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洋裁初心者向け7つの洋裁基礎知識(洋裁教室コモノ)

服飾作家として20年ほど活動しつつ、8年前から京都にて洋裁教室コモノを主宰している善林(ぜんばやし)と申します。

私の教室は現在はオンライン授業だけの提供ですが、対面授業をしていたころは、生徒さんが「自由に自分が作りたいものを作る」というのを大事にしていました。

決まったカリキュラムを消化する形ではないですし、入会後の完全予約制の授業として体験授業後に受講するか判断していただいていました。

体験授業の中で必ず、「洋裁の基礎知識」をお話していたのですが、今回このnoteでもまとまった形で記述することにしました。

実際、京都市内に体験授業に来れる人は、やはり限られていますよね。

もっと広く沢山の人に「服作りをする時に、最初に知っておいたほうがいいこと」を知ってもらえないだろうか?
そうすれば、私の洋裁教室に来れない方でも、色々最初の段階で回り道をしなくて済むのではないかな?と思うのです。

確かに洋裁の初心者さん向けの本をしっかり読めば、記述されている内容も含まれています。
しかしピックアップされる形で「ここが肝心」ということを言ってあげないと、ここが大事だ、というのは気が付かないみたいですね。

今まで自己流で作っていて、どうにも上手く出来なかった。という方が体験授業に来て「そうか!それが原因だったというのが分かり、腑に落ちました。」と言って帰っていただくことが多いんですよ。

服作りで気にしておきたい最初のポイントは、ある程度全体がわかった人が整理して言わないと、認識しずらいんだな。と最近思っています。

ちなみに私が教えている服の作り方、というのは所謂洋裁の学校で教えられているものとは、ちょっと違うところもあります。

実質的というか、毎日忙しい中それでも服を手作りしたい!という場合に、どういう方法でやれば出来るか。というところから編み出されたやり方です(ワンオペで子育てしつつ、仕事もしつつでスキマ時間に押し込む形での服作り、をしてきた私のやり方です)。

私は靴メーカー→靴デザイナー→高級婦人帽子・インディーズ鞄ブランドの職人→帽子・革小物の個人作家、という服飾小物の専門経歴なので、服を単純に立体として捉えています。

服の世界では(多分)ドレスメーキングのパターン作成や縫製が、技術的な最高峰なのだと思います。が、実際スーツを全く着ない人生を送ってきましたし、労力を考えると多分フォーマルウエアは作るより買ったほうがコスパが良いと思うので、私は作りません。

ですから洋裁教室コモノでは、普段使い(洗濯機で洗えるタイプ)の服を着心地良く作りたい、テキスタイル好きが布にこだわって作りたい、という方がセンスよく服を仕上げる。ということにフォーカスしてます。

これから記述する内容は、「7つの服作りの基礎知識」としてまとめました

この7つの基礎知識、今洋裁学校で服作りを習っている方が読むと、全く違ったやり方なので驚かれるかもしれません。(異端なので文化服装系の方から怒られるかも・汗)

単純に言うと、枝葉を省いて実のみ。といった感じです。
オブジェとしての服ではなく、日々着て使い尽くしたい服を作るためのやり方です。

仕上がりが稚拙なのが丸見えで、着ていて「それ、手作りの服?」と周囲の人に言われたくないですよね。

私は服作りを基本自分のためだけにやってきていますが、ここで書いているのは、約30年ほどやってきての今の段階での結論です。
服を自分で効率よく作りたい、と考えている人には役立つ服作りの仕方だと自負しています。

今自己流で服作りをしていて、どうにも手作り感が出てしまい、いまいち綺麗に作れない、などで困っているようなら読んでみてください。
何度でも読んで、参考にしてみてくださいね。

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