真珠腫性中耳炎 入院手術日記 手術当日後編

真珠腫性中耳炎 入院手術日記 手術当日前編 の続きです。


今回受けた手術は

側頭骨を削り
耳の後ろから鼓室に侵入
真珠腫を摘出(顔面神経に絡みついた状態だったみたい)
側頭筋筋膜を採取して、鼓膜の代わりとして再建
軟骨を採取して、破壊されていた耳小骨の代わりとして再建
再建した鼓膜にチューブを留置して終了

という手術です。

骨削って、筋膜とって、軟骨とって、、、
という作業してるんですよ。

ベロが痺れるのは、この顔面神経に絡みついた真珠腫をとったからなんでしょう。

「神経ごと取らなきゃダメかと思うほどひどかったけど、上手くはがせました」
と医師が言っていた。

助かりました。
でも、ベロが痺れて、味もよくわからない、冷たいのか熱いのかもよくわからない、というのは不思議な感じです。

鼓膜の代わりの「側頭筋筋膜」ですけど、側頭筋というのは噛む筋肉。
口を閉じる筋肉が、テンション高まるので、口が開けずらくなるんです。
痛くて開かない。
(術後2週以上経った時点でも痛い)

これだけのことをやったわけだから、痛いわけです。

じっとしていても、何をしても痛みがあります。

「痛いときは座薬を使いますので、教えてください」
と看護師が言ってくれました。

何も食べていないから、飲み薬は飲めないんです。

たとえ、座薬を使ったところで、痛みの原因が解決するわけではありません。
誤魔化すだけです。

だったら使わないで過ごそう、と決めたのですが。。。。

痛すぎる。

頻回に様子を見に来てくれる看護師に確認しました。

「座薬の効果ってどのくらい持ちます?」

「6時間くらいですね」

6時間なら、深夜まで待とう。
そうすれば、朝が来る。

と考えていましたが、、、

痛すぎる。

22:00くらいに座薬をお願いしました。

その後眠れるようになったのですが、深夜1:00に目が覚めた後は、もう眠れず・・・

目を閉じても、20分間隔くらいで、痛みが強くなります。


何もすることがないので、ギャッジアップの角度を微妙に変えながら過ごし、水を飲んだり、うがいをしたりして、夜を明かしました。

結局朝まで、20分おきに目を覚ましていました。
眠れていないということです。



それにしても、「管に繋がれる」というのは生きた心地がしませんね。

点滴をしているところが気になって、左手はほとんどうごかせない。
尿の管のせいで、体動時に性器に痛みに近い感覚を感じる・・・

唯一許された「左側への寝返り」も、この2種類の管の場所を考慮しながら行うので、「自由に」というわけではないんです。

痛みと管のせいで、頭はわけがわからない状態でした。。。

はぁ〜、辛い。。。


そうやって手術当日が終わっていきました。

痛みという感覚は、長引くと人を狂わせるだけの破壊力を持っているような気がしてきました。

この痛みがずっと続くくらいなら、麻薬でもなんでも手を出しそうです。

「痛みが強くて、もう死んでしまいたい」と言っていた人の気持ちがよくわかりました。


つづく。 


いいなと思ったら応援しよう!

フクダヨウスケ
記事を読んでいただいて、共感していただけたらサポートをしてくださると嬉しいです。あなたからのサポートを、他の誰かに届けられるよう頑張ります。