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筒井康隆「家族八景」を読んでいます。

筒井康隆家族八景」を読んでいます。
七瀬シリーズは、「七瀬ふたたび」と
「エディプスの恋人」(難しすぎだ)しか
読んでいませんでした。
・・・
他人の心の中を読み取ることができるテレパスのヒロインが、
8つの家庭で家政婦をするという短編連作なのですが。
そのなかの「水蜜桃」という話がすごかった。
奥さんが寝ている間に七瀬の処女を奪おうとする家の主。
(処女だから、やってしまえばオレのいいなりだ)
(きっと、声も出せないぐらい恐怖にかられるだろう)
などと身勝手間違った思考が寝ている七瀬へ近づいてくる。
パジャマを脱がされて逝く七瀬は、「ある方法」で
このバカ親父の蛮行をとやめさせることを思いつく。
ここからの七瀬の反撃が凄まじい
自分がテレパスであることを利用するのだが、
まだ読んでいない方のために詳しい内容は控えておきましょう。


七瀬は精神的なジャブを打つ続け、最後にヒヒ親父は
「発狂」する。
このプロセスの描きこみがすごい。
筒井康隆ってスゴイ作家なんだなあ、と改めて感心しました。

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