ひどい記憶はコントだな笑え笑え
人生なんてお笑いだな。
最高の思い出とか、幸せな記憶とか、そんなのもいっぱいあるけど、朝目覚めた時にもう目覚めたくはないやと思ったり、食器を洗ってる時にふとよみがえって悶絶するのはたいていひどい思い出ばかりだ。
「控えめに言っても人でなしだな私は」ってことを数多くしてきた気がしてる。それを教科書的なダメ見本みたいな感じで反復し反復し、事あるごとにまた記憶からほじくり出してくる。「それをやっちゃおしまいよ」って書いてるのに、止まらない止まらない。
反復するたびにさらにひどい記憶になっていく。勝手に自分で演出したり、脚本に加筆したりして、「当代きっての悪人だな」と、自分のことをどんどん特別にしていくのは歪んだ自尊心からだ。だってそれほど悪いことをしてきてないから。くだらないことばっかだ。
ちっぽけなくだらないことをあたりめみたいにいつまでもしがんでる。もう味がしないから、しょうゆかけてまでまだしがむ。全く意味がない。
バカみたいだな。
笑え笑え。
特に悪くも良くもないのさ。
くだらないことをそんなに気に病まなくていい。
バカだったな、アハハッて笑え。
どうせ気分のいい日には忘れてる。どうせ全部作り話だ。
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