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はじまりのカメラ「OM-1」

 わたしにとって、はじまりのカメラ「OLYMPUS MO-1」です。
 初めて自分の意思で、写真を撮るために自分でフィルムを入れて、写真を撮ったカメラです。
 フルマニュアルのカメラなので、高校生で写真知識が無かったわたしは、失敗写真を量産しました。岩手山や花や高校のクラスメート、釣り上げた魚と友人、釣り場で見た風景、、、。手近なものを色々撮影していきました。はじめはただカメラをいじっているだけで楽しかったです。
 段々に、風景を撮ることに惹かれていきました。

OLYMPUS OM-1 ブラックペイント

 「OM-1」は、父のカメラでした。父のカメラは↑写真のモノではなくシルバークロームでした。わたしが高校生になる頃になると父は「OM-1」すっかり使わなくなっていて、棚の奥にひっそり仕舞い込まれていました。
 小さい頃から密かに、この立派なカメラに憧れを持っていました。時々棚から出して、空シャッターを切ったり、ダイヤルをイジったり、ピントを合わせてみたり、して遊んでいました。そして、ある日、勝手に持ち出して使い始めたのでした。きっかけは思い出せません。夕暮れの岩手山が撮りたかったのかな?
 最初の数年は、全然まともな写真は撮れませんでした。シャッタースピードも、絞りも、ISO感度も何も知りませんでした。電池も入ってなかったので、露出計も動いてませんでした。24枚撮りのフィルム1本の内、数枚まともなのがあるかどうか、、、。
 しかし、5、6年くらい使っていくらか撮れるようになった頃、釣りに行った際、水没させて壊してしまいました。
 その頃ちょうど、フィルムからデジカメへ、世の中は大きく移っていました。わたしもその頃、コンパクトデジカメを買いました。

 現在所有している↑の「OM-1」は、後年、わたしが購入したモノで、今でも大事に使いつづけています。

 あれ、まてよ?
 わたしが初めて自分で写真を撮ったのは、小学2年の夏休みに家族旅行で秋田県の男鹿半島へ行ったときだな❗️
 父が「使い捨てカメラ」(レンズ付きフィルム)を買って、兄とわたしに一つずつ持たせてくれたんです、、、。「写ルンです」じゃなかったと記憶しているから、コニカの「撮りっきりコニカ」か、コダックの「スナップキッズ」だったかもしれない。とにかく、それが自分の意思でシャッターを切ったはじまりだ。
 3年生の夏休みの家族旅行で山形県の山寺へ行ったときは、「CHINON 35FS」という、ゾーンフォーカス式のAEコンパクトカメラでいくらか撮ったと記憶しています。朝起きたら宿から見える山々に雲がかかってて、とてもキレイなだなぁーと思って、レンズについてる「山マーク」を印に合わせて撮影したのを覚えています。

「チノン」で撮った山寺にかかる雲

 この「チノン」のコンパクトカメラは、真っ赤でプラスチックで出来ていて、子供心にも安っぽい感じがしたのを覚えています。レンズのところに人型や山のマークがあって、被写体との距離に応じてレンズを回してマークと印を合わせる。暗ければフラッシュを焚く。使い捨てカメラよりは、いくらか「撮ってる感」が有って好きだった。
 このカメラは、その後高校の修学旅行にも持って行ったが、小学校と中学校の修学旅行の時は、写真どうしたっけ?覚えていないなぁ、、、。

CHINON 35FS
ネットから拝借した画像です。

 そんな感じで、40代半ばの今もこんなに子供時代の写真やカメラの事を覚えているって事は、子供の頃から写真やカメラが好きだったんだなぁ。
 書いてみて、「OM-1」が初撮影のカメラではない。と、思いだしたのだけど、やっぱりわたしの「はじまりのカメラ」は「OM-1」だなぁと、改めて思うのです。
 家族旅行の「使い捨てカメラ」も修学旅行の「CHINON 35FS」も、確かに楽しい写真の思い出ではあるけど、やはり、それらは記録の手段だったと思うのです。
 「OM-1」は写真を撮り始めて、初めて、趣味としての「写真」を意識しました。「良い写真を撮りたい」「この美しい風景を誰かに届けたい」と願いながら撮るようになりました。
 つまり、写真が「手段」から「目的」へ。やがて、写真は、わたしにとって「表現」となり、再び「手段」へと変化していったのです。
 その転換点、「はじまり」に位置するカメラが「OM-1」なんです。

 写真やカメラが好きな皆さんなら、様々な転換点になったカメラとの出会いがあると思います。あなたにとって「はじまりのカメラ」はどんなカメラですか?たまに、原点に返るのも良い物です。

 2年生の頃のわたしが撮った写真、探してみようかな?あるかな?35年くらい前の写真、、、。

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