綺麗なお皿。

あれれ…？

私、
ドレッシングかけ忘れたかな…？

と思うほどに
うちのキッシュを綺麗に
召し上がって下さるお客様が
時々いらっしゃいます。

土曜日のお昼過ぎ。

いつもお母さんと一緒に
来店される中学生が
一人で来てくれました。

手を挙げて、

お願いします。

とこちらを見て、
キッシュをご注文。

目を合わさずに
注文されるご夫婦や、

足を組んだまま
食事されるご婦人、

本やスマホを見ながら、
食事はおまけ？
お皿を見ずに
器用に召し上がれる大人達。

時々ですが
こんなお客様がいらしゃる中、

少し恥ずかしそうに、
でもちゃんと目を見て
注文してくれた中学生。

今日は、
勇気を出して
一人で来てくれたのかな…＊

お食事が終わった頃に
席へお皿を片付けに行くと、

ありがとうございますの一言と、

綺麗なお皿が。

そのお皿は、
ドレッシングをかけ忘れたかなと、
思ってしまうほどに綺麗で。

数分前の自分の行動を
思い出すけど…

うん、
大丈夫、忘れていない。

そして、
ポタージュのカップも
また美しい。

丁寧に
召し上がってくれたんだなと、

食べ終えた
お皿で伝わってきました。

アッパレ、
見事に綺麗なお皿。

言葉は交わさなくても
私の想いと
彼女の想いが
通じた様な気がしました。

食事への向き合い方や所作は、
その人を現す
大切な１つだと思うので、

どうか、
そのままで
いてほしいな思う
お節介おばさんな私。

外は雨で寒い日でしたが、

心はポカポカ…
そんな土曜日の午後。

ごちそうさまでした。

この一言も
きちんと言って、

店を出て行く中学生でした。