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ちょっとしたことで不満から開放される

6月に入り、新しい環境に徐々に慣れてきたし、そうでもないと感じる時期になった。すべてが上手くいっているわけでもない。ただ、昔よりも広く物事を見ることができる。マイナスな感情を仕事や環境に感じたとしても、ポジティブな意味付けができるようになった。

よく100%理想のことばかり考える人がいる。すごく素敵なことだと思うが、同時に危ういなとも感じてしまう。理想からずれたとき、どうするのかなとか、そもそも理想からずれることを想定しているのかなとかいろいろ考えてしまう。
偉そうなことを言っているが、1年前の私は100%理想を追って、少しでも理想からずれることは選択肢として考えもしなかった。1年で考えが変化した理由は、100%自分が追い求める理想は自分でつくる環境以外では存在しないと気づいたからだ。大多数の人が他者のつくった環境に入り込む。そうなると大半の人は100%理想の環境はほぼ存在しないに等しい。だからこそ、捉え方が大切になってくる。

現在所属する組織や会社に不満がある人は捉え方を変えてみることを強くおすすめする。人はマイナスな部分とプラスな部分があった場合、マイナスな部分に注目するようになっている。これは本能的にしょうがないことだ。

ということは、捉え方を変えれば、プラス面が見えてくるということでもある。
例えば、誰にでもできる単純な仕事内容がすごく嫌で、仕事をやめたいと思っている人がいる。
個人的にはこの場合、何かしらのスキルを持っている人以外は仕事を続けるべきだと思う。(もちろん人間関係や労働時間が明らかに長いなど健康に影響が出るくらい、耐えられない状況なら今すぐにでも仕事をやめるべき)なぜなら、マイナスな部分しか考えていないからだ。単純な仕事内容にもプラス面がある。単純な仕事内容でも繰り返し行えば、コツを掴み、仕事の質やスピードは上がる。そのコツはあなたのできることを一つ増やし、あなたの可能性を広げる。繰り返しになるが、マイナス面に注目するか、プラス面に注目するかによって印象は全く異なる。

100%理想を追い求めてしまう人の特徴として、人生を幸せに生きるためには理想の生活をしなければと固執してしまうことが挙げられる。
では、100%理想を追い求めてしまう人が、過去に100%理想の生活を送っていたかというと、答えはNoだ。
理想からずれていることでも、プラス面に注目することができている場合、ストレスを感じない。もしくは、辛くてもかろうじて頑張ることができる。

ここで言うプラス面とは、理想とのつながりを見出す事ができる側面と解釈してもらって構わない。つまり、嫌なこと、マイナスなことであっても、そこに自らポジティブな意味付けをすることによって、負の感情で覆われていた状況から脱することができ、そこで頑張る価値を見出すことができる。

私は3年前にシンガポールで1ヶ月ほどインターンを行っていた。正直、インターン以前の理想と現実のギャップが大きすぎた。目の前のことで精一杯だった当時の私は、インターン以前に持っていた情熱が、インターン期間で徐々に失っていく感覚を覚えた。

これくらいでいいや。

と考えることも日に日に増えていった。人は単純なもので負の感情で包まれているとき、他者でもわかりやすいくらい行動や言動に表れてしまう。私もインターン先の上司の方にすっかり見抜かれていた。
当時の上司はすっかり情熱を失っていた私に怒るわけでもなく、「今を頑張れない奴はどこに行っても頑張れない」と一言だけ伝えてくれた。
そんな言葉をかけられる自分が惨めだし、情けない。この言葉はどんな環境の人にも通じる。環境に対して不満を言うことは簡単だけど、自分のためにならない環境なんてほぼほぼ存在しないだろう。

理想を追い求めすぎてしまう人や現状に不満を抱えている人は一度立ち止まってみると、もしかしたら違う見え方ができるかもしれない。自分の理想に直線的に進みたくて現状に不満を持つ人の気持ちは理解できる。

ただ、人間の深みみたいな視点で考えてみると、寄り道をしながら、理想を目指すのも案外悪くない。現状の環境で頑張ることは、自分のできる範囲や可能性を広げることにもつながる。自分の現在描いている理想がちっぽけなくらい大きな理想をさらに描ける可能性も十分にある。だから、現在の理想を過信しすぎるのではなく、仮置きくらいの方がかえっていいくらいかもしれない。

理想ばかりで、現状の不満ばかり見てしまう人は、すごく生きづらくなってしまう。時にきついなー。苦しいなー。と思うことは全然いい。だが、それが常になってしまうと、苦しい時間がずっと続いてしまう。また、同じ環境にいる周囲の人も、不満だらけなことに気づいているし、そんな人に魅力を感じない。だったら、不満ではなく、少しでも良い捉え方をしたほうが、結果的に自分の理想に近づくことができるはず。そう信じたほうがきっといい人生を送れるはずだ。

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