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山の途中
暇つぶしに故郷の田舎を散策していたら、いつの間にか山道に入ってしまった。
舗装されていた道路もすっかり土と葉だけになって、なんなら木の根でできた段差で息が切れ始めている。
しばらくして、景色が開けた。
眺めがいいとは言えない。見渡せるわけでもない。ただの山の途中。
こんなところなんかあったのか。いや、あってどうなるわけでもないか。まるで意味のないことをつぶやく。風が木を揺らす音と、鳥の鳴き声。なんにも映えない曇り空。少しもやがかかっている。
何に対してでもなく、まぁいいかと思いながら、足を進めた。
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