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『Ryuichi Sakamoto | Opus』の映画を観た。素人から観た世界


坂本龍一という男を知ってるけれど、曲は知らない。

 俺は坂本龍一を知ってるけれど、曲を知らない。知ってると言えるのは、「Merry Christmas Mr. Lawrence」 - 映画『戦場のメリークリスマス』のテーマ曲。と唯一私の心の琴線に触れた「Aqua」のみ!という何ともミーハーどころか、坂本龍一のことを何も知らない。さぁ、ファンの人は何も知らないのに映画なんて観に行って、何も知らないくせに!!という人もいるかもしれない。まぁ、そういう人は新参者に対して厳しいので無視をしよう。
 しかしだな、ピアノも弾いたことないしクラシックコンサートにも行ったことがない俺は、行きたくなった。日常に変化を求めて。映画を観るのも自分が興味のある作品を観るだろう。そうゆうものだ。でも全く関係がない世界に飛び込むと新しい情報が得られると思うし、知らないより少し挑戦という意味で映画を観た。こんな些細な事でも挑戦や知らないことを知ると、ほんと見える世界が違う。

 新しい世界に触れた後、私は睡魔と闘った

 ピアノのみ、コンサート形式として103分という長編。俺にとっては、物凄い濃い時間を過ごした。まさに精神と時の部屋であり、飲み物を飲む喉越しの音まで気になるのではと疑う程の静寂さ。生のコンサートより多分静寂であろう。なぜなら、上映された映画は白黒のみだから、映画館の暗さとマッチしていた。その暗さは、新参者に挑戦を突きつけてきたんだ。「おい、そこのミーハー野郎、この坂本龍一さんの凄さやピアノの美しさが分かるか?わからねーだろ?そんじゃあ、寝てろ」と言われてる気がして、序盤は真剣に聞いてみたけど、「わりぃな、俺は睡魔には勝てないは、少し目を瞑るよ」と告げ、坂本龍一のメロディーで仮眠を取った。まぁ、そんな感じで観た。
いつの間にか知ってるメロディーが耳に入ってきた。「Merry Christmas Mr. Lawrence」お、やっと知ってる曲が聴けるぞ!っと最後まで聴いていた。もう眠る気配はなくて、ここからまた聞くか!と気合いを入れ、その後の一曲を聴き終わったその時…エンディングロールが無情にも画面に流れ始めた。

 全ては幻想だった

私は映画を見終わって、自宅へ帰った。もうクラシックコンサートは聴かないだろうし、やはり知ってる曲じゃないと聴き入る事もできない。私の体験が万人に当てはまると仮定したら、ほとんどのクラシックコンサート鑑賞してる人、途中寝てる説あるな。と思わざるおえない。ふとスマートウォッチを観たのだが、最近のスマートウォッチは便利な機能があること!睡眠時間まで測ることができる、しかも自動で仮眠の状態になると、記録してくれるのだ。その睡眠状態を見たときに、仮眠をしております。と記録されていたので、そんなはずないぞ?と一瞬考え込んだ。しかも1時間43分と!いやいや、待てよ。頭の中で違和感を覚えたがしっかり何時頃〜何時頃までを詳細に見た時に腑に落ちた。
 「あっ、坂本龍一さんの映画の上映時間とぴったりやん」
私は上映時間、仮眠状態であった。
つまり、居心地の良い環境で居眠りしていただけに¥2000を費やした。


 そう、全ては幻想だった。

 


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