農業は体育会系
農業の後継者について、稼げる稼げないとか、仕事がしんどいとか、天候に左右されて安定しないとか、そういう部分はけっこうフォーカスされますよね。
当然ながら仕事としてやっていく以上、安定した収入を得るのは大事です。農業で安定経営というのはほかの産業と比べても厳しいものがあるでしょう。
しかし、実際に10軒以上の農家さんのもとで働いてきた経験上、そこだけじゃないんだよなぁと思うことも。
ひとことで言うと、「今の時代に合わない指導」だったりします。
※誤解のないように、本当にごく一部の農家さんに限ります。
さすがに殴る叩くみたいなことは経験していませんが、けっこうな大声で怒鳴られたり、その後もネチネチと同じことを言われ続けたり。弁明ですがわざと怒られるようなことをやったことはないし、命に関わるようなミスを犯したわけでもありません。
(そういう危険なことなら怒鳴られるのはわかる)
実は最近関わっている農家さんともそういう後継者問題について話す機会があり、今までも何人か来てくれたものの、農家さんのお父さん(80代)の行き過ぎた指導について行けず辞めちゃったんだとか。
職人の世界はそんなものだと思います。ご本人は厳しい環境のもと本気で身につけてきたんだろうし、それを伝えるなら相応の指導をしないとと思う、ある意味の親心かもしれません。
ただやっぱり、時代は変わりました。
本当は多少怒鳴られたとしても、それを耐えるくらいの気概で来てほしいのかもしれない。現在でもそういう厳しい環境下でがんばっている人もいらっしゃいます。
あとはご本人がどう捉えるか。
・後継者が見つからなくてもいいから、厳しい指導を貫く
・この技術を継承するために、優しくするまではいかずとも、時代に合った指導法を意識する
本気でその人に学びたいなら怒鳴られても耐えられるとは思います。
ただ、それがアルバイトという立場なら…。すぐに辞めたくなるし、場合によっては農業そのものが嫌いになるかもしれません。
世代間の価値観って難しいものがありますよね。
特に今は仕事の選択肢が多く、働き手不足で引くて数多です。
そんな中でも優しく指導するばかりが正解ではないと思うし、個人的には部活動である程度の怒号にさらされていたので耐性ができていてよかったと思います。
まあでも、人に怒鳴るのもパワーが必要。それだけ自分に本気になってくれていると思えばありがたいことでもあります。
農業は決してテレビなどで発信されているような優しい世界ばかりではないということ。けっこう体育会系ですよ。
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