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金閣寺より銀閣寺の方がいいなっていうだけの話。

はじめに言っておきますがファッションの話はほぼ出てきません。約1ヶ月ぶりの投稿でこんな話をして大丈夫かって気もしますが、お付き合いいただければ幸いです。

言いたいことはタイトルでほぼ完結しています。
昨日今日、京都旅行をしておりましてふと思ったことが銀閣寺いいよね。ということです。

小学校の歴史の授業で金閣寺と銀閣寺を勉強した時、「銀閣寺なんかショボくない?」と思われた方が多いのではないでしょうか。
金閣寺は名前の通り金箔で覆われているのに対し、銀閣寺は銀箔を纏っているわけではありません。(最初から貼られていなかったらしいです。だとしたら完全に名前で損してる気が…)

僕が高校の修学旅行で初めて京都を訪れた際に訪れたのは金閣寺だけでしたが、その時の僕はそれで満足でした。
多くの人がそうであるように、初めは黄金に輝く金閣寺のみ関心を持ち、見た目が地味な銀閣寺はどうでもよかったのです。


そんな僕の心が変わったのが今回の旅行でした。
一泊2日の日程を組み、1日目に金閣寺を、2日目に銀閣寺を巡るルートにしました。

1日目、金閣寺。
自分でも不思議なくらい心が動きませんでした。

いや、確かに美しいのですよ。
夕日を反射し、より一層輝きを増す金閣寺は息を飲むものでした。しかし、なぜかそこまで感動しない。一度見たものだからでしょうか?いえ、一度見て本当に感動したからこそもう一度見に来たのです。

釈然としない思いを抱えながら僕は2日目の朝を迎えました。
銀閣寺を訪れたのは朝10時くらい。


特に派手でもないし、想像してたより小さい。最初に視界に入った時は「本当にこれか?」と思ってしまったくらいです。

しかし、この建物(というよりこの空間)は私の心を徐々にガッチリと掴みました。
なんだかずっと見ていたくなる景色。

なぜここまで心惹かれるのだろう、と考えてみて僕はあることに気づきました。
金閣寺との対比によって銀閣寺の良さは説明できるのではないか、と。

金閣寺は、たぶん人間なら自分の美しさに絶対的自信を持っているタイプです。

「私が!!金閣寺だ!!!どうだ綺麗でしょ?!?!!!??私を見てくれええええええ!!うおおおおおおおおおお!!!」

って感じ。


対して銀閣寺は、自己主張をあまりせず、ひっそりと生きていくタイプ。

「…銀閣寺です。」

といった感じ。

自らの美を誇示する金閣寺も素晴らしいものです。しかし、今回の旅で得たものは

周りとの調和を図りながら発揮される美こそがより素晴らしい

ということです。
銀閣寺は決して自分だけが主役になろうとしません。目の前の池、周りの木々、砂や岩で作られた庭、空さえも取り込みながら総合的な美を生み出そうとしていることが感じられました。

これ、人が服を着る時も同じじゃないでしょうか?ただお金をかけて豪華な服を着ることも良いでしょう。
しかしながら、時と場合に、そして何より着る人の身の丈に合わせた服を着ている時の方が他者に与える印象は良くなるということもあります。

金閣寺ばかりじゃなく、銀閣寺みたいなファッションをできる人がもっと生まれてくればいいなと願っています。

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