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「退色」しないデザインについて、昔を振り返りながら考えてみる。

どうも、あしたのチーム鈴木雄大です。

突然ですが、ビジネスやデザインって誰のものでしょう?
そして、ビジネスの中のデザインってなんだろう。

今日は自分の原体験から、なんで今もデザイナーという仕事をしているのか?振り返りながら、考えてみましました。

15年前

社会人1年目、当時は小規模のグラフィックデザインの会社で、カタログのレイアウトや文字修正、チラシ作りなどのDTPをやっていました。新卒早々に今のようなことなんかできるわけがなかったので、できない自分に焦りを感じていました。

焦りの原因は、学校で色々学んできた際、受講していたゼミの師匠には、目的の課題解決をするためにデザインは存在している。と、叩き込まれていたのもあり、入社してからそれができていないことに、悶々としていたのをハッキリと覚えています。

そんな状況が嫌だったので、公募の広告賞向けて自主制作したり、友達のツテでバンドのフライヤーやCDジャケットの制作の仕事を受けてみたりで、そのフラストレーションを発散していました。

その中でも、バンドとの仕事では、そもそもどんなデザインがほしいのか?自分たちが音と歌詞に何を込めて、何を伝えて、どうなりたいのか?バンドメンバーでもないのに、バンドの方針を話したり、楽屋に入れてもらい、打ち上げに呼ばれたりなど、一緒に何かを作るということに色んな意味で深く関わり、創作をしていました。自分は当時、発散と修行のつもりで創作を受けていたのでお金は受け取らず、作ったものを彼らに納品していました。

そんなことをしばらく続けていたある日、突然飲みの席で3万円、ギャラとして受け取ってほしいと言われました。すぐに「いらない」と、伝えたのですが、「プロなら受け取って」と、言われました。

納品していたものは完成度は別として、今の相場に換算してもとても労力に合わない金額だったのですが、とにかくプロならという言葉と、自分たちも夢のためにバイトしながら稼いでいるお金を、社会に出て2年にも満たないデザイナーに払ってくれ、自分と自分のデザインを商品として認めてもらえたことを人生ではじめて実感。嬉しかったのを今でも忘れません。

と、このことは、自分がデザイナーを続けている1つのターニングポイントだと思います。他にもフリーになってみて苦労したこと、そこから改めて制作会社に入社しそこで背中を見せてくれた上司や部長、勢いでITの事業会社に入社してITのことなんか全くわからない状況、スクラム開発などエンジニアさんやその他ビジネス職で一緒働いていた人からの気づき。

ターニングポイントのことで書きたいことは沢山ありますが、書けないことも多いので、何か別の機会に上手いこと書ければと思います。

結局、ビジネスの中のデザインってなんなの?

原体験での過程を整理してみます。

・作詞も作曲もできない自分をチームやコミュニティに入れてくれた
・デザインだけじゃなくバンドの将来をどうしたいのかを一緒に考えられた
・時にはデザインが良くないとも言ってくれた
・お金を払ってくれた

これは、バンドメンバーからのgiveだと考えています。
では、お金をもらえたきっかけになった自分のgiveは、

・バンドの方針に対し、わからないなりに真剣に答えた
・具体的にどんな表現にしたいのか?彼らのやりたいことを理解した
・彼らが納得していないものは納品しなかった
・お金を受け取った

だと思います。お金の授受以外で、今書いたような自分のgiveを感じてくれていたかどうかはわからないですが、これをビジネスに置き換えて考えると、どうだろう?

・事業の未来なんてわからないけど、出来る限りチームで仮説を立ててみた
・仮説を具体的にしたいので、ターゲットに対して調査を行い理解した
・その結果で、みんなの納得を生み、アウトプットしてみた
・世に出たらターゲットが商品を使ってくれて、お金を払ってくれた

お互いのgiveがわかる状況になっているから、世に出て、お金のやり取りが発生し、ビジネスに。

giveは、関わる人や工程が多いと価値観や役割、工数など、到達するまで色々変数が入ってくるので、実現性、再現性を語るならもっと科学したことを書いたほうがいいかと思いますが、とりあえず、

・社会、社内、自分、それぞれが行為の目的がなんなのかをわかってないと、工程の中でいずれふんわりする
・それだと誰かがしんどい思いをするので全体を理解しながらデザインする
・そんなことが、工程も含めて共有できていることで、はじめてデザインとビジネスが世の中とつながる
・そして、デザインでビジネスの目的や意図が伝わることで、提供した商品やビジネスで消費が生まれる

結果、ビジネスが気づかないうちに世の中に溶け込んでいくと超最高です。

なんか当たり前なことを書いてしまったな。結局当たり前のことをひたすらやるってことなんでしょうか。言うが易し。当たり前は人によって違うよね。むずい。


と、いうことで、時は今。

あしたのチームに在籍して、2年経ちました。
この2年でやったことはこちら


まだ書きたいことで、書けてないことでいうと、

・人事のお仕事に関するユーザーインタビューの話
・今携わっている新機能の開発の話
・デザインガイドラインの話

とかですかね。
戦略と人事という領域の性質上、公開してしまうとまずいこともあるので、まとめ方が難しいのと、プロセスでいうと教科書通りの当たり前なことをやっていたので書きづらかった。と、いう言い訳。

そして、









鈴木、あしたのチームやめるってよ。








俗に言う「退職エントリ」です。


ちなみに、タイトルの

「退色」しないデザインについて、昔を振り返りながら考えてみる。

「退色」と「退職」がかかってます。

すいません。ちょけました。

この記事の目的は次のステップに向かうにあたり、忘れないよう自分のやりたいことと次への課題を、原体験で考えたという手記です。

退職に関しては、ここに書いたような思いや考えが実現する環境ってなんだろうか?と、考えた末の結論です。

で、結果次どうするかは、決まっているようで決まっていないです。ただ、自分の中で1つ決まっていることは、「中でも外でも、人が人のことを助け合えることができる仕事ができることです。

次に関して結果が出次第このアカウントで続きを書きつつ、新しいことで得た知見を書いていこうと思います。

最後に

あしたのチームのみなさんには、役職者が退職という、多大なるご迷惑をおかけし申し訳ありません。部長という役職をやらせてもらえたこと、リブランディング、ユーザーインタビューなど、今まで会社でやったことないことにチャレンジさせていただいたりで、ここでの経験があったから新しい道が開けたと思います。ありがとうございました。

駄文ですが、こちらを関係各所のみなさまへの感謝と何も知らされていない人への退職の挨拶に変えさせていただきます。引き続き、これからのみなさんのご健勝を祈っております。

それでは、また会いましょう。

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