【読書ノート】愛するということー古典を読むシリーズー

愛に関する古典的な名著。

インスタントなまとめ記事が量産される中で、
立ち止まって一度は読みたい書籍。内容は平易でかつ、一度は経験があることだからこそ、共感しやすい内容。

全てを無条件に受け入れてしまうような態度でもなければ、相手をコントロールしようというものでもない。

「孤立感をいかに克服するか」という原始時代よりある人間の根源的な欲求と絡めて示唆深い内容。

■この本を読むと良い人


 ・長期の付き合いができず、億劫になり別れてしまう人
 ・人から好かれるには?というノウハウを追ってきた人
 ・人間の根源的な欲求に興味がある人

■この本で学べること


 ・愛というのは、「愛する」という能動的行為であり、成熟した人格とスキルがいること
 ・人間の最も強い欲求は、孤立を克服したいという欲求。いかに個人の生活を超越して他者との一体化をえるかということ。
 ・「成熟した愛する」ということは、自分の全体性と個性を保ったまま、一体となる感覚

■印象的だったポイント

①孤立感を克服するということ
人間の最も強い欲求は、孤立を克服したい。いかに個人の生活を超越して他者との一体化をえるかということ。これは原始的に続いていること。

たとえば、自然との一体化。動物を崇拝したり、仮面を被ったりすることも自然との一体化を感じるための儀式。
また、祝祭的な行事も同様。部族単位で行うような儀式は、集団との融合感を醸成し、外世界との境界をなくす。

②理想的な愛するということ
根源的な孤独を克服したいという意味で、人間同士の結合の達成を目指すが愛。それは、一部の支配や服従を伴う共棲的結合ではなく、自分の全体性と個性を保ったままの結合するということ。二人が一人になるが、二人であり続けるというパラドックス。そこに達するには、ナルシズムや依存心や実利的な考えは捨てている成熟した精神が必要。


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