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大友克洋全集「さよならにっぽん」の予約がアマゾンではじまる。5月20日発売

表題作「さよならにっぽん」は、ニューヨークのど真ん中で貧乏生活を送りながら「空手道場」を営む日本人青年が主人公の連作短編集。タイトルや旧版の表紙イラストからして、大友克洋が「はっぴいえんど」(細野晴臣、大滝詠う一、松本隆、鈴木茂)のファンだったことがよくわかる。

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この本には「さよならにっぽん」以外にも、「聖者が街にやって来る」という中編(というには短い作品ですが)も掲載されています。ここに「はっぴいえんど」のメンバーをモデルにしたのではないかと思われる「売れないバンド」の面々が登場するのであります。

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聖者が街にやって来る」は、音楽マンガとしてもっと評価されるべき名作。主人公は、いまではサラリーマンとして蟻のように働いている音楽プロデューサー。新人のアイドル歌手をなんとかデビューさせようと苦心惨憺。そこへ、若い頃にアメリカへ渡ったときに出会った凄腕のジャズ・ミュージシャンが来日するという話を聞きつけ・・・というお話なのですが、本当に「ストーリー」がオモシロイ。絵も当然、うまいのだけれど、お話の運び方がうまく、読み終えた後、2時間ぐらいの名作映画を観た気分にさせてくれる。まだ読んだことのないかたは、この機会にぜひ。クライマックスに感動する場面が用意されています。


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