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父と私の日記

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かなり変わった父とアル中の母を持つ娘(一人っ子)の忘備録です
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#インド

2、父がいなくなった日

2、父がいなくなった日

私が小学3年生このころ、気づいたら父はいなかった。

うちの父は元々交友関係が広く、週3は友達の家に遊びに行っていたため(多分)すぐには気づかなかったが、ある時ふと、やたら父と会わないな…と思ったのだ。

母にこの事を聞きたかったが、なんとなく聞けない空気のまま父不在で毎日を過ごしていった。
その間母は以前と変わらず毎晩のように酒を飲み、機嫌は毎日乱高下を繰り返していた。

ある時「仕事をもう一つ

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清水港にて。

清水港にて。

父がインドから帰ってきて次の週の休みだったか。

父に連れ出されて清水港へ釣りをしに出かけた。この時すでに私は「父の舎弟」という位置付けだった。

私がずっと欲しかった流行りのウォークマンを、貯めたお年玉で買おうもんなら「ただカセット聞くだけでもったいないから、ラジオ付きにした方が良い」と言い、ラジオなどほぼ聞かない私に無理やり三万円のウォークマンを買わせほとんど父が所有していたことがあった。

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