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英語に関するQ& A(108)英検の難易度が変わった?

本を出版しました。 英会話のやり直しと土台作り


2000年から現在まで20年以上、英語を教えたり、留学カウンセリングをしたりしながら沢山の英語に関する質問に答えてきました。その経験をコツコツと書いていきますのでよろしくお願いします。


Q:英検2級を受けてきました。
自分は過去問を3年分全て解いたのですが、ほとんど合格できる割合はとれていました。
でも今日受けた英検では過去問とは違って知らない単語も多く、リーディングが全然取れなかった印象です。他の生徒からも過去問より全然難しいという声を聞きました。
この場合、合格ラインが下がることはありますか?


A. おそらく直近で行われた試験を受験された質問者様の質問だと思います。大きく分けて2つの点を気にしていると思いますので、その2点について私の考えをお伝えしようと思います。

①今回の試験が実際の過去の問題と比べて難易度が変わったかどうか。


また、もう一点、


②一般的に特定の試験回の難易度が違う場合、合格ラインが変わるのか。


*これは2級に限らず、他の級にも共通すると思います。


①について、
今回の試験の難易度に関して、私が分かる範囲で過去3回の試験(英検のHPに後悔されている過去問題のリーディングセクション)と直近の試験を比べてみましたが、

難易度が際立って違うようには思えませんでした。

単語、熟語及び文法問題のレベル、長文の長さ、問題文や長文問題の長さなど、合計4回において簡単な問題、難しい問題共にバランスよく出題していると思います。


②について、
残念ながら断定的な事は伝えられませんが、もし特定の試験実施日のテストが、

他の実施日のテストと著しく難易度が違ってしまった場合は、その回のテストの合格ラインは”おそらく変わる”可能性があります。


数年前の合否判定方式の変更により、以前は素点(単語や熟語の選択問題は1点、長文読解の選択問題は2点などと決められていました。)で合否を決めていましたが、現在は、英検協会独自に設定した、
”CSE(Common Scale for English)スコア”というものが導入されています。そのスコアをもとに、合格基準点以上なら合格、基準点未満なら不合格という新方式に変わりました。各級の合否の基準点に関しては、毎回変わらないとの事ですが、CSEスコアの算定方式は公開されていませんので、なんらかの調整が行なわれる可能性はあります。断定はできませんが、得点調整をした上でCSEスコアを算出する、或いはCSEスコアそのものに得点調整をするシステムが組み込まれていれば、テスト毎に調整がされるので受験生の平均スコアが低いテストだった場合は、素点が低くても合格になる可能性がありますし、逆に平均スコアが高いテストだった場合、素点が高くても不合格になる可能性があると思います。


アドバイス vol.183、vol189.、vol207.、vol.237.,でも英検の合否に関するトピックについて触れています。そちらのエピソードについても一度ご覧になってみてください。




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