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心理的安全性が高い空間

自分で言うのもアレなんですが、私は結構タフな方です。体力的にも、メンタル的にも。

フルタイム+オーバーワークで働き、いろいろすっきりさせるために24時過ぎていようとジムに行きます。週1程度のボクシングでは、気づいたら中級クラスに紛れ込んでしまったことがありましたが、なんとかついていけました。土日はもちろん寝たり大好きな人たちとご飯食べたりしますが、全く仕事しないという日はありませんし、何かしら考えています。

辛いことがあれば、ジムでバーベル担ぎます。疲れれば、電気消して音楽かけてお風呂に入ります。おかげで日中カフェインたくさん摂ってもコロリと寝れちゃいます。お腹が空けば、朝ドーナッツ・昼メンチカツ定食なんかもしちゃう。


基本的にはいつも、私は強いと思っているし、パワフルだと感じています。


でも、たまにガツンと、私弱いなって感じます。



それは、嫌な言葉を見聞きしてしまったとき。


ある飲み会で、「俺、女の子に首輪はめて飼ってそうとか言われるんすよね〜」と色白タレ目でタートルネックが似合う20代男性が笑いまじりでしゃべり、周りの男性陣が盛り上がっていたとき。
私は何も言えず、席を立って、行く気もないトイレに逃げてしまいました。

いま振り返って自分の感じたことを言語化するならば、
笑いを取るためのくだらない嘘であろうと、人をモノかおもちゃか何かのような言葉で表現することに、そしてそれに盛り上がる空気に耐えられませんでした。


若く綺麗ないわゆる“女子アナ”の写真が数枚並んだ画面が映ったとき、「〇〇、何人くらい抱いたの?」「いやー、全員っすかね。呼べば来ますよ」と健康的な肌に整った顔立ちが乗っかった20代男性がニヤニヤしたとき。
周りの男性2人が「クズだなー」と茶化すなか、

私は目を伏せることしかできず、周りの男性が私が動かなくなったことに焦ってその会話は終わりました。
ちなみにその時言われたのは「ほらーゆうみさん黙ってて怖い怖い」です。


会話の中で、「こないだ甘いものが食べたくなって、吉祥寺の可愛い女子しかいないカフェに、男2人で行っちゃったんですよー、絶対”そっち”だと思われたなーあはは」と言いながら20代男性が友達と撮ったカフェの写真を見せ、「ウケない?」と言わんばかりに私の顔を見てくるとき。

”そっち”って、、、?あれ?私の考えすぎ? 理解力が一気にスローダウンしてしまいました。真意が気になる。。。


結婚などを含めたライフプランに触れる会話の中で、「俺は遺伝子を残したい」と言われたとき。
私の思考は停止し、ちょっとよく分からなくてとりあえず『うんーあーそうなんだー』としか言えませんでした。

反芻して改めて理解を試みると、あまりに自分本位な言い方に、「、、、で残せば?」としか言葉が見つかりません。いや、言葉じゃないですね、もはや。私の気持ちを表現する言葉を考える努力をここに使いたくない。

この発言は私の中で消化できなかったのですが、私の友達たち何人もが「きっっっしょ」「女を産む機械かなんかだと思ってんのかな」「石碑でも刻めば」と成仏してくれました。くわばらくわばら。



普段ぺらぺら早口めにしゃべり、正直に言いすぎちゃったーってことも日常茶飯事な私が、

こういった、自分以外の属性のひとをおとしめるような言葉の場に居合わせてしまったときや、自分も含まれる同じ属性に対して失礼なことを言われたときですら、その場で何も言えなくなってしまうのです。ときたま何件かまとめて怒り、それを伝えることはあれど、なんかHP削られちゃって、その場では黙ってしまいます。

みんなはどうしてるんだろう。明後日を見つめる?昨日のおやつを思い返す(私はドーナッツ食べた)?恋人の顔を思い浮かべる(いま流行りの佐藤健公式LINEしかないけど)?



こういうことがあるとき、私が気づくのは、

いかに普段の自分の居場所が心理的安全性の高い場所であるか。

心理的安全性が高い=誰かを傷つけるような、自分が傷つけられるような発言がなく、安心して居ることができ、ここは安全だと感じることができる状態です。


私の場合は、信頼している親友たち、大好きな元気な友達たち、仲間たち。

このような方々のベースはみんな、

・どのような属性であれ、酔っぱらってても人を人として見ていないような発言が出てこない

・お互いを尊重している

・偏見で笑いをとろうとしない

・無理に詮索しない

です。


「別にあんたのことを言っているわけじゃないじゃん」って思うかもしれません。

それはごもっともです。私が男に首輪をはめられて飼われる女だと言われたわけでもないし、私が呼べば来る女だと言われたわけでもないし、私が”そっち”を理解していないだけです。

「ノリで言っただけ」「面白いと思っただけ」「むしろ自分が言われた俺のイメージだから本当のことじゃないし」

そうかもしれません。いや、そうお思いでしょう。



きっと、そういう言葉がウケてきた空間に居ただけなんだろうと思います。

なんというか、若い人でもこうだというショックもありますが、別にその発言者が悪いと言いたいのではなく、そのような発言を許してきてなんなら笑ってきた環境が良くないと思うと言いたい。

誰も注意する人がいなかったのかしら、くわばらくわばら。

発言1つ1つすべてに、『不快にしてしまう人がいなかろうか』と審議していくことが一瞬ではできないのことくらい分かりますが、

もう少し、多様なこの素晴らしき社会を見れないのでしょうか?ダイバーシティダイバーシティって言うのなら。


『今の発言、アフリカの希少な少数民族の伝統ある生活様式を馬鹿にしましたよね!?』なんてことじゃないじゃん。
ほぼ同数この世に存在する女性を馬鹿にするような言葉を、女性の前で使っているのは、もう。(電池切れ)

もうこういうのに馬鹿って漢字使うの、馬にも鹿にも失礼だよ。

だいたい〈ばか〉ってなんで馬鹿なんだよ。あんなに美しく目が綺麗な動物たちをこんなしょうもないことを表現するのに使いたくないよ。よっぽど人間の方がばかだよ。


ということで、あらためて、自分が心理的安全の高い空間にいることができるから傷つかずにこれたけれど、外はまだまだいろんな言葉が飛び交うのだと思わねばだなということと、
私はまだこうやっておおっぴろげてしゃべって成仏させられてるからいいけれど、
こういう言葉が誰かの心で凍ったままになりませんように。。。と願っています。


#ダイバーシティ  

※トップ写真はハワイで受けたサンセットヨガで。温かい色からゆっくり変わっていく空を見つめながら、波の音と、遠くではしゃぐ声を耳に挟んでするヨガはこれまでで最も良いヨガでした。浄化されたとはこのことでした。

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