スクリーンショット_2020-01-14_0

【Part2】職場を動かした2019年を振り返るー新人3人との営業を「見える化」で進めた話。

こんにちはゆれ(@yr_sales)です。
もう2020モードに皆さん入っていく中で未だ2019を振り返っております。
今回は、Part1の話の後半ごろから始めたチーム営業での「見える化」施策についての活動を書き留めたいと思います。これで振り返り記事は終わりです。それでは暫しお付き合いください。

※Part1同様、施策は全て無料のものを使用しています。
※Part1では職場へゼロからSlackを導入した話についてまとめました。

★私のオフィスはこんな環境

私の職種は営業です。しかし配属先がMG常駐なしのオフィスで、仕組み・取り組み自体をかなり自由度高く任せられている職場環境です。裏を返せば、目標やこうなってほしいというMGの思いを所内の有志が、具体的・体系的に施策を組み立てて実行する必要がある、とも言えます。私はここに面白さ・やりがい・市場価値UPのチャンスを見出して取り組んでいます。

【エピローグ】僕と契約して「エリアリーダー」になってよ!

※もうまどマギ(見出し元ネタ)から9年…。信じられません。
------------------------
ある日、Slack導入(詳しくはこちら)や、他の営業さんとの案件協働による成約、そして自らの数値を評価頂き、ある日MGから「エリアリーダーにならない?」と持ちかけられました。

聞いた直後は、頭の上にクエスチョンマークが。

というのも、弊社に「エリアリーダー」という役職はないのです。
ただ同時に思い当たる節もあって…。
営業それぞれがまるで個人事業主の様になってしまい、タスクの状況や、ナレッジの共有が全くできていなかった頃に、MGから「1エリアにつき1人の営業ではなくエリアあたりに複数の営業をおいて活動するのはどう?」と相談を受けていました。たしかその時は「少人数の単位でまとめて、リーダー役をつけることでチーム内のタスク管理やナレッジ共有が進んでいいかもしれないですね!」的な返事をした記憶。

MGにもしかしてこれのことですか?と質問すると、これでした。

少し考えた結果、全体でタスク管理・営業記録・ナレッジの共有やパイプライン把握をして効率化を図る施策をしてみたいと考えていた頃でもあったので、チームを持って少人数でチャレンジしてみるのもアリだと考え、「やらせてください!」とお返事しました。
すると。

「ありがとう!じゃあ今研修中の新人3人と一緒に頑張ってくれ!」

アカーーーーーーン!(CV.宮川大輔)

正直しばらくは、「そんなの無理…」と弱音を吐いてました。が、既に始まった話。しかも研修が終わってやってくる新人さんはもっと不安なはず…。
その後は、新人研修が終わるまでの約1ヶ月、いろいろな記事を漁ったり、情報収集をする日々の中を過ごし、新人さんのチーム配属初日、「新しい枠組みで4人でがんばろう!」と声をかけた初日のことは今も覚えています。

さて、突然まっしろスタートではじまったチーム営業。
仕組み・体系化・情報整理が大好物の私ですが、今回はまず最初の1ヶ月、ひたすらに「その人を知る」ことを徹底。

その後、一緒に営業同行したり、1on1したり、お酒を飲んだりしながら、様々な仕組み・ツールを入れては消え、ようやく落ち着いて今に至るのです…。今の体制が完璧では全くないのですが、当時に比べると透明化が進み、取りこぼしがなくなったこともあり、売上にも繋がってきています。

それでは、立ち上げ当初のオフィス全体と、新設チームでの取り組みの違いについて少しずつ書いていきます。

1.【Before】劇的「見える化」ビフォーアフター

メンバーの成果・行動・効率を上げるために「見える化」をする。
できない人を炙り出すためのものじゃない。

「見える化」の目的として心に留めています。
------------------------
弊社は、リード管理〜商談〜受注まで、全て1人の営業が担当しています。似たスタイルの営業さんも多いかなと思います。また、営業記録はSFAへの情報入力によって情報を共有します。
※本当はCS部分も行うんですが、今回の施策が受注までの範囲に集中していたので、省略しました。

しかしながら、当時のオフィスは目標数字のみがオープンにされ、個人の動きなどほぼわからない状況でブラックボックスのようなものでした。しかもSFAにデータを入れない人も多く(めんどくさいからという理由…びっくりです…)顧客情報はその人の頭の中だけ、という顧客先もありました。

【当時のオフィス】
・リード管理(テレアポ・飛び込み・問い合わせ)
 →問い合わせ以外のSFAへの顧客登録が案件化以後のため、コールドリスト先へのアプローチの記録がない。リード育成中の再接点タイミングなどが記録されないので、結局放置になっていたり。エリアを引き継ぐと過去の営業記録が当時の営業の手帳にしかなかったりもザラ。

・案件化、商談
 →すべて接点単位の活動記録として残されており、商談ごとに対してのフェーズ・情報がまとめられる場所がない。そのためパイプライン管理がほぼないに等しい。SFAの商談管理機能がなぜか社内制限で使用不可。

・日々のタスク
 →SFAの入力もしていない人がいたこともあり、抱えるタスク量を把握することが困難。やるべきことをやれるキャパシティを保っているのかすら不明。あと謎にいつも忙しい人がいる。

新設チームでは、主にこの3つのフェーズ・ポイントについて「見える化」を意識し、状況の把握、すべき行動ポイントが効率的に発見できるようにオペレーションをしていきたいと思い、無料の範囲で使えるツールを導入していきました。

2.リード管理(テレアポ・飛び込み・問い合わせ)

【当時のオフィス】
・リード管理(テレアポ・飛び込み・問い合わせ)
 →問い合わせ以外のSFAへの顧客登録が案件化以後のため、コールドリスト先へのアプローチの記録がない。リード育成中の再接点タイミングなどが記録されないので、結局放置になっていたり。エリアを引き継ぐと過去の営業記録が当時の営業の手帳にしかなかったりもザラ。

まずは営業活動の初期段階、リード管理について。
うちのオフィスでは、お問い合わせもありますが、ここは正直飛び込みチックな営業、テレアポも多くあります。ただ今回は、これをやることを問題視した訳ではなく、営業が飛び込み・テレアポを「やること」が目的になっていたことを問題として捉えました。

所謂コールドリスト先に当たるため、初回で案件化する可能性は低いです。状態によってはその時の結果を残し、その後のアプローチに繋げる必要があるのですが、当時ただただ量をこなすことが目的となっていた人が多く、初回で担当不在改め・資料メール送付等になった先への2回目以降の再アプローチ・CLが放置されるケースが多くありました。
↓↓↓↓↓
【こうしました】
Google FormとGoogle Spread Sheetを利用して案件化前までの状態を見えるようにしました。

入力ハードルなどを考えるとあまり難しいこともしたくない。
ということで、Google Formを用いて、創出したリードのデータをまとめています。フォーム自体は無料で直感的な操作で作成できるので、試しに適当なテーマで作ってみるのもおすすめです。
さらに、投稿した内容はGoogle Spread Sheet(Googleが提供するエクセルのような表計算アプリ)を紐付けして回答一覧を簡単にリスト化できます。

紐付けされたSpread Sheetのリストはこんな感じ。(白塗り多めですみません)

スクリーンショット 2020-01-13 17.28.32

実は2つほど問題に直面したため、手を加えています。それは、

・1度送信した投稿の編集画面へのアクセスがその時以降できないこと
・投稿後に編集されると当初の投稿順でソートできないこと

リードのフェーズが変わった際に、投稿内容を変更する必要があるのですが、1度投稿するとそれ以降、その編集画面へのリンクがどこにもないのです。(投稿完了画面にはあります)
さらに、投稿後に編集を行うとタイムスタンプが更新されるため、フィルターを使うと元の投稿順にソートできません。

この問題は、GAS(Google Apps Script)を用いて、紐付けされたSpread Sheetに編集用URLを表示させること、連番を振ることで解決しています。
とはいっても、私はノンプログラマーなのでコードは書けません。GASの設定方法からやりたいことを実現するまでにはQiitaにて諸先輩のありがたい記事をいくつか参考にさせていただきながらチャレンジしました。この場を借りて、お礼とご紹介を。

Spread Sheetはエクセルのようなものなので、フェーズごとや担当者ごとに絞り込みも簡単にできます。これらのデータを1on1などでも使用しながら案件化できそうな案件や、ネックポイントを一緒に考えたりすることにも使っています。
※今後はリマインド日時を入力したら自動でTrelloかSlackに連携できるようにしたいと目論んでます。

3.案件化・商談

【当時のオフィス】
・案件化、商談
 →すべて接点単位の活動記録として残されており、商談ごとに対してのフェーズ・情報がまとめられる場所がない。そのためパイプライン管理がほぼないに等しい。SFAの商談管理機能がなぜか社内制限で使用不可。

次は案件化以降の商談について。
兎にも角にも弊社は導入しているSFAの謎の利用制限や活用し切れていない(データのインプットが進んでいない)ことがかなり壁で、ここでもそこがネックになってます。(最近改善の兆しあり⭐️)
しかしながら、このパイプライン管理ができないと売上予想もできないため、なんとかしたいポイントで、様々なツールを試したのですが…
↓↓↓↓↓
【こうしました】
またまたGoogle FormとGoogle Spread Sheetを利用しました。

またまたです。Googleさまさま。
ただパイプライン管理については「2.リード管理」での内容にプラスをしています。

・ピボットテーブルでデータをまとめてグラフ化

フォームの項目に「担当営業」「商談フェーズ」「価格」などいろいろな項目があります。これら多くのデータをそのままグラフ化するのは実は複雑怪奇で大変です。
そこでピボットテーブルの形で集計を行った上でグラフの作成を行い、mtg時に共有をしています。

ピボットテーブル?難しそうという方もいると思いますが、一度覚えるととても楽です!おすすめ。動画で説明しているサイトもあったので載せてみます。(〜vol.25まで続けてみるといいかも)

リード管理や、案件化・商談管理をGoogle Formなどを使って「見える化」してよかったのは、もちろん現状がデータで見えることが第一ですが、自分たちの営業活動が売上に至るまでにどう動いていっているのかがわかるためメンバーのモチベーションにもつながったことです。(1on1などで多く聞けた意見でこれは私の中でも「たしかに!」と発見になりました。)

4.日々のタスク管理

【当時のオフィス】
・日々のタスク
 →SFAの入力もしていない人がいたこともあり、抱えるタスク量を把握することが困難。やるべきことをやれるキャパシティを保っているのかすら不明。あと謎にいつも忙しい人がいる。

ここについては、つい最近の話を多く含みます。
新人さんたちも"新人さん"を脱する程度の知識と営業を身につけはじめ、リード・案件化・商談管理の「見える化」の助けもあり、常に見込み先がある状態に。SFAの入力もチーム内に限って言えばほぼ100%を維持していました。

さらなるアウトプット効率アップを目指すためにも、そろそろ日々のタスクについて目を向けたいタイミングかなと思い、

・キャパシティオーバーになっていないか
・常に2割の余裕を持っているか
(お客様や社内での突発的かつ緊急度の高いタスクに対応できるように)
・サポートを求めるタイミングはいつか

などをわかるようにしたいと考え、こちらについては…
↓↓↓↓↓
【こうしました】
タスク管理ツール「Trello」を導入しました。
これは、Part1の後半でも触れていたのですが、hasedaさんのこちらのnoteを参考にさせていただきました。

チームの環境に合わせてmtg頻度を変えたりしていますが、概ね同じです。効果としては、備忘的役割はもちろんのこと、タスクをチーム内で共有できるところに置くことで他のタスクについて考えながら仕事をすることが減って効率良く消化していけるなど、体感ベースではありますがポジティブな感想をメンバーから頂いています。

また現在は試験的に「Helpシステム」を取り入れています。
例えば、急激なタスク増や、難度の高いタスクについて協働して欲しい時にTrelloのカードに「Help」ラベルを貼ると、自動で内容などがSlackに投稿されます。あとは手を貸せる人がそこに対してリアクションを取っていく、というものです。
自動化には「Zapier」というフロー自動化ツールを使用しています。(次の章ですこし触れています)

5.成果と今後

各ツールによる「見える化」に加えて、営業同行や話法、考え方、成功・失敗ナレッジ共有などを行うmtgを週1度行っていくことでメンバー間でも営業に関する質問・相談が活発になって行きました。

チーム自体の走り出しも概ね順調です。
チームQ売上前年比150%アップ、新人さん1人は新規獲得トップ表彰、年末にはチームで表彰も頂けました。(やった!)

本当に新しい施策を入れては消えを繰り返し、メンバーのみんなには大変迷惑をかけました。一定の形になるまでついてきてくれて感謝しかありません。
------------------------------------
そして今後は、この取り組みをさらにパワーアップさせて、オフィス全体で実行すべく、営業企画チームを立ち上げリード中です。

ここまでは、今の活動を見える化しただけに過ぎません。今後は各接点取りの状況、商談フェーズの進行状況、案件単価などをメンバーごとにデータを可視化して、ボトルネックや必要な施策を考える材料にしたりできるような仕組みの体系化を目指し設計中です。
個人的にはSlack、Google Spread Sheet、TrelloがすべてZapierという自動化ツールに対応しているのでツール間の連携もより深めていければなあ、と思案中です…!

Zapierは英語ですが、解説サイトも多くあります。
とっても便利なのでぜひ一度チェックしてみてください!

あとがき

2回に渡って2019の振り返りをお送りしました。
自分の勉強不足もあり、まだ足りない部分ももちろん多くありますが、無料の範囲でも少し知恵を絞ればこのあたりまではできます。
同じようなことで悩む方の一助になればとっても嬉しいです…!
では、また次のnoteで!



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?