おすすめnote詩「鱗の眼」

今回はこちらの詩の感想を勝手に書かせて頂きました。ありがとうございます。


「世界が違って見える」って言う時の「世界」って言葉が好きです。きっとそれはニュースで観る「世界」じゃないし、もっと個人的な「世界」。私だけの「世界」で誰にも影響を及ばさない。ひとつの新しい気づきで容易に変わる「世界」。毎秒、目に見えてる「世界」は変わっているとも言える。そういう「世界」。


さて、以下、私がこの詩を通して気づいたこと。


①物語詩
この言葉の使い方が合ってるかどうか分かりません。言いたいことは、「現実」を描いてるのではなくて「現実」っぽい感じて書かれている詩なのだな、と読みました。

現実っぽいんだけど、たぶん現実ではないと思う。そういう微妙な境目が設定になっている。そうすると登場人物たちの言動が少し変わってるように感じるから面白い。例えば一連目。まず「鱗が飛んできた」が物語の入口。突拍子もないことが起きたのに家族はちょっと冷静に言う。「失明するから眼科に行け」。主人公も「コンタクトみたいで/気に入ったし/不安はない」もし本当に現実にこんなことが起きたら大騒ぎしそうなのに皆んな冷静なところに意外性があり惹き込まれました。

三連目の「鱗に/居心地が悪いと/言われたようで」のところも「世界」に居心地が悪いと言われたわけではなくて「鱗」に居心地悪いと言われたところが面白かったです。


自分自身で詩を書いている時、無自覚にこのような物語詩を書いていました。でも「物語」と「現実」を意識して書くと、そこにはたくさんのギャップを生みだすことが出来るのだと勉強になりました。

「物語詩」の詩の中の登場人物が、どこか冷静だったり、演技のように感じられるのは、彼らがまさに「登場人物」そのものだからなのかも知れません。



今日のメモ↓

夢は詩のコンテストを主催することです。サポート頂けましたら運営資金に使用させて頂きます。優勝者の詩は例えば新聞広告の全面で発表する、などを夢見てます。ですが当面はインタビュー時のコーヒー代。謝礼等に使用させて頂きます。