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Nekojitablog!スペイン語圏で大人気のYoutuberについて分析してみた

自己紹介

こんにちは、Youtubeのトビラの高橋です。Youtubeのトビラは、Youtubeに関する分析を行い、クリエイターの方の為になる情報をお届けするメディアです。Youtubeチャンネル運営をされている方は、ぜひフォローを宜しくお願いします!

Nekojitablogとは何者か?

Nekojitablogは、日本人のYukoさんと、スペイン人のErnestoさんが運営しているYoutubeチャンネルです。動画では基本的にスペイン語が使われますので、日本人の方で知っている方は少ないかと思いますが、チャンネル登録者数は302万人(2022年11月27日時点)もいる大人気のYoutuberです。

主な内容としては、日本に関する内容「食べ物、生活、文化…」などをメインに発信しています。

現在は週に1〜2本ペースで動画を出しています。直近2ヶ月で出している動画の平均は大体15万再生となっており、現在もしかっりと再生数を取れているチャンネルです。


引用:Nekojitablog


https://socialblade.com/youtube/c/nekojitablog/monthly

月ごとの登録者数の伸びを見てみると、2020年1月〜2021年1月は約25万人の登録者の伸びがあったのですが、2021年1月〜2022年1月はそれを下回る数値(約20万人)となっています。また現在については、伸びがかなり緩やかになっていると言えます。このペースで進むと、1年あたりの登録者数は、約10万人くらいになると予想されます。

月ごとの再生数に関しても同様に、2020年1月〜2021年1月は約1億回再生でしたが、2021年1月〜2022年1月は大体半分の約5千万回再生となっています。現在もこのペースで行くと、1年当たりの再生数は、約5千万回再生となると予想できます。

過去に比べると登録者数や再生数の伸び方の勢いが落ち着いているとは言えますが、依然として再生数は着実に取れているチャンネルです。

1年で約5千万再生なので、単純計算で1ヶ月あたりの動画再生数は、約416万再生となります。

💡 約5千万再生 / 12ヶ月 = 約416万再生

今回の記事では、Nekohitablogがなぜこれほど人気なのか?どのような工夫が動画にされているのか?について分析をしていきたいと思います。

Nekojitablogの原点

まずは、Nekojitablogはどのようにしてスタートしたのか?について見ていきます。名前にもなっているのですが、Nekojitablogは元々Youtubeチャンネルではなく、Ernestoさんが運営しているWebサイトのブログでした。こちらのブログでは、日本に関する内容(文化、イベントなどなど)が発信されていました。


引用:Nekojitablog

一番古い投稿を確認すると、2013年の記事が確認できました。今から約9年前に日本に関するブログを運営していたわけですが、そこからYoutubeへの動画投稿も開始をしていきます。

ブログからYoutubeへと発信の場所を変えた理由については、コチラの記事で説明をしています。

理由は様々書かれていますが、理由の1つとして、コメントの反応がブログに比べてYoutubeの方が多いということを挙げています。当時のブログは、かなりの訪問者数がありましたが、大体5〜10のコメント数となっていたそうです。それに比べて、Youtubeの再生数は多くはありませんでしたが、50〜100のコメントが書かれたそうです。

Ernestoさんは、上記のことについて、【当時はまだYoutube上で日本に関する有益な情報を提供しているチャンネルがなかったため、熱量の高い人々と繋がることができた】と分析しています。

そして、これから日本に対して関心のあるコミュニティに向けて、何かを発信していくにはブログよりもYoutubeの方が適していると判断したそうです。
また、ブログとYoutubeの成長プロセス違いについて以下のように分析をしています。

ブログやウェブページは、訪問すると閉ざされた空間となっており、記事の作成者がリンクを張らない限り、他のブログやウェブサイトに移ることはできません。 ・・・ ブログの成長プロセスは、Youtubeに比べると非常に遅いです。

引用(一部意訳):Blogs vs Youtube: Ventajas y desventajas

ブログとYoutubeの仕組みを考えたときに、成長のプロセスが大きく違うことを記事の中では分析をしています。

このようなYoutubeの利点(ブログに比べて成長プロセスが早いこと)や、Youtube上で日本に関する有益なコンテンツの制作者がいなかったことが、Youtubeでの動画の投稿を開始するきっかけとなったようです。

初期の動画は、どのようなものだったか?

さて、ブログからYoutubeへと発信の場を変えていったErnestoさんですが、初期の動画はどのようなものだったのでしょうか?

最初の頃は、特に編集などもなく、ホームビデオのような形の動画を投稿していました。このような動画を50本くらい出したあたりで、動画スタイルを大きく変更しています。

上記の動画のように、一人語り形式へとスタイルが変更されました。一人語りの中で、日本に関する様々な疑問について答えるような動画スタイルとなりました。

こちらのように、目的や伝えたい内容を明確に定義し、動画コンテンツを制作することで、以前のスタイルよりも人気が出てきました。

このスタイルで20本ほど動画を出していましたが、Nekojitablogはある動画がきっかけで、大ブレイクを果たします。

ヒットを連発し始める転換点

確認したところ、Nekojitablogは、こちらの動画が最初にバズった動画であり、かつ現在の人気にも繋がる転換点になっていると考えられます。そして、この動画を機に、現在の動画スタイルにも繋がる原型が確立されていきます。

動画の内容としては、Ernestoさんの奥さんであるYukoさんと一緒に、日本人と結婚することの大変なことと、良いことを話すという内容になっています。この動画以前は、Ernestoさんのみが登場する日本好き向けのチャンネルだったのですが、実際に日本人が登場することで、一気にカップル系Youtubeという要素が加わりました。

さらにYukoさんは、日本人でありながらスペイン語を話すことができました。ただ、ネイティブではありませんので、多くの視聴者の心を掴むことに成功します。(ファニエスト外語学院という、タレントのボビーさんがブレイクするきっかけとなった番組がありますが、同じような構造ですね。)

ここから、動画にYukoさんが登場し始めるようになり、一気にヒット動画を連発するようになります。

現在は、どのような動画を制作しているのか?

現在は、2人で様々なチャレンジをおこなったり、日本の文化に関するコンテンツを発信しています。日本好きな人という軸は変わらず、様々な動画を制作し続けています。

観ていただくと分かるのですが、どの動画も非常にクオリティが高いものとなっています。どのようにして、質の高い動画を作っているかについて分析をしてみたいと思います。

テレビ番組を見ているかのようなクオリティの高さ

Nekojitablogの動画は、テレビ番組のようなクオリティの高さを感じます。それには様々な要因がありますが、今回は編集という観点から分析を行ってみたいと思います。

インサートについて

Nekojitablogはよく使う編集の手法として、インサートがあります。

💡 インサートとは、ある動画の途中で、他の動画を入れる技法のことを指します。

実際には、以下のように使われています。
8分30秒〜はErnestoさんが一人で話すシーンですが、8分35秒からは話している内容(ネットカフェ)の実際の映像が差し込まれます。

このインサートの技法と、日本の文化を紹介するのは非常に相性が良いです。実際の日本の映像をインサートして使用することで、視聴者は話している内容を、映像を通して理解をすることが可能になります。

この技法はよく、インタビューで使われます。

下の動画は、cotreeというオンラインカウンセリングのサービス紹介動画です。

35秒からは男性がインタビューに応える映像が流れますが、途中でその映像に被せる形で、どのようにサービスをしようしているかの映像が流れます。

このテクニックの使用により、Nekojitablogのクオリティは高まっていると言えます。

日本の文化を紹介するコンテンツを制作する場合、どうしても様々な文化や歴史について言葉で説明をする必要があります。カメラに向かって話す映像というのは退屈になりがちです。ただ、そこで観ていて飽きない、かつより深く理解をしてもらうために、インサートを使用することで、Nekoitablogの動画は人気が出ていると言えます。

現れ始めた競合のチャンネルについて

Nekojitablogだけではなく、現在は様々なスペイン語で日本について発信をするYoutuberが存在しています。

現在はJapotonic LITEというチャンネルが伸びています。

こちらのチャンネルが伸びている理由として、日本のダークサイドを取り扱っていることがあると分析しています。

これまでスペイン語圏の日本に関するYoutubeチャンネルはNekojitablogさんがメインストリームとなっていました。そこでは、ダークサイドも扱いますが、どちらかと言えば、日本文化などを明るく語るコンテンツが多くありました。

そこでJapotonic LTEさんのような、少しダークに危ない感じのテーマを扱うことが、うまくハマったのではないかと予想します。注目です。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

この記事を通して、Nekojitablogさんが成功している要因などについて、理解をいただけたなら幸いです!

引き続き、Youtubeチャンネルをより良く運営するための分析記事を投稿していきますので、ぜひフォローをお願いいたします🙇

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