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撮ることは見ること、見ることは知ること

写真を撮る事ってどういうことでしょう?
ただ闇雲に、何かに適当にレンズを向けてシャッターを切る訳じゃないですよねぇ。わたしがやっている「写真教室」では、「あなたの写真はあなたの『好き』の集まりです」とお話ししています。好きなモノ、心引かれるモノ、心が動いたとき、遺しておきたいなぁ、誰かに見せたいなぁって、何か感じたときにシャッターを切りますよね。

朝ご飯は朝日

好きなモノに出会ったときや心が動いた瞬間を撮る時、撮影者はその対象(被写体)をよく観察して、どう写すかを考えて撮影します。
つまり、写真を「撮る」という行為はモノを「よく見る」ということだと、わたしは考えています。そのことに慣れてくると、カメラを構えていなくても、物事をよく見るようになります。季節ごとの花々、空の色、雲の形、人々の表情や動き。いろいろなことの小さな違いや変化、移り変わりなどに気が付くことが出来るようになってきます。
そのことは、写真においては、被写体になる対象が増えたり、表現の幅が広がることにつながると思います。

寒さを撮ると温かくなる

より良い写真をめざすとき、被写体をよくよく「見る」と言うことは、その対象をよく「知る」ということも含まれる気がします。
例えば、天体写真を撮る人は、星の動きや星座の名前や季節ごとの場所をよく知っています。野鳥を撮る人は、野鳥がいる場所や渡り鳥の渡りの時期をよく知っています。ポートレートを撮る人は、人を魅力的に見せる光やモデルとのコミュニケーションの取り方を知っています。
人物撮影では、被写体と撮影者の関係性。どのくらいお互いが知り合っているかで、出来上がる写真は大きく違ってくると思います。何が正しいか?間違いか?とかではなく、関係性の違いが写真の違いに出ると思います。中途半端に知り合いだと気恥ずかしかったり、初対面だと緊張が抜けない表情が撮れてそれはそれで良かったり、仲の良い友人や家族なら打ち解けた柔らかい表情が撮れたり、それぞれ良さがあると思います。

よく知っているほど良い写真が撮れる訳ではないので、そこは単純じゃないですね。でも、より深く被写体を知ること、知ろうとすることで、それまでは知らなかった側面に気が付いたり、新たな魅力を発見したり、撮影や表現の幅が広がると思います。長く何かのテーマで撮影し続けることで、見つめ続けることで、知る事や分かること、見えてくることはあると思います。
そのことは、撮影者の財産になると思います。

ハルジオンは空を目指す

いろいろ、書きましたけど、結局、写真に正解や決まりなどないので、自分は何が好きで、何を撮りたくて、それをどのようにどんな人にどんあ風に届けたいのか?
そこが、大事な気がします。
写真も表現手段として人に届けるとなれば、コミュニケーションツールの一つなので、以下に自分の伝えたいことを届けるか。そこなのではないかなぁ、、、、、、。たぶん、、、。

わたしは、これからも「撮ること、見ること、知ること」を続けたいと思います。面白いので

芝桜の一輪をよーく見る
境内に一面カタクリ。境内に一輪光るカタクリ
レンズをのぞき込んだら光が映っていた
雪の降る音がした
青空の足下に見つけた黄色

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