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15歳の女の子の思春期が終わる瞬間を見る映画『胸にTATTOOなんかいれて』

今回は思春期にまつわる短編映画の紹介です。恥ずかしながら、僕にもきっちり思春期はありました。思春期だからこその反抗期の愚行をこれでもかと親にぶつけたことがあります。何をどうかんがえてもただの勘違い野郎のバカ野郎で、穴があったら入りたいし、無いなら自分で掘ってでも入りたいです。

僕は思春期の時に「もう親がいなくても生きていけるな」と思ってしまったのです。恥ずかしい!!!

でもきっとみんな大なり小なり思うはずなんですよ。子どもと大人の間に位置する思春期ど真ん中において。身体はどんどん大人になっていくけれど、精神はその成長に追いつかないから、いたしかたないんですよね。はい、ただの言い訳です。

こういう勘違いって、運良く他人のふり見て我が振りなおせるときもありますけど、大抵はめちゃくちゃに怒られるか、大失敗して気がつくものです。

『胸にTATTOOなんかいれて』

本作は、わずか14分の短編ながら「ある女の子の思春期が終わる瞬間」を見ることができます。

【あらすじ】
両親の離婚、東京暮らしから一転した馴染めない田舎暮らし、唯一の癒しの存在だった祖母との別れ、若菜は、この小さい世界から決別する意味を込めて、胸元にバタフライのTattooを入れる。

ようするに、親が離婚して最悪の気持ちなのに、東京から急に田舎で暮らすことになって、どうにか心の整理をつけようとしたところで大好きなおばあちゃんが亡くなって、こんなん胸にタトゥー入れるしか収まりつかんやろ!となってしまった15歳の女の子の話です。

胸にタトゥーを入れる行為の賛否はおいておいて、これって夜の校舎の窓ガラスを壊してまわる行為と近いと思うのです。

なんとなく「イケナイ、アブナイ」と思っていることに片足を突っ込むことで心の安寧を図るような。茶髪にするとか、耳にピアスをあけるの上位互換ですね。

僕はピアスをあける派でした。すぐにバレて穴はふさがりましたけど。余談です。

そんな胸にタトゥーなんか入れちゃう彼女の、思春期という名の反抗期が終わる瞬間を、この映画では見ることができます。

ラストの3分くらいで一気に来ます。お母さん役の鈴木砂羽さんの名演技もあって、ちょっとウルっときます。そして、自分自身の思春期が終わったときのことを思い出して、なんだかやるせない気持ちになって、親に対する謝罪と感謝の気持ちが湧いてきます。

もしかすると、思春期はあったけど親に対してはずっと感謝してたし、反抗したことないけど? という方もいるでしょう。個人的にはそんなことあるかい、都合よく忘れているだけやでと言いたいところですが、それはそれでおいといて、彼女の思春期の終わりをぜひ見届けてあげてください。

短編映画って、ストーリーがギュッとつまってるし、自分で補完することでより理解が深まるし、違う視座を持てるからおすすめですよ。

それではまた。ご存じ、ゆうせいでした。


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