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【SNS活用による海外販路開拓】その2

このアルミ製でシュウ酸アルマイト加工された金色に輝く大きなやかん、日本のメーカー製の商品ですが、海外でも売れると思いませんか? こういう商品を見つけると、無性に輸出のムシが騒ぎ出してしまします ^^

ちなみに、この写真を含めて、私の投稿で使用する写真の撮影はすべて私自身で行ったものです。1975年頃から真面目に写真を撮り始めていますので、ほんとうは写真の記事も書きたいくらいなので、それは将来の楽しみにしまっておきます (^^;;

さて、本題に戻ります。そもそも私が中小製造業の海外販路開拓の仕事を支援するきっかけになったのは、アリババに自社商品を出品していた企業の、問い合わせ対応や、輸出実務の支援をアリババ・ジャパンが行っていなかった時に、それらのサービスの代行をしていたことがきっかけでした。

今から10年以上前の2010年前後のことでした。当時はまだアリババへの出品を数量限定ではありますが、無料で出品できる会員の設定があったので、多くの中小製造業がアリババからの海外販路開拓に夢を乗せていた時代でした。そして確かに、海外でも需要のある商品には、そこそこの頻度での問い合わせがきていました。

でもしかし、それまで輸出を経験していなかった企業がいきなり海外からの問い合わせに対応できるはずもなく、複数の出品企業の問い合わせ返信の業務を代行させて頂きました。

今でもよく覚えているのは、都内の荒川区にあった100年近い歴史のある、希少爬虫類の皮革をなめして染色していた企業の製品(バッグなどの製造に使われる皮革)への問い合わせがとても多かったことです。さすがにいきなりの大量受注は果たせませんでしたが、少量の受注は何件か受けることができたものでした。

この会社、今ではイタリアあたりの皮革製品のメーカーに、まとまった数量の製品を輸出するまでに成長しています。社長の海外展開に対する熱意が半端ではありませんでしたが、私が海外の販路開拓を支援させて頂いた企業の中では、最も伸びた良き例ではないでしょうか。

例えばフェイスブックページなどで自社製品の宣伝投稿を行っている場合でも、ある程度のフォロワーを獲得していて、海外に需要があれば、問い合わせはたくさん来ます。これは、今まで経験してきた中で、間違いのないところです。海外に需要がある製品であれば、とりあえず、潜在顧客の発掘までは、SNS活用で可能です。

でもしかし、海外に需要のない商品の場合は、手を変え品を変えて投稿を継続しても、問い合わせは来ません。ある程度のフォロワーを獲得しているフェイスブックで、様々なパターンの投稿を試みても問い合わせが来ない商品については、海外には需要がないと判断してもよいのでは?と思います。ただし、ロシアと中国はフェイスブックが普及していないので、除外です。

問題は、問い合わせがきた後の対応です。たとえば、「貴社のこの商品のFOB価格はいくらか?」との問い合わせが来た場合、返信して商談を始めるためには、貿易(輸出)の知識が必要になります。郵便局のEMSで出荷できるくらいの規模ならまだしも、海上コンテナを使った輸出をしなければいけないケースでは、いわゆる「乙仲」から取り扱い料金の見積りももらわないといけません。ここまで来ると、輸出の経験のない企業ではお手上げになってしまいます。

アリババ出品でそんな状態に陥っている出品企業の支援する仕事をしたのが、私の推進する「SNS活用による海外販路開拓支援」という活動の原点となったのですが、インターネットの持つ、世界中の需要家への拡散パワーは素晴らしいものがあります。

素晴らしいだけに、問い合わせが来た際の準備をきちんと済ませてから情報発信を始めないと、せっかく自社の商品を見つけてくれた潜在顧客をいきなり失ってしまうという結果になり兼ねません。準備万端で「優れたメイドインジャパンの輸出」を加速してゆきたいものです。

自らの40年以上にわたる貿易の経験を活かして、このような輸出販路開拓支援の草の根活動を行い、日本の底辺を支える中小製造業からの輸出の促進にほんの少しでも貢献できれば本望であると考えています。

こんな記事にご興味のある方がいらっしゃいましたら、お気軽にお声がけください。よろしくお願いいたします。

・・・続く・・・

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