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【ビジネス書解説】「孤独を楽しむ人 ダメになる人」

こんにちは。
今回は、有川 真由美さんの「孤独を楽しむ人 ダメになる人」について解説していきます。

はじめに

「孤独は寂しい」のは、思い込みです。むしろ「孤独だからこそ、できることがある」と孤独を受け入れた瞬間から、人と一緒にいなければいけない執着から解放されて、仕事も人間関係もうまく回り始めます。
だれかといることを基本とするのではなく、孤独を基本として生きれば、心は自由になります。やりたいことや好きなことをとことん追い求めることができます。時間も場所も自由になって、楽しみや幸せは何倍にもなります。
好奇心をもって挑戦すること、遊ぶこと、学ぶこと、さまざまな人とつながることなど、自分で決めて、自分で動くことができるようになります。
孤独の本質は、自由に外のものを感じながら、ワクワクしたり面白がったり、夢中になったりして、生きる力を取り戻すことにあります。
孤独を楽しめる人は、かっこよく、うつくしく、幸せな人であり、多くの人に支えられて生き生きと輝く人です。
今回は孤独を楽しむためのアクションプランを12個紹介します。
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具体的なアクションプラン

【1個目】 「孤独は悪いもの」と思わない

一人でいたい気持ちもあるけど、一人でいることに罪悪感を感じる人は多いです。
「一人は好きだけど、ずっと一人身かと思うと、親に申し訳ない」
「一人で飲食店に行くのは、孤独で寂しい人と思われそう」
「家族がいるのに、自分の時間や生き方を大事にすることに、罪の意識を覚える」と感じたことがある人は少なくないです。
それらは、「孤独=悪いこと」「人と一緒=いいこと」という大きな勘違いによるものです。孤独に対して、「寂しい」「かわいそう」「みじめ」などネガティブなイメージがあるからです。
しかし、孤独にいいも悪いもないです。
「孤独は悪い」と感じている人は、人生で大損しています。「だれかと一緒でなければ」という呪縛に取りつかれて、自分で自分を苦しめているからです。
一番の不幸は、「自分がなにをしたいのか」が分からなくなることです。さらに、「孤独でいる自分はダメな人間だ」という呪いをかけて自信まで失ってしまうことです。
立ち止まって「一人で何が悪いのか」と思うことができれば、呪縛から解放されて、好きな場所で好きなものを味わえます。心も体も時間も場所も自由になって、楽しみや幸せは何倍にもなります。
世間では、孤独にまつわるネガティブな勘違いが蔓延しているため、注意してください。


【2個目】 孤独でいられる人はかっこいい

孤独を楽しめる人は、人に期待するのではなく、自分に期待します。
一人ぼっちでも、毎日の家事や趣味に時間を費やして、さみしがっている暇などないです。「一人でいる人間はさみしい」と思い込んでいる人は、この状況を理解することができないです。
孤独を楽しめる人は、いまあるもののなかから工夫して、喜びや幸せを見つけるのが上手いです。困った時など周りの人への頼り方も心得ていて、思う存分一人時間を楽しんでいる姿は、自立していて、本当にかっこいいです。
それに対して、孤独になれない人は、「だれかがいなければ」という思い込みに振り回されて、他人に期待するため、度々「誰も○○してくれない」「もっと○○してくれればいいのに」など、ないものねだりをすることになります。
他人に期待している限り、自分で解決することはできないため、つねに不満と寂しさがついて回ります。
誕生日やクリスマスが一人だと寂しいと思うのは、「イベントは人と一緒でなければ」と思い込んで、誰かが一緒に過ごしてくれることを期待しているからです。
自分をみじめで寂しい人だと感じることは、本当にくだらない感情です。
孤独を楽しめる人は、「一人で旅行しよう」「特別なことはしなくていい」など想像力を豊かにして、自己完結できます。だから、誇り高くて、いくらでも幸せになります。
今、寂しさを感じている人は、すでに自分が持っているものがあるのではないか、今できることがあるのではないかと、確認してみてください。


【3個目】 家族や子どもがいないと幸せではない、のは嘘

現代においても「結婚して家族を持たなければ、一人前とはいえない」「子どものいない人は、人間的に成長しきれていない」と平然と言う人がいます。
もちろん、家族がいるのも子どもがいるのもすばらしい体験です。しかし、人の気持ちも考えずにマウントを取って、価値観を押し付ける人が、人間的に成長しきれているのかは疑問です。
子どもを育てても感謝できない、やさしさや責任感がないなど基本的な部分で成長できていない人はいます。結婚や子育ての経験や属性で、人間的な価値が決まるわけではないです。
どんな立場で、なにを経験するかよりも、それぞれが目の前のことにどう向き合い、どう振る舞ってきたかの積み重ねが、成長や人間力になっていきます。
多様性が叫ばれ、障害や性的マイノリティへの理解は進んでいるのに、独身の人への偏見は根強く残っています。
しかし、一人なのが問題ではなく、そんなことを気にして伸び伸びと生きられないことが問題です。
また、「家族がいないと幸せでない」「老後が寂しい」なんていうのも嘘です。家族が言う幸せもありますが、家族だからこそ感情的ないざこざが起こりやすいことはいうまでもないです。子や孫に助けられて、余生を過ごす時代でもないです。
一方で、一人で生きられるから味わう幸せもあれば、苦労や寂しさもあります。
立場の違う人を否定することから、分断は生まれます。謙虚になって相手の立場に敬意をもって、思いやることが、自分を助けることにつながります。


【4個目】 嫌な人とは、どんどん離れる

嫌な相手でも会ってしまうのは、心の奥に「友達だから・知り合いだから、仲良くしないと」という気持ちがあり、縁を切ったり、距離を置いたりすることに罪悪感や寂しさなどの痛みを覚えるからです。
しかし、無理して付き合っても、イライラしたり、もやもやが募ったりして、つい顔や言い方に出てしまいます。結局、もっと嫌いになるか、傷つけあうのがオチです。
相手のことを「嫌い」「苦手」と思ってしまうのは、距離が近すぎるからです。
誰でも仲良くできない相手はいます。嫌な部分が感じられないほど、遠くまで離れれば、不快になることも無いです。
毎月のように会っていた関係なら、1年ほど会わないでいると、久しぶりに連絡してみたくなるかもしれないです。その人を忘れていたら、それまでの関係です。
苦手な上司やクライアントとも、無理に仲良くしようとしなくてもいいです。「当たり障りのない会話に徹する」「気の進まない誘いは断る」など、心の距離を取ってビジネスライクに付き合えばいいだけです。
距離感さえ間違わなければ、どんな相手でも付き合うことができるはずです。
近すぎると心地悪くなり、離れすぎると寂しくなるのが人間関係です。親密であればいいのではなく、離れたり近づいたりしながら、その時々で心地よい距離感を見つけていくのが、大人の付き合いです。
そのためには、孤独を受け入れ、離れる勇気をもつことも必要です。


【5個目】 自分が出来ることに専念する

「自分は取り残されている」感覚は多くの人が感じるものです。
就活のときは周りは内定をもらうのに自分だけが取り残されている気がしたり、会社に入ったら新人の中で自分だけが成果を残せていない気がしたりします。
しかし、「取り残されている」というのも、そんな気がするだけで、大きな勘違いです。だれもが一人ひとり、まったく違う人生をそれぞれのペースで歩んでいます。
「取り残されている感」があったのは、自信がなかったこと、自分のやりたいことや目標がなかったこともありますが、人と比べて、人の評価に頼って生きていたからです。
「取り残されている感」が襲ってきたときに、「人は人、自分は自分」「自分にもできることがある」と言い聞かせるようにすると、少しずつ何かが変わり始めます。
「他人からどう思われるか」ではなく、「自分がどうしたいか」で選ぶようになることで、自分への挑戦を増やすことができます。
「取り残されている感」があるときは、他人を基準にしているため、「自分はダメだ」という意識でいっぱいになっています。
まずは、これまでなんとか生きてきた自分をほめてあげてください。そして、あなたがもっているものに目を向けると、可能性は広がっていきます。
まだまだ自分にはできることがあると思えてくるはずです。


【6個目】 恋人がいなくても幸せになることはできる

どんな生き方も選べる時代なのに、「恋人がいないから孤独」「このまま一人で生き抜けるか不安」な人が多いです。
一人でも幸せになれる人と、幸せになれない人は、明らかな違いがあります。
一つ目の違いは、今の状態を「十分足りている」と思うか、「欠けている」と思うかです。一人でも幸せな人は、今の状態から楽しめる喜びを見つけようとします。「休日が楽しい」「仕事が面白い」と満足して、堂々としています。
反対に、一人で幸せになれない人は「幸せは家族や恋人がいてこそ」「一人では生きられない」と思い込んでいます。足元の幸せに目を向けられず、欠乏感があるため、どこか自信なさげで、不安げに見えます。
二つ目の違いは、自分のやりたいことに熱中しているかどうかです。
一人でも幸せな人は、自分が好きなことや大切にしたいことを分かっていて、それに時間をかけています。
反対に、一人で幸せになれない人は、人に合わせることが多く、自分の気持ちが迷子になっています。
「家族や恋人がいなければ幸せになれない」のは大きな間違いです。
形にこだわらない、いろいろなつながりのなかにも、愛ややさしさはあります。
今ある幸せに目を向けてみてください。


【7個目】 孤独に強くなる3つの性質を持つ

孤独感とは、一人でいるか、人と一緒にいるかに関わらず、「自分は一人だ」と感じる心理状態のことです。それを「どうってことない」と軽やかに受け止める人が、孤独に対して免疫力がある人です。
孤独に強い人は3つの性質を持っています。
一つ目は、正直であることです。「私はこれが好き」「あれが欲しい」と自分の感覚に従って選択して、基本的に「人は人、自分は自分」だと思っているため、人と違っていても気にならないです。
いい顔をして相手に合わせたり、我慢してまわりに従ったりしていると、相手に見返りを期待するようになり、逆に孤独感を感じやすいです。
二つ目は、好奇心が旺盛であることです。「ワクワクする」「面白い」「やってみたい」と、いつも興味があることに熱中しているため、孤独を感じている暇がないです。たとえ「今日は少し寂しい」と感じても、次の日には楽しいことを見つけてしまうため、気持ちの切り替えが早いです。
反対に、好奇心が乏しい人は「なんか楽しいことはないか」「つまらない」と受け身のため、心にぽっかり穴が開いたような感覚に陥りやすいです。
三つ目は、楽観的であることです。思い通りにいかなかったり、相手が期待に応えてくれなかったりしても、「しょうがない」と楽観的に考える人は、現実を明るく肯定的に受け止めて、悩みにくい人です。逆に、悲観的に考える人は「そんなの嫌」「あの人はひどい」と執着するため、欠乏感で寂しさが続きます。
「正直」「好奇心」「楽観的」を意識するだけで、孤独に陥ることが劇的に減ります。


【8個目】 一人でできる楽しみをもつ

暇を持て余していると、元気な時は考えないようなネガティブな思いが次々に湧いてきます。
放っておくと、自己否定や後悔などで自分を傷つけることになりかねないです。
寂しさと上手に付き合うために、一人で夢中になれることや癒されることをやってみてください。
例えば、体を動かすことや自然に触れること、目標を作って学んだり新しい料理に挑戦すること、ゆっくりお風呂に浸かること、一人旅をしたり散歩をするなど、あなたに合うものをいくつか持っておくといいです。
オススメは「読書」です。読書は、孤独な時間の強い味方です。そのときの気分で小説やエッセイ、ビジネス書、写真集など様々なジャンルのものを読むことができます。
読書をすることで、新しい視点や考え方が入ってきて、自分の寂しさも「大したことではない」と思えてきます。
好きなことを好きなようにやるのは、孤独の特権です。一人の喜びを感じながら、いまに向き合っているうちに、孤独との付き合いにも慣れていきます。


【9個目】 行動範囲を広げる

最近は堂々と「ソロ活」を楽しむ人が多くなりました。一人で行動できるのは、便利で楽です。人と予定を合わせる面倒もなく、思い立ったときにさくっと動けるため、行動量が多くなり、行動範囲は広がります。
だれにも気兼ねなく、自由きままに動いて、五感で純粋に味わう喜びを考えると、孤独は取るに足らないと感じます。
興味があるイベントがあっても「一人だったらいかない」と諦める人がいます。それでは活動範囲が狭まって、狭い人間関係のなかでしか動けなくなります。
一人で動けない人は、新しいつながりをつくることも苦手なため、特定の人に負担がかかってしまいます。一人になると不安や不機嫌になりがちです。
そうなる前に、冒険するつもりで簡単なところから一つずつ、ソロ活をすることをオススメします。一度味わったら自信も出てきて、病みつきになり、人生が何倍も楽しくなることは間違いないです。


【10個目】 成長して成功しやすくなる

人は孤独を感じるときに成長していきます。強制的に「自分で何とかするしかない」状況に立たされているからです。
あなたがこれまで「本気で頑張った」「成長した」と思うときはどんなときか、振り返ってみてください。
大学受験の勉強をしたときや語学やなにかのスキルを身につけたとき、困難な仕事を諦めずにやりきったとき、マラソンを完走したときなど、何かの目的に向かって孤独の中を逃げずに進んだときのはずです。
本当に大事な目的があるときは、一人になって真剣に考えて、試行錯誤して進んでいくしかないです。そこから逃げて人と群れたり、SNSやゲームに興じたりしていては、あとになって「なにをやってきたんだろう」と後悔するかもしれないです。
「自分で何とかするしかない」と諦めずに進んだ人は、様々な場面で「できる気しかしない」という根拠のない自信が湧いてきます。心の奥で自分がなにをやってきたのか、なにをやってこなかったのか、全部知っています。
いま孤独の中にいる人は、「成長のチャンス」を与えられていると考えましょう。
ただし、本当に辛いときは、逃げるのも自分を守る策であることも忘れないでください。


【11個目】 人生の主導権を手に入れる

孤独が嫌な人は、寂しさや疎外感、不安感、恥ずかしさなど辛い感情を味わいたくないため、とりあえず人とつるんだり、人に従ったり、合わせたりすることで安心しようとします。
しかし、「人と一緒にいるのに孤独」という状態が一番辛くて、自分をダメにしていきます。
また、「孤独は楽しくない」というネガティブな思い込みが強くて、一人で動けなくなっている人もいます。一人だとすることがない、やることといったらゲームやスマホという人も、孤独に背を向けているのかもしれないです。
人とのつながりが希薄になって、非婚化やコロナ禍など、生活様式が変化しているため、ほとんどの人が人生のどこかの時期に、一人で過ごす時間を余儀なくされています。
だからこそ、孤独に追い込まれても、「せっかくの一人時間を楽しもう」と積極的に一人を楽しむ「孤独力」に変換していくことが必要です。孤独は楽しんだもの勝ちです。
孤独を楽しむことは、あなたの人生の主導権を手に入れることに他ならないです。
人生の主導権を手に入れている人はやりたいことを思いっきり楽しんでいるため、一人でいても孤独感に陥りにくいです。
自分で自分を満たす力があるため、人に頼らなくても大丈夫です。


【12個目】 「楽をすること」よりも「楽しむこと」に重心を置く

孤独を楽しむ人たちは、それがどんな時間であっても、目の前のことを楽しもうとします。つまり、楽しいことをするか、やっていることを楽しむかです。たとえ義務的にやることであっても、なにかしら工夫して楽しみや喜びを見つけようとします。
人は、心から「やりたい」と思うことは、どんなに大変でも、さほど苦にならず、孤独も不安も吹き飛んでしまうものです。
就職や転職や、老後の仕事を考えるときに、よく「楽で給料が高い仕事がいい」「楽だけど、見栄えのする肩書きが欲しい」人がいます。
しかし、楽な仕事は報酬もそれなりにしかもらえないです。「楽」を目指す時点で、受け身で他力本願のため、「高い給料をもらえない」「評価してくれない」と寂しさを抱えることになるはずです。
結局、仕事として続けられるのは、やり始めると時間を忘れてのめり込み、楽しめることです。
人は、やりがいのあること、自分を「よくやった」と褒めたくなることを欲しているものです。
それは「楽なこと」を目指しては決して手に入らない報酬です。
せっかくなら、一日一日を楽しみ、最後に「楽しかった」と言える極上の暇つぶしを目指してください。

解説は以上です。
人間は「一人でいたい」「だれかといたい」のどちらの気持ちも併せもつものです。
「孤独」というのは、他人とは一切つながらない生き方ではないです。
誰かの話を聞くこと、理解すること、リスペクトすること、感謝すること、同じ目的をもって協力することなど、自分からつながる方法はいくらでもあります。
「孤独であること」と「自分は不完全であること」を認めた人が、一番たくましく、人生を切り開いていけます。
孤独も人生も、楽しんだもの勝ちです。孤独を楽しむ力はだれでも備わっています。
今回紹介したアクションプランを実践して、孤独な時間をポジティブに楽しんでください。
今回の解説が良かった、タメになった人は、いいねやコメントをお願いします。


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