定員割れ私学の北風
大学の定員割れによる私学助成金カットを回避するため、定員の削減の手立てをとった関西にある女子大の記事が新聞の第一面のトップ記事にありました。文部科学省は2024年から直近3年連続で定員の8割を満たさなかった大学は、主に低所得世帯の学生を給付型奨学金などで支援する「就学支援新制度」の対象から原則、除外するとしています。回避措置があるのですが、それでも収容定員の5割を切る学部が一つでもあると猶予は受けられないということです。
私立女子大や地方の小さな私立大学には大変な時代になってきました。
大きな学校は定員を増やしているが、小さな大学は定員を減ずるという措置を検討している学校が多くなったようです。
後先を考えず新規の大学の設立や増科の乱発で増えさせた。今度は小さなところは潰れてもいいと言わんばかりの法律をつくる。遣る瀬無いです。
大学の認可や増設のときは、自分たちの利権や発言力を増やす道具にされ、潰すときは手を汚さないように、制度上で自然に潰れていくようにしていくというのはなんだか卑怯な気がします。
乱立した大学が良かったとまでは言いませんが、認可した責任は大学だけの問題なんでしょうか。
学問の場所として大学があって欲しいという気持ちと、そうなるために大学だけが四苦八苦しているようでは、大学は成り立たないのでは。
私立の中学校、高等学校の存続も財政的な締め付けをずっとされてきました。過疎化の子どもがいなくなっていく中で、小学校が廃校になり、小学生が遠距離を通い、その後は地方からいなくなってしまう。
教育行政の在り方が本当は場当たり的でなく計画されていくべきだと思う一端な気がします。