酷暑の帰路から冷房の効いた部屋に入るまで
殺人的な暑さに身悶える夕方である。
17時過ぎ、仕事終わりの疲れたテンションそのままにでチャリンコにまたがる。よっしゃ!とこぎ出した瞬間、容赦のない湿気と熱気の入り乱れたもっさもさの気体が顔面にまとわりつく。
よっしゃ!の気持ちを瞬殺でこそげとられてしまい、こぎ出しの一歩目から「あ〜しんど〜」とため息をつく。ああ、何もかもがスローに見える夕方である。遠くの空には、不細工な入道雲が調子に乗ってる。
チャリンコで10分ほどの保育園に着いた頃には、もうどっさりと疲れている。すっかり汗だくになってしまい、こ綺麗にしているママさんやパパさんに挨拶をするたびに少し申し訳ない気持ちになる。
*
子供たちの元気に癒されるどころが振り回されて、ええいままよでどうにかこうにかチャリンコにライドオンさせて、家路につく。ああ、ビールが飲みたい。帰ったら速攻でビールを飲もう。
あれ、ビール冷やしてたっけ?
ああ、多分冷やしてないなぁ。。。
ビールの補充してないかぁ。。。
昨日の俺のアホポンたん。。。
くそう。。。
まぁ仕方ねえ。。。
第二案だよ。。。
帰ったら即、お風呂でプールにしよう。お風呂プールと題して、子供たちとちゃっちゃとお風呂に入ってしまおう。このパターンなら、子供たちもスムーズにお風呂入ってくれる。
もうひと頑張りだ。
もうひと頑張りだ。
もうひと頑張りだ。
家に帰ったらすぐにお風呂スイッチを押そう。温度は、33度に設定しよう。次に、お中元ビールを冷凍庫にぶち込もう。この際、ビールグラスも一緒に冷凍庫にぶち込もう。そのタイミングでリビングに冷房を入れよう。がっつり冷やそう。お風呂上がりのクーラーの効いた部屋は最高だ。あ、3階の窓も開けよう。熱気がえらいことになってるから、絶対開けよう。
そんなこんなで1階に戻ると、子供達がスッポンポンになってるだろう。長女4歳は、次女1歳半の身の回りのお世話をするようになったから心強い。ワイも流れに乗り、スッポンポンになろう。
そんなこんなでほぼ水のお風呂を楽しもう。水鉄砲で遊ぼう。娘たちに水をかけまくって、今日も今日とて嫌われよう。泣かしてやろう。遊びつつも、体をしっかりゴシゴシして洗おう。二人とも汗かきまくって、クッせーから泡まみれにしてやろう。
お風呂上がり、チャキチャキと着替えを済ませて、とっととリビングにあがろう。リビングの扉を開けた瞬間、クーラーの気持ちよさに天国を感じよう。子供達には、チューペットをあげよう。そして、ワイは、冷凍庫にぶち込んだビールを飲もう。
ビール自体は、まだ冷え切ってはいないが、グラスはパキパキに凍っているので、キンキンを感じることができる。グラスを冷やした一手間をした自分を褒めつつ、ぐびぐびプッハー🍺しよう。
*
よしこれでいこう。
今日はこれでいこう。
家に着く頃には、ドロドロに汗かいてるだろうけど、その状態こそが至高へのフリ。しっかり伏線回収して、楽しい時間すごそう。今日もうまいビール飲もう。
・こぼれ話
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