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【オススメ書籍】施策検証と社会科学の方法論

どなたかのおすすめ書籍から読み始めた本。


業務にて、施策の効果検証する際の要点と社会科学の因果を証明する方法論の要諦が近しいと感じたのでつらつらとメモ。


ある施策の因果証明をいかに導くのか

という問いに対して、参考にあるアプローチが多いと感じた。
業務においては、そのまま転用というよりかはエッセンスとして活用できる。

※デュルケームの自殺論の話は純粋な好奇心から、社会的統合の強弱と自殺率が相関する話とその検証の仕方は面白い。

■この本を読むと良い人


 ・施策検証を、より論理立ててやりたい人
 ・社会科学の方法論に興味がある人
 ・理論と業務での実践をつなげることに興味がある人

■この本で学べること


 ・理論と仮説、その検証の仕方
 ・基礎的な社会科学の方法論

■印象的だったポイント


①因果証明をいかに導くか? ー第三の因子を取り除く方法ー

今回取り上げる書籍以外でも因果証明には、以下のように3つの条件として紹介されることが多い。

①時間的順序が正しいか?
 Aが変化してからBが変化するという順序/順番
②共変関係があるか
 Aが変化したらBが変化するという関係性
③第三の因子がないか
 A以外にBとなることに影響している要素はないか?


本書は、③の第三の因子がいかに関わっていないかを証明するために原理的な手法を紹介する。

例えば、あるフィルムが人に与える影響を検証する場合は、以下のように検証するという。

 ①フィルムを見せるという実験前にテストにて態度を数値化
 ②フィルムを見せる
 ③フィルムを見せた後に同様にテストにて、態度を数値化。
 ④①の状態からの差分で②の影響を捉えるという手法

フィルムという1つの施策以外に対象の属性や政治思想、価値観、外部的なニュースによって、フィルム以外の影響を与えてしまう。

ゆえに、実験前のビフォーとアフターを可視化することで、その差分を捉えるというのがシンプルでわかりやすい。

本当にAという施策が因果して〇〇という数値が伸びたのか?というのは施策の検証フェーズでありがちなこと。

上記を参考にしながら検証設計として、以下は最低限整えるようにしたいところ。

 ・施策が影響を与える指標は何か?
 ・ビフォーとして、定量化すべきことは何か?
 ・アフターとして、定量化すべきことは何か?
 ・どこに差分が出れば施策が成功とすべきか?


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