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ちょっとやばい業界part2 宿泊

最近、旅行行ってますか?
愚問だ。
行けない。

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前に自分の家以外に宿泊したのはいつだ?
秋に友人と温泉に行った時か。。。

こんなご時世でなければGWには妻と北海道へ行こうと企画していたのだが。

残念だ。

最近は少しづつ解消され、国もGo toキャンペーンを打ち出した。

「Go Toキャンペーン」とは新型コロナウイルイス感染収束後に日本国内の人の流れを創り出し、地域の再活性化につなげることを目的として、観光・運輸業、飲食業、イベント・エンターテインメント業などを対象に、補助金の支出により需要喚起を目指すキャンペーン施策だ。

私は今月末、これを使い、長野へと旅に出る予定だ。

しかし、国の宿泊業界は軒並み危険な状態だ。
この地方は問題ない、この地方は大変だ。
というレベルの話ではない。

最近、倒産した会社も宿泊業界は少なくない。

結論から言うと
宿泊業界は長期的に見ても大手以外は体力が持たず、
インバウンド需要もしばらく期待できないために
多くが倒産または休業に追い込まれる。

宿泊業界、および関連事業として旅行代理店に焦点を置き、解説する。


宿の種類

宿泊業界とひとことで言っても
業態はいくつかある。
簡潔に5つに分けてみた。

▪️リゾートホテル                           規模が大きく、内観、外観ともにこだわりがある。

主に日本では沖縄や北海道、ディズニーリゾート界隈に点在。

海や山の付近に多く、単に泊まるだけではなく心の癒しも提供している。

▪️シティホテル
規模が大きく、主に東京、大阪、名古屋など都市の中心部にある。

宿泊以外の用途として結婚式や会議、催事などが行える広いスペースを保有。

スパやジムを併設していることが多い。
部屋タイプとしてダブルベット、ツインルーム、スイートルームなどを用意する場合が多い。

▪️ビジネスホテル
規模はさほど大きくはない。 

基本的にはビジネスマンの出張の際に泊まれる宿泊施設として営業。
駅近なことがほとんど。

簡易的な施設のため、部屋のパターンも大きく分かれてはいない。
カプセルホテルもこのカテゴリ。

▪️旅館
日本独自の和風様式の宿泊施設。
洋室が用意されるこどあるが基本的には和室、畳だ。

施設自宅も高層ではなく、広い敷地を保有。
温泉地に多く、庭園を併設していることが多い。

温泉ならではというとお客様用の浴衣、従業員は着物というイメージがある。

▪️その他
昨今ではairbnbといった民泊施設が世界各地で増加。
使用していない家の一部や、マンションを賃貸契約したものを貸し出す。
といった業態。
貸主はホストと呼ばれるが基本的には接待はない。

また昔ながらのペンションといった家族経営の業態も長野の軽井沢付近にはある。
基本的には洋風の外観はペンション。
和風の外観は民宿と定義されることが多い。


旅の目的

次に旅の目的についてもいくつかに分けて考えてみた。

▪️休暇
日本では3つのピークがあると考えている。
1.年末年始
2.GW
3.お盆
この3つの時期には
非常に多くの人が家族を伴って旅行へ行く。
日常を忘れるため
家族サービス
自己研鑽
観光地めぐり
癒し

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など大型の休みを利用してそれぞれの時間を、過ごす。
この期間は先にあげた宿泊施設の殆どが多忙となり人気のホテルは軒並み満室となる。

▪️出張
私も年に数回だが会社の都合により遠隔地へ行くことがある。
その時に止まるのは当然、目的地に近いところにあるビジネスホテルだ。

稀に駅近に民宿などがある場合はそちらを利用することもある。


▪️カップルユース
大都市圏ではあるが、食事後のカップルがそのままホテルに泊まることが少なからずあるようだ。

こういった場合に利用されるのはシティホテルかビジネスホテルだ。

※想像力豊かな人も他のホテルもよぎるだろうが今回はその業態については言及しない。

▪️会社のイベント
出張とは異なり、大企業などが創立何周年などといった大型イベントの際に旅行を伴い、宿泊施設を旅行することがある。

いわゆる社員旅行だ。
この場合は場所にもよるが、リゾートホテル、シティホテルを貸し切りにすることもある。

または、国際的な会議や大きな協会の会議などがあった場合にも一つの都市の宿泊施設が影響する。

この場合はビジネスホテル、シティホテルが対象となる。

余談だが昔一人旅をした際にある都市でたまたまこの会議需要にあたりホテルが全く見つからず、車内で夜を過ごしたことがあった。

こうして業態と目的別に考えると
宿泊施設は色々なシーンで必要とされている
単に旅行の際に利用するものではない。


旅行代理店

旅行を計画する際に代理店を使う方法もある。

私は結婚してからはじめて旅行代理店というものへ足を運んだ。
それまで一切利用したことがなかった。
個人代理店は利用するがわざわざモール内の店へ行ったのは目的地が海外だったからだ。

賛否あるかもしれないが、日本国内へ旅行するのにもはや代理店は不要だ。

インターネットで検索すれば、トリバゴやbooking.com、楽天トラベルといった宿泊施設のサイトがいくらでもある。
自分で好きなホテルを選ぶだけ。

現地ではなるべく自由に行動したいのでバスでみんなで移動なんで個人的にはナンセンスだ。

しかし旅行代理店を利用した方が安くなる場合もあるし、何より質のいいホテルを求めるのであれば利用するのは悪くはない。


付加価値

単に旅行へ行って昼過ぎに到着。
ホテルに泊まり、朝チェックアウトして終わり。

基本的に一泊であれば滞在時間は24時間以下だ。
昔ならば観光地に魅力があれば観光地付近に施設があれば潤っていたが今は違う。

消費者も賢くなっていると言われて久しいが、確実にサービスプラスアルファは求められている。

例えば星野リゾート。
星野や、リゾナーレなどいくつかの業態を展開しているが、基本的には宿泊料金は高い。

しかし星野リゾートはサービス品質が桁違いだといわれている。

例えばホテルの一室に図書ルームといった部屋以外でくろげるスペース。
季節や地産のものにこだわり、丁寧に説明してくれる美味しい料理。
地元の特色が伝わるようなインテリア。
名物の温泉も絶景と共に味わえば癒しもより効果的だ。

ディズニーランドでもミラコスタやアンバザダーが高額でも泊まりたくなるのは部屋やホテル内にもディズニーの物語が感じられるからだ。

付加価値を感じない観光地のホテルや旅館は今後、目に見えて無くなっていくかもしれない。


業態転換

そしてもう一つ。
宿泊施設が今後厳しくなる理由がある。

容易に業態を変えられないのだ。
ホテルも旅館も広い敷地がある。
敷地があるということは当然、維持するコストがかかる。

数年に一度は外壁や内装のメンテナンスも
必要、毎日営業するだけでかかる光熱費や人件費は多大なものだ。

今のような状況になった時、同じくらいの収入を確保する別の業態へと転換はできない。

現在ではコロナウイルス患者の受け入れとして一部のビジネスホテルを利用しているが、付け焼き刃にもならないだろう。


未来

未来の話をしよう。
私の尊敬するイーロンマスク。

宇宙ビジネスでの記事でも紹介したが、彼は宇宙へ飛ばすロケットを地球で民間利用する
移動革命をも計画している。

簡単に言うと、世界の大都市間どこでも一時間以内で移動でき、価格はエコノミークラスを目指す。

これが可能になればどうだろう?
1日という限られた時間の中で他国へ旅行へ行き、夜は自宅へ戻るといった生活が可能になる。

私は実はこれに期待している。

ただし、まだ先の話だ。

現状ではかなり厳しい状態が1年以上続くだろう。
ありきたりな部屋や料理を提供して黒地経営できる時代は終わった。

付加価値のない施設は倒産の覚悟を持ったほうが良い。


それでは、また。