①YouWorldではスピーキングから始めません。
英語を上達させたい!バイリンガルになりたい!英語を使って仕事をしたい!海外旅行で困らない英語力が欲しい!
我々の元に来る生徒さんはビジネスニーズが多いものの、英語の学習目的は英語を使えるようになりたい!です。
皆様も同じような考えで英語を学習されているのではないでしょうか?
しかしながら、もし独学で英語をマスターできたのであれば我々の元に来る事はなかったでしょう。我々の元に来る生徒さんは、独学で勉強しても英語が思うように身につかなかった方々です。
そのような生徒さんに初めてお会いする際、必ず聞いている質問があります。
質問1:『日本にいながら』英語力を伸ばす為に取り組む必要があるのは、次の4つのカテゴリーのうちどれでしょうか?:
選択肢:①スピーキング、②リスニング、③ライティング、④リーディング
『日本にいながら』という条件設定はとても重要です。答えは決まりましたか?
それでは我々の答えをお教えします。
YouWorldはリーディングから英語の学習を始めます。
日本にいながら英語力を伸ばす方法は、④リーディングです。理由は、日本にいる時と海外にいる時では脳の働きが全く異なるからです。
それではYouWorldが日本にいながら英語力を伸ばす方法として④リーディングをあげている理由を説明していきます。
まずは①脳の働きに関して説明し、次に②インプットに関しての説明を3つのステップに分けて説明していきます。
脳の働き
まずは脳の働きを説明します。この説明の目的は日本で英語を学習する場合、留学やワーホリのように現地に行って英語を学習するのとは学習のアプローチを変えなければならないという事の説明になります。
まず、日本にいながらという条件設定でしたが、なぜこの条件設定を行ったかというとそれは脳の働きに関係します。
日本にいながら英語を学ぶ場合と、海外にいる場合、脳はどのような違いがあるのでしょうか?
まず一つ挙げられる脳の働きの違いは「海馬」です。
出版されている数多くの脳の働きに関する書物を参考にすると、海馬は記憶を司る働きをしているようですが、実は海馬は短期記憶と長期記憶にも大きく関係しているようです。
この理屈を少しかみ砕いて説明すると、海馬は、日常生活において重要ではない情報を短期記憶に一時的に収納し、そのほとんどは翌日忘れるという処理を行っているようです。反対に、海馬は、日常生活を円滑に生きるために必要な情報は長期記憶に収納し、大した努力をする必要もなく、長期に渡り覚えているという事になるようです。
また日常生活に対する関連性はどのように判断しているかというとその情報となるものの反復性のようです。すなわち日常的にどれくらいの頻度で繰り返される情報かどうか、という事です。
つまり極端に言ってしまえば、海馬の働きになぞらえると、日本にいる以上、英語は日常生活には関係があまりない情報となり、新しいことを学んでも脳はさっさと忘れるという情報処理をやっているということになります。
日本語が生活のほとんどを支配する環境で、英語を習得する為には、この脳の働きを知ったうえで効果的な学習方法を模索していかないと、結局は学習したことを忘れる、そしてまた同じことを学習し直すというループを繰り返すことになるわけです。
もちろん逆を言えば、英語が生活のほとんどを支配するような環境に行くことが出来れば、海馬の働きは逆転し、英語が日常生活において関連性が高く、重要な情報となるので、当然単語は覚えやすく、日常的に使う言い回しやフレーズは大した努力をする必要なく習得できるという事になります。
この海馬の働きに基づき英語の学習を考えると、日本にいながら英語を習得する為には、英語に日常的に触れられるような環境を疑似的に作り出すという事をしなければならなくなるという事です。
もし海馬の働きに合わせて学習に取り組むことが出来なければ、何度も同じことを繰り返す学習になってしますという事。専門的に言えば、英語の土台作りとなる、「インプットの作業」を全く出来ないという事になるのです。
このような海馬の働きに学習方法を合わせていくと、毎日英語に触れる環境づくりはとても大切なことになり、このような環境を疑似的に作るという工夫が必要となってきます。
インプット①:言語って何と何で出来ている?
脳の働きから離れ、言語習得をロジカルに紐解いてみます。新しい生徒さんに説明する2つ目の理屈『インプット』を説明です。
質問:言語って何と何で出来ているでしょう?
回答:「単語」と「単語を組み合わせるルール」です。
実はこのことは英語を学習する多くの生徒さんが意外と気が付いていないところでもあります。「単語」とは【単語量】であり、「単語を組み合わせるルール」とは【文法】のことになります。
ということであれば、言語を作っている単語とルールを習得することは言語習得においては必須となります。
英語の学習において話すならば、英語の習得には単語力と文法理解が必ず必要となるといういう事。そしてこの2つの習得の成功・失敗が言語習得の成功を大きく左右することになります。
またこの単語力と文法理解の習得ですが、母国語は育った環境の中で自然に習得し、第二外国語に関しては大抵の場合、座学で習得していくこととなるのです。
インプット2:効果的に単語力強化と言語のルールを学ぶには?
では、単語力と文法理解に効率的に取り組むためにはどうのように英語を学習すれば良いのでしょう?
我々の追及の終着点は、リーディングでした。
文字情報は会話のように「流れていかない」という事。なので、単語力という意味では、単語や言い回りは振り返れる、文法理解という意味では多少わかり辛い文章でも「読み返して」読解に何度もチャレンジすることが可能である、さらに日常的に触れるという言う意味では、リーディングの教材は音声に起こせるので、毎日のように聞き返すこともできる、となり、リーディングの教材は捨てるところがなく、余すことなく利用できる状態になるのです。
インプット3:インプット無しのアウトプットは食材無しで料理をするようなもの。
これは、赤ちゃんが話始めることを考えれば説明の必要もない話なのですが、生まれたばかりの赤ちゃんが突然大人と同じ言葉を発することはありませんよね?
赤ちゃんは個人差はあるものの、1歳5か月くらいから話始める、すなわちアウトプットを始めると言われています。それまでは実に1年5カ月間、単語や発音、言い回りのルールなどを吸収しているわけですね。
この事を見ても、言語はまずはインプットから習得を始めており、アウトプットから始まる言語習得は少し違うという事がわかりますね。
また幼稚園児がとても大人っぽい表現を使って周囲を驚かせることがありますが、これは語彙力の吸収場所を考えれば当然の現象であり、幼児が単語や言い回しをインプットする場所は一番身近にいる人の影響を受けるわけです。幼児の一番身近にいる人というのは面倒を見ている親でしょうから、やはり大人の表現力を身に着けていくところから始めるわけですね。
この事を英語の学習に置き換えると、英語でのスピーキング力はインプットした量に左右されるという事。すなわちインプットしなければ、アウトプットすなわちスピーキングが出来ないというわけです。
結論:YouWorldではスピーキングから始めません。
我々がスピーキングから始めない理屈をご紹介させて頂きました。
ポイントはいくつかご紹介しましたが、まずは同じことを繰り返してしまう理由は「海馬の働き」を理解した学習ができていないからですね。また「海馬の働き」を理解したうえで、英語の土台づくりは「単語と単語を組み合わせるルール」を身に着ける事でしたね。すなわちこれがインプットとなるのです。
英語の学習目的はたいていの場合、「英語で話せるようになりたい」となります。しかし話せるようになる為の基礎作りをしっかりしなければ英語は話せるようにはならないのです。
皆様が英語を学習する際、もしくは学習につまづきを感じてしまっている場合、ぜひ今一度ご自身の学習方法が英語の下地作りを疎かにしていないかを吟味してみてください。こちらの記事がそのようなきっかけになれば幸いです。
次回は『YouWorld流、英語力の見極め法』をご紹介する予定です!
補足:
英語一文読解ドリルも公開しています。ぜひこちらもご参照くださいね。