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【読書ノート】強い営業組織には何が必要か? Hot Pepperミラクル・ストーリー ―リクルート式「楽しい事業」のつくり
タイトル通り、強い営業組織には何が必要か?という問いを持ちながら、改めて数年前に読んだ書籍を再読した。
法人営業に携わっている人がいれば、ぜひ一度読むことを強く勧める一冊。
営業組織の立ち上げの要諦、マネジメントの役割、事業推進とモチベーションの接続、組織学習などの観点では何かしらの気づきを与えてくれるはず。
概略としては、
2001年4月にホットペッパー事業部長に就任した著者が、同誌を4年で全国42版展開、売上げ約300億円、営業利益約100億円の事業に育て上げる話。
ホットペッパーの前進となりサンロクマルという雑誌が、
7年で36億の累積赤字を出していた中で、どのように事業を立て直し、
そこから何を学び、どうホットペッパーの事業推進に活かしていったのかをかなり具体的に記している書籍。
■この本を読むと良い人
・営業組織の立ち上げ、立ち上げ段階でマネジメントの立場の方
・営業組織のマネジメントを行うが、目標管理が主な業務になっている人
・法人営業に従事しているが、マネジメントに興味があり、
その役割とは何かを深めたい人
■この本で学べること
・営業を科学していくとはどういうことか、科学に情理を加えるとは
どういうことか
・事業が負け続けるとどのような組織状態になり、どのような葛藤が
生じるのか
・戦略のシナリオとはどのような粒度でどのような浸透の深さで
行っていくべきなのか
■印象的だったポイント
⑴.ナレッジの抽出は、高いパフォーマンスの営業とミドルプレーヤーを比較すべし
高いパフォーマンスの営業と何が違うのか?と比較する際に、
基礎的な営業を行なっているミドル層の営業と比較することにより、差分が明確になるため。
比較と聞くと、ハイとローの比較分析をしがちである。
ロープレーヤは基礎的な行動を行なっていない場合も多いため、どこが本来のGAPなのか掴めなくなるとのこと。
直近、セールスイネーブルメントで語られることも多い。
ハイプレーヤのナレッジを言語化/型化し、組織全体へ浸透させ、中央値を引き上げるというのはいうのは簡単だが、何を持ってハイと定義するか、何とどう比較してどのように抽出するかはまだまだ深めていく必要がある。
⑵.最小の努力で最大の成果が出せる仕組みを作ることをやるのがマネジメントの役目。
行動量を担保させるプロセス管理だけではもちろん不足するし、
行動の質だけを要望しても不足する。
組織全体の成果が最大化するように、レバレッジのポイントがどこかを見定め、仕組み化していくことから逃げないことが大事。おそらくそのために、顧客セグメントとセグメント毎のシンプルなアクション。具体レベルのアクションが必要そう。
⑶.戦略シナリオがあること、すべきではなく、したいと思わせるシナリオがあること。
目標が●●だから、日次の行動はこれだからよろしくという目標だけの
関わり方は目的なき事業になってしまう。
a.事業の大きな目的を掲げること
ホットペッパーで言えば、目標が達成された時にお店/読者/にどんな変化があるのか。
b.aの目的を達成するための目標があること
・3ヶ月目標値/1ヶ月の目標値/商談率/商談決定率/
商談決定あたりの訪問数を実績ベースで定義
・目標達成に向けて、日次単位の行動目安量は定義されている。
月次訪問店数 (日次訪問件数 ✖ 営業日数️ ÷ 商談決定あたりの訪問数) ✖️ 商談率 ✖️ 商談決定率 = 月次目標値
c.事業目的、目標の実現過程において、個人はどんな経験をして、何を手に入れるのか?
好きな地元の町が、この街をもっと楽しむ笑顔を見るために。
今まで客足がなかった店が掲載により、息を吹き返し、喜びありがとうと言ってもらえるなど。
※特に③などは、やりながらメンバーとの対話から引き出していくことやメンバーの取り組みから意味付けしていくことかもしれない。
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