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フンテンクンスト (Huntenkunst)

オランダのウルフト(Ulft)で5月24から26日に開催された、アートフェアHuntenkunstに妻が参加しましたので、わたしは彼女のアシスタントとして同行しました。
その時の2~3日を書きます。

初日

前日、車に作品を詰め込んで23日午前8時、パリ近郊の自宅を出発しました。
フランスは高速道路で料金を支払いますが、ベルギー、オランダ、ドイツでは料金が発生しないのが驚きでした。
制限速度はフランスは130km/hが一般的で都市近郊では110km/h~70km/hです。ベルギーはどうも100km/hのようです。オランダは日中100km/h、夜間は120km/hのようでした。ドイツはほんの短い区間でしか走行していませんでしたので確認できませんでした。
人の車なので罰金を課せられては困りますので、制限速度はかなり注意していました。

ベルギーとの国境の街リールまでは順調であったのですが、その後スマホに入力した経路が途中機能しなくなった為、道を間違えたり迷ったりしたため、妻は乗り物酔いする性質で相当参っていました。
指示された道に従わないとAIはすねているのか無口になるし、意地悪なのか高速道路でUターンしろとか無茶を言ったりされましたね。
挙句、自分の展覧会なのに妻は「もう帰る !」と言いまくるし、スマホに登録したカーナビからは無視されるし、わたしもほとほと参りました。
かつて紙の地図を確認しながら旅行している時にはこんなことはなかったのですよ。
GPSとかスマホは便利ですが頼り切ってしまうと不具合が生じた時、途方に暮れますね。
高速道路では止まって現在地を確認することもできないので、知らない町に入って助けを求めました。自転車に乗った女の子に道を尋ねると、すぐそこに学校があるからそこで聞いて下さいと、とても親切な女の子でした。と言うのが私の感想なのですが、妻に言わせると不審者だと思われて警戒していたのだという。
わたしは、特に他所行きの服というものを持ちません。普段着慣れた服が行動するのに適しているからです。コットンなんかは着慣れてぼろが出始める頃が丁度肌に馴染んで楽なのです。なのでその感じが不審者と思われたのでしょうか?
なかなかドアを開けてくれませんでしたが、生徒が通過するのに便乗して建物に滑り込んで、ようやく近くの職員に聞くことができました。
本当にオランダの皆さんは英語が達者ですね。わたしの拙い表現を懸命に理解しようとしてくれました。
「この方向に進めば君の行く目的地に向かうはずだよ。」と渡された紙がこれです。

言わば命綱です。
目的を果たした今でも大事に、彼の親切を有難いお守りとして保管しています。

全走行距離、本来約530 ㎞程度の所を700 ㎞近く走って、到着は午後6時近くになっていました。10時間かかった計算になります。
予約してあった宿はSinderenの町から更に北に数キロ離れたところにある、かつては農家の建物でした。
大家さんに言われた、隣町にあるスーパーマーケットALDIで夕飯と明日の朝食とHeinekenビールや果物を買って宿に戻り、ようやく落ち着きました。
幸い宿はとても居心地がよく、癒されました。

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