【オススメ書籍】戦略実現の手段としてのデジタル変革の理解を深める ー戦略論とDXの交点ー
"DX"というバズワードとなり、なんでもDXと表現する流れが続いている。
DX事例と言っているが、
それは単なるシステム導入では?、一部業務のデジタル化では?
という事例が多く、もやもやすることが多い。
今回紹介するのは、主要業務のデジタル化による高度化を図るDIとビジネスモデルや顧客価値をトランスフォーメーションするDXを分けながら、戦略論とDXの交点をを語る書籍。
本書は、企業のビジネスモデルを構造的に分解。
各ビジネスモデルに沿ったキーとなる変革方法について、各企業の事例を交えて説明する。
自分の企業や事業がどこに当たるかを整理しながら、理解することができ、理解しやすい。
フローである断片的なDX事例が中心のインプットの場合は、ぜひ読むと整理できるのでオススメ。
■この本を読むと良い人
・DXとは何かがもやもやしている人
・自身の企業にあったDX/DIとは何かのヒントを探している人
・フローのDX事例のみで全体観を理解したい人
■この本で学べること
・DXとDIの違い
・ビジネスモデルごとのDX・DIのキーポイント
・大規模企業の事例
■印象的だったポイント
まだ、読み途中のなので1つの事例を記載。
下記のような事例が相当数ちりばめられており、好奇心をくすぐられる。
「インテグレーターの強みとデジタル変革のポイント」
インテグレーターとは、バリューチェーンをほぼ全てコントロールするビジネスモデル。
いわゆる、イケアやユニクロなどである。
インテグレーターのビジネスモデルで戦う利点は2つ。
・バリューチェーン全体を捉えたコスト削減ができること
・顧客ニーズを素早く捉え、商品企画ができること
デジタル変革のポイントは、この2つの利点を加速させるものであることが望ましい。
例えば、コカコーラは顧客ニーズの拾うためにデジタル技術を活用し、商品企画や販促に生かしている。
コカコーラは、どんな場面で飲まれているか?という問いを探るために、コミュニケーションデータ解析。
利用したのは、SNSであるツイッター画像。
写っているコカコーラがどんな場面なのかを抽出。
結果、映画館にてポップコーンと一緒に購入されていることがわかる。
そこから、人による文脈上の意味を分析し、上映前に映画にワクワクしながら、ポップコーンとコーラを買っている人が多いことがわかった。
どんな人が買っているか、使われているのかを分析するためにSNS上のテキストだけでなく、
画像情報からロゴなどを抽出して解析されているのは初めて知った。
おそらく個人情報に引っかかるので難しいとは思うが、
商品軸ではなく、人軸で解析した場合、〇〇を着ている人や〇〇を使っている人という情報を複数組み合わせると、
どんな嗜好性を持っているかを相当分析できるのでは?と感じさせる事例で面白い。
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