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子どもを持つ事にネガティブな感情しかなかった自分が育児を経験して良かったと感じたこと

子どもが苦手で産まない人生もアリ、とにかく出産育児が恐怖!と思っていた「出産前の私」へ向けて「子どもを産み育てた私」が感じたこと、良かったことを書こうと思います。
「育児が大変でも子どもの可愛さで相殺されるよ」という言葉が受け入れられずに悶々としていたあの日の気持ちが、少しでも軽くなりますように。

子育てを通して、人生の2周目を体験してる

出産前が人生の1周目で、出産後が人生の2周目のように感じています。
0歳の子どもをお世話する中で、自分が保育園〜小学生低学年時代の「そういえばこんなことあったなぁ」を思い出しています。
たぶん、子どもがいなかったら思い出すことはなかっただろう思い出たちです。
そして、まだ立って歩けない子どもの姿を見て、私にもこんな時期があったんだな、と覚えていない記憶に思いを馳せている時、まるで1周目の人生の振り返りをしている気分になります。

また、子どもの成長に合わせて色々な季節の行事ができることが嬉しいです。
季節ごとの行事が好きだったはずなのに、歳をとるにつれて徐々にやらなくなっていました。
春のお花見は近場の公園、夏は花火大会しか行かなくなった、秋の紅葉を最後に見に行ったのはいつだっけ?冬はクリスマスツリーを家に飾りたいと思いつつ、飾ったことはない。
大人だけで過ごす季節の行事は確かに楽しいけれど、回数を重ねるほどに変化がなくなっていました。
子どもが産まれてからは、色々な季節の行事を教えてあげたいと思うようになりました。
自分が人生の1周目で楽しんでいた季節の行事を、人生の2周目で子どもを通してもう一度やり直す感覚です。
(お正月の七草粥なんて、子どもがいなかったら作ろうとは思わないだろうなぁ)

ちなみに行事の主役が子どもで、自分がお膳立てする役だとは思っていません。
子どもが楽しんでくれることを期待するよりも、私がやったら楽しいだろうな〜と思う気持ちのほうが大きいです。
私が楽しみたいからやるんです。
その中で、子どもも楽しんでくれたら嬉しい。

「人生の2周目」って想像していたより、悪くないですよ。
もう二度と戻れない子ども時代のあの日、を過ごしている存在のお世話を通して私も2度目の「あの日」を体験している感覚があります。
子どもに自分のできなかった夢を叶えさせたい、とかそういうのではなく、ただただ懐かしい。
それでいて、私のものではない「あの日」は新しさで溢れている。
季節を繰り返しすぎて色々なことがマンネリになってしまっていた私の生活に、色々なことが初体験だらけの子どもが加わることで、また新しい経験ができそうです。

親と周りの人たちがすごく祝福してくれる

初孫ということもあり、親がすごーく、すごーーーく喜んでくれました。
こんなに喜ぶと思ってなかったので「ここまで嬉しいことなのか…」と驚きました。
全く親孝行できてなかったので、親が喜んだ姿を見れたことが嬉しかったです。

また親だけでなく、友人や職場の人も凄く祝福してくれました。
正直、ここまで喜ばれると思ってなかったので、とても驚きました…。
私が他人の赤ちゃんに興味なさすぎた為に、心から祝福したことがなかったので、余計に驚いたのだと思います。
赤ちゃんって産まれただけで、こんなに祝福される存在だったんだ…ということを知りました。
妊娠中の「私(とそのお腹の中にいる赤ちゃん)」に対する祝福は全く受け入れられなくてモヤモヤしていたのですが、出産後は世に出てきた「赤ちゃん」が祝福されているので、素直に受け入れられました。
ようやく周囲と自分のギャップが解消できて、ホッとしたことを覚えています。
それと同時に、赤ちゃんが自分にとってもやっと「大事な存在」と思えるようになってきました。
赤ちゃんがお腹の中にいた時は人間として認識できず、愛しさを感じることができなくて苦しかった。
その時の気持ちを、私はこの瞬間に消化することができました。

人生の残り時間が明確になった

正直、子育てはすごく時間を奪われます。
だけど自分の時間がなくなる、なんてことは(今のところ)ないです。
子育てをしつつ、残された時間でいかに趣味をするか、という考え方に変わりました。
子どもを産むまでは、うすらぼんやりとしか考えられていなかった老後までの道のりが急にクリアになったことにより
(子育ての時間を考えると)私に残された時間少ないな!?やりたいこと、できることを早くやらなきゃ後悔するぞ!!
と思うようになりました。
結果、子どもを産む前より計画的かつ精力的に趣味に取り組むようになったのです。
もちろん、色々な制約は増えました(遠征できない等)が、出来る時にやらなきゃ後悔するぞ精神で、今まで完成することができなかった目標を達成することができました。
考え方次第で、人生どうにでも出来る!と思えたのは、私にとって大きな収穫でした。

家族という、まとまりを感じる

夫と二人で暮らしてた時も楽しかったのですが、家族というよりは独立した個の集合体という感じでした。
子どもが産まれ二人で子育てをする中で、家族という枠を感じるようになりました。
(夫の育児協力は本当に本当に大事なので、協力が得られるよう沢山話した方が良いです!私は凄く助けられています)
いつか両親が亡くなってしまった後も私には家族が居るんだ、と思えるようになり、これが想像以上に日々の安心感に繋がっていることにようやく気づきました。

しかし、私はひねくれてるので「幸せな家族を持つ母親」の枠に収まりそうな自分を認められなくて時々苦しくなったりします(笑)

最後に

私にとって「子どもの可愛さは育児の大変さを相殺してくれるものではなかった」という事がわかり、逆に安心しました。
子どもを産んだら考え方が変わってしまう(変えなければいけない)なんて、自分が自分でなくなってしまうと思って怖かったからです。
子どもを産んだことによって、環境は良くも悪くも大きく変わってしまったけれど、自分の考え方は変わってないです。
そして、自分の人生のリソースを子育てに割いたら何も残らなかった、なんてことにはなってないから安心して良いよ、と伝えたい。
(そうならないよう、工夫する余地は思っていたより沢山あった!)
自分の人生に何かを残したい!ともがくのは、子どもがいてもいなくても同じなんじゃないかな。

子どもを産む前に戻りたいと思う時もある。
だけど、産んで良かったと思う時もある。
私にとっての子育ては、この二つの感情が常に同居しているからややこしい。
あー子どもを産む前に戻りたいなーと思うのは「普通」のことだと、やっと思えるようになりました。
だからこそ、子どもを産んで良かった!オンリーの気持ちを押し付けられると苦しかったんですね。

「子どもがいない楽しさ>こどもがいる楽しさ」だったらどうしようという迷いがずっとあったけど、今の気持ちは「子どもがいない楽しさ=子どもがいる楽しさ」です。
産んでみて、本当にどっちが良いとは言えなくなってしまったなぁ…。
どちらを選んだとしても、楽しく過ごせるかどうかは自分の考え方(気の持ちよう)次第で変えられるから、沢山悩んだ上で結論を出して前に進むしかない…という何も解決しない答えに行き着いてしまう…。
やっぱり最終的に自分を納得させられるのは、自分しかいないんだなぁ、と思うのでした。

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