高速や複雑なフレーズを入れることができるようになったり、人の手の数以上の演奏がライブでできるようになったりした。

また、ダンスミュージックなんかはそのシーケンサーに打ち込んだフレーズを自動演奏で繰り返させることによってある種のトランス効果を起こさせるアレンジも生まれてきたりした。⁡

クラブやディスコで曲がかかっている時に同じパターンやフレーズが繰り返し流れている方が聞いてるほうは踊りやすいのでシーケンサを使った繰り返しフレーズっていうのは便利かつ効果的なアレンジだったと思うんですよ。⁡



で。⁡

そういう人力以外の力を用いて人ができないことや難しいことをアレンジの中に取り込んで行くというのは新しい手法だったと思うんだけど。⁡


じゃあその「普通人がやらないもしくはやれない」フレーズを人力で演奏したらどうなるか?⁡

機械のような正確さを求める演奏って人間がマシーンにならないとできないわけで。バカバカしいと言えばバカバカしい思いつきたけど、ホントにできたらマジすごいよねっていう。⁡





このキングクリムゾンのアルバム「ディシプリン」(1981年の作品)は普通それギターで人力でやります?っていう高速かつ複雑なフレーズの応酬が繰り返されるアレンジが目立つんだけど、もしかしたらそういう普通の人がやらないもしくは出来ない事をやってみたアルバムだったんじゃないのかなって。⁡




しかもこの時代って今みたいにループ(楽器や声をループマシンに入れてそれを再生しながら音を加えていく手法)ってないし(厳密にはそれっぽい事をこのバンドのロバートフリップはやっているんだけどまだループという手法は確率されていない)シンセサイザーはシーケンサーと同期させて自動演奏できたけど、ギターはシーケンサーと同期は出来なかったので。⁡


それとこのアルバムではロバート・フリップとエイドリアン・ブリューっていう二人のギタリストがギターの音をトリガーにしてシンセサイザーの音を鳴らすというギターシンセを使ってるってのもポイントで。⁡


つまり、ギターを使いながらシンセサイザーの音を鳴らし、いっけんシーケンサーでシンセサイザーを自動演奏させてるように聞こえるフレーズを全部ギターと人力で演奏しているという、まさにばかばかしい発想だけどやれたらめっちゃすごいアルバムなんですよw⁡



ディシプリンという言葉が日本語で「規律」を意味する事を思うと、そういうところを狙ったんじゃないのかなーって。⁡
まだ答え合わせできてないですけどなんかそんな感じします。⁡



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