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4年前のパリ Fête de la Musique 

Fête de la Musique - オペラ座周辺

 フランスでは毎年6月21日に Fête de la Musique が開催されます。パリ市内のいろいろな場所で演奏があり、それを無料で楽しむことができる日で、音楽の日 とか 音楽の祭典 などと訳されています。4年前のこの日、パリで Fête de la Musique を体験しました。これから夏が始まるという うれしい気持ちがあちらこちらから伝わってきます。


 オペラ座の前には夕方になると、階段に人々が座り、その前で市民オーケストラが演奏します。まだ準備段階で観客がそれほど集まっていなかった時に階段の前方にいたご夫妻が後ろに立っていた私を手招きし、座っている場所を詰めて開けてくれました。フレンドリーな雰囲気です。混んできたところで演奏の切れ目にご夫妻へお礼を言ってから後ろの人に席を譲りました。その後、回り込んで撮った写真です。演奏していたのはたしか、映画音楽など誰でも楽しめる曲だったと思います。


 そのオペラ座の観客の後ろでは、オーケストラが始まる前に赤いドレスの2人組がラジカセで踊っていました。すごく自由な感じがします。
 また、少し離れたカフェではギター、パーカッション、キーボードの3人組が道路に出て演奏していました。オープンスペースに座っている人たちの目の前です。それも大音量で、道路の反対側まで聞こえてきます。この日だから許されているのでしょうか。



レアール界隈

 時間をさかのぼります。この日の昼間、私はレアール(Les Halles)界隈にいました。完成した駅舎を見たかったのです。ですが、駅は地下にあって、地上にあったのはフォーロム・デ・アール(Forum des Halles)というショッピングセンターでした。写真のエスカレーターを下った先にメトロのレアール駅(Les Halles)、高速鉄道RERのシャトレ・レアール駅(Chatelet Les Halles)があります。


 周辺に演奏している人がいないかと探したのですが、時間が早かったためか、いませんでした。レアール駅とポンピドゥー・センター(Le Centre Pompidou)の間を往復しても観光客ばかりです。駅の手前で横道にそれてみました。イノサンの泉(Fontaine des Innocents)まで来たところでやっと演奏者を見つけました。その時の写真です。

 この後、フォーロム・デ・アールの反対側に回ってみたら、いました。壁を背に三組の演奏者がいます。そして、ほぼ同時に演奏しています。カオスです。周りに人が集まり過ぎて、治安上の心配からカメラを出すのは止めておきました。でも、そういう時の映像って目に焼き付いているのですよね。


 演奏を少し楽しんだ後、レアールからはサントゥスタッシュ教会(Église Saint-Eustache)をはさんで反対側にあるジュール通り(Rue du Jour)へ向かいました。そこには日本でも展開しているファッションブランド アニエスベー(Agnès b.)があります。向かい側は消防署でサイレンが響いてくることもあります。
 レアール駅がまだ工事中の時には地図にあるはずの道がなくて、道路を確認しながら行ったり来たりと大変でした。この時は駅の前が公園として整備され、すぐに教会の裏にまわることができて、迷わずにやってこれました。



チュイルリー公園からコンコルド広場

 Fête de la Musique ではないのですが、その前後の日の写真を紹介します。チュイルリー公園(Jardin des Tuileries)で、ルーブル美術館側(Musée du Louvre)からコンコルド広場側(Place de la Concorde)を見たところです。パリではあの PAUL が移動販売車でお店を出しているのですね。かしこまって食べるイメージがあったので、このように気軽に食べられるのには感心しました。
 PAUL はメトロの改札近くにもイートインのお店があったりしますが、私はオペラ大通り店で売っているジャンボンとフロマージュを挟んだシンプルなバゲットが好きでした。そのお店でテイクアウトを頼むとまだやわらかいんです。
 話しは写真に戻りますが、この公園の先にはコンコルド広場のオベリスク(Obélisque)が見え、さらにその先には凱旋門(Arc de Triomphe)があります。


 そのオベリスクのあるコンコルド広場では Fête de la Musique から2日経った日曜日に、周辺を通行止めにしてイベント会場を設定していました。Journée Olympique、オリンピックの日 と書いてあります。
 朝ここを通った時にはまだ設定の最中でしたが、夕方にホテルでテレビを見ていると2024年のパリ・オリンピックに向けて競技の疑似体験ができるイベントを開催していたことがわかりました。2019年のことです。日本では、次の年に開催予定だった東京オリンピックの費用分担をどうするかなど、まだまだもめていたような気がします。それと比較すると、フランスは国際的な大規模イベントに手慣れているように感じました。

 当時の Fête de la Musique やその前後の写真を見て、そんなことを思い出しました。

パリ中心部、チュイルリー公園、オペラ座、レアール駅周辺の概略図


(2023年6月21日 - 21 JUIN 2023)

※文中の「レアール」を最近では「レ・ザール」などと表記しているウェブサイトや本があります。この地区の名前が変わったのではなく、発音を日本語でどう表すかで違っているようです。ここでは当時のガイドブックなどにあわせてレアールのままとしました。ご了承ください。

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